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    かけはし2019年1月14日号

終わりにしよう天皇制!


12.5

「新元号」制定反対の署名提出

天皇による「時間の支配」拒否
6803人の意思を届ける


 一二月五日午後一時、「終わりにしよう天皇制! 『代替わり』反対ネットワーク」(おわてんネット)は国会前で二〇一九年の天皇代替わりに伴う「改元」=新元号制定に反対する六八〇三筆の署名を内閣府に提出する行動を行った。「代替わり」に反対するネットワークを結成する過程で、最初に行った取り組みである「新元号」反対署名は、目標としていた五〇〇〇筆を大きく超えることができた。
 人びとは、対話の中で「元号」という日本固有のシステムの不合理さと、それにもかかわらず、なぜ「元号」が事実上強制されるのかへの疑問を持っている。
 「天皇制の時間」を人々に植え付けていくことを通じて、日々の生活の中から天皇制への「同調」を浸透させていく元号という制度は、学校や役所などの公共機関を通じた生活の場で人びとを支配している。それは人びとの日常を天皇制の「時間」感覚に縛り付け、同調させていく機能を持っているのだ。
 「もうやめよう天皇制」の軽やかな歌声とともに始まった国会前集会では、参加者たちが天皇制による「時間」の支配に他ならない「元号」システムが、人びとの自由なつながり、それぞれの生活に根差した時間の感覚にいかに相反したものであるかを訴えた。そして「元号」という「天皇の時間」が学校、官庁などで子どもたちや住民に強制されることへの批判をアピールした。
 その後、内閣府に署名を提出。内閣府の担当者は「元号使用を強制はしていない」と言いつくろったが、現実に「学校などでの公共機関での元号使用の事実上の強制が行われている」という批判を否定することはできなかった。
 あきらめることなく「元号」使用の強制に粘り強く反対の声を上げていくことを通じて、この不合理で反民主主義的なイデオロギーと制度を人びとの生活の場から批判していこう。(K)

12.23

反天皇制運動連絡会が討論集会

検証「代替わり」状況の諸問題

どう考え、主張すべきか

 
「賛美漬け」に
異議あり!の声
 一二月二三日、日本キリスト教会館で「12・23反天連討論集会  ALERT!!!「『代替わり』状況へ 問題の数々大検証!」が反天皇制運動連絡会の主催で行われた。
 この日は、アキヒト天皇が「退位」するため最後の誕生日だ。「皇室典範特例法」附則第10条「国民の祝日に関する法律」に「天皇誕生日 十二月二十三日を削る」と規定しているため、今後は平日となる。皇太子ヒロノミヤの誕生日は二月二三日だが、アキヒトはまだ「退位」していないから平日となり、二〇二〇年以降から二月二三日がヒロノミヤ天皇としての誕生日となる。天皇制国民統合の一環として新たな天皇賛美日のデッチ上げに警戒し、天皇制強化に向けた一切の策動を暴露しぬき、反天皇制運動を強化していこう。
 記者会見でアキヒトは、あいかわらず天皇制の侵略戦争と植民地支配、戦争責任について触れず、日本が米軍とともにグローバル戦争に関与してきた歴史を無視して「平成が戦争のない時代として終ろうとしていることに、心から安堵しています」と平然と言い放った。天皇制の犯罪と責任を糾弾し続けていこう。なお天皇「代替わり」賛美漬けにするため、四月二七日から一〇連休となり、保育所・幼稚園・学校・病院は休みで大迷惑の悲鳴、非正規労働者は「収入が減る」などと抗議している。「天皇代替わり」賛美漬けを許さない広範な反天皇制戦線を拡大していこう。

文化と政治の
不可分一体性
集会は、反天連が二〇一九年「天皇代替わり」賛美状況に抗し、反天皇戦線を準備していくために「私たちの手で、『ナショナルデー』とも呼ばれる天皇の誕生日に付与された意味をズラし、違う意味づけをしなくては。それは天皇制問題点をひとつひとつ検証し、こんな制度はいらないと言っていくことでしかできない」と呼びかけて設定された。
四人から「問題提起」が次のように行われた。
小倉利丸さん(評論家)のテーマは「劣化する近代の価値とグローバルな極右の台頭のなかでの天皇制批判の課題を考える」。グローバルに極右が台頭した背景を分析しながら戦後の象徴天皇制について「文化的な機能に特化することによって、政治的な権力としての天皇制を抑え込んできたと信じてきた戦後リベラルや主流派の左翼の認識が、明らかに甘かったことがはっきりしはじめている。文化はむしろ政治と不可分一体のものであって、従来の政治学や法学の枠組みの外にこそ政治と法の作用する核心的な磁場が形成されており、その中心に天皇制のシンボリックな作用がある」と強調した。
桜井大子さん(反天連)は、「徳仁天皇で天皇制はどうかわるか?」と問いかけ、@戦後生まれ A教育環境の違い B軍事・経済的に上り詰め、経済破綻と政治が破綻していく社会を経験する世代 C「国民」との距離 Dマスメディアとの距離―と分析アプローチを設定した。
そのうえで「二〇〇四年の段階では、皇室とメディアの関係において、イギリス形に近づくか? 難しいだろう、という判断もあったが、近づいている。日本の場合は、このことによって権威が権力を動かす状況をつくり出している。天皇尊重、君民一体思想がさらに強化されていく可能性が強い」と述べた。

秋篠宮発言を
どう捉えるか
北野誉さん(反天連)は、「天皇『代替わり』―象徴も、神聖も問題にする闘いを!」をテーマに秋篠宮記者会見での「宗教行事と憲法との関係はどうなのかというときに、やはり内廷会計で行うべきだと思っています」発言を批判した。
北野さんは、「前回の『代替わり』をめぐって各地で巻き起こった政教分離訴訟などでの議論を意識していることは間違いない。内廷費か公費(宮廷費)かという範囲に限定させる、皇室の側からの枠組み設定としてとらえなければならない。来年の一連の『代替わり』儀式に対する差し止め訴訟に対する『先制攻撃』だ。政教分離を狭い形式的な論議だけにしてしまってはならない」と注意喚起した。
天野恵一さん(反天連)は、@わだつみ会「幾千万戦争犠牲者の声を聴きつつ」「幾千万戦争犠牲者の声に聴きつつ再び声明する」 A新天皇アキヒトの「護憲宣言」の政治力―反皇室外交のうねりを! B昭和天皇「代替り」と平成の「代替り」―反天皇制の運動(思想と論理)をふりかえる―を土台にして現局面の天皇制を批判した。また、天皇制儀式を取り上げながら、「敗戦後、GHQは宮城内の施設に全く手をつけてはいない。宮中三殿も神嘉殿も温存された。一九四七年に皇室祭祀令が廃止されてからも宮中祭祀は基本的なところで不変(連続)であり、天皇教は連続した」と指摘し、「国家(政治)宗教としての天皇教」批判の視点を浮き彫りにした。
最後に質疑応答を行い、来年の反天皇制運動に向けたスクラム強化を確認した。二月二四日(日)に「天皇在位三〇年記念式典」反対デモが呼びかけられた。(Y) 

12.6

秘密保護法強行採決から5年

民主主義、知る権利は今

情報統制の強化が進む

 一二月六日、共謀罪NO!実行委員会、「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は、文京シビックセンターで「秘密保護法強行採決から5年 民主主義、市民の知る権利を問う集い」を行った。
 特定秘密保護法制定(二〇一三年一二月六日)から五年になる。「六月末現在で指定された特定秘密は五四七件」「文書数で見ると、一七年末には三八万三七三三文書」(毎日新聞/一八年一二月三日)になっている。特定秘密の運用監視活動は、情報監視審査会(集参議員八人)が設置されているが、どのようにチェックしているのか不明で、ほとんどの内容は公表されず、追認するだけで隠し続けている。
 そもそも特定秘密保護法は、安倍政権が日米安保実戦化とグローバル派兵国家建設の一環として@「防衛」A「外交」B「安全脅威活動の防止」C「テロ活動防止」などの機密を「特定秘密」に指定し、特定秘密を漏らした政治家、国家公務員、民間人に最高で懲役一〇年を科すというものだ。秘密保護法反対運動は、当初から「特別秘密」の範囲が広範で知るべき情報が安易に秘匿されてしまう危険性があり、都合の悪い情報を「特別秘密」に指定して秘匿する恣意的な運用を行っていくだろうと批判してきた。予想通り、権力は秘密保護法を駆使して民衆の知る権利を制限し続けている。あらためて憲法改悪の先取りとして市民の知る権利の否定、情報統制の強化のための法であることを明らかにし、秘密保護法廃止を訴えていこう。

隠したがること
を明るみに出す
集会は、望月衣塑子さん(東京新聞社会部記者)の講演から始まった。「民主主義とは何か 報道の現場から」をテーマ。
望月さんは、冒頭、入管法改悪採決強行(一一・二六/衆院)に対して「安倍政権は財界意向を重視して進め、国会を形骸化させた」と糾弾した。さらに@安倍政権下で進む米国製の兵器購入と武器輸出A進む米軍との一体化B防衛予算・過去最高五兆一九〇〇億円などを取り上げ、軍拡に突き進む実態を明らかにした。
とりわけ森友・加計疑惑・文書改ざんの取材、政府に対する取材を通して、「記者として私のテーマは、権力側が隠そうとすることを明るみに出すことだ。記者会見の発表は、当局に都合のいい事実であり、不都合な真実を隠したいのだ。だからキーマンをみつけ、何度も聞く。嘘をつかれて当たり前。だんだん嘘と真実の見分けがつくようになった。政権中枢は、裸の王様だ。官僚らが少しずつ、情報を流すようになってきている。つまり、安倍政権は徐々に崩壊に向かっていくだろう。萎縮してはいられない。ジャーナリストとしての信念を強く持ち続けていく」と強調した。

ブレーキは有効
に動かなかった
日弁連秘密保護法対策弁護団は、「現在、秘密指定の適正化をはかる名目で独立公文書管理監、両院情報監視審査会が設置されているが、独立公文書管理監には特定秘密指定をする行政庁からの独立性がない。情報監視審査会については、与党出身委員が多数を占めており、十分な権限行使がなされているか疑念だ」と指摘した。
平岡秀夫さん(二〇一一年、民主党政権時法務相)は、秘密保護法制定をめぐる推進派との攻防、ブレーキをかけたが有効に作動できなかったことなどを紹介し、秘密保護法の危険性を明らかにした。
最後に、主催者から「一二・六〜四・六を忘れない六日行動(国会議員会館前行動)」が呼びかけられた。        (Y)

12.6

憲法審査会をめぐる攻防

自民改憲案提出やめろ

朝の国会前行動に300人

 一二月六日、午前九時から衆院第二議員会館前で、憲法審査会での自民党案改憲案提出に反対する抗議集会が行われた。主催は総がかり行動実行委と、全国市民アクション。早朝からの緊急行動にもかかわらず三〇〇人が参加した。安倍政権は今回の臨時国会で自民党四項目改憲案(@憲法九条に自衛隊を明記、A緊急事態条項新設)B参院選の合区解消、C教育の無償化)を憲法審査会に提示して論議することを目指していた。
 安倍政権が残る三年の任期中に改憲を実現する上で、二〇一九年の参院選を前に国会での改憲発議を行うことが不可欠となる。二〇一九年七月には参院選があり、その結果次第では改憲与党が(維新などを含めて)現在の三分の二以上の議席を維持できるかどうかは、危ういものがあるからだ。しかし安倍改憲反対運動の広がりと、公明党の動揺、そして沖縄の反基地闘争での「島ぐるみ」候補の相次ぐ勝利は、明らかに安倍の改憲スケジュールを困難にする大きな要因となってきた。
 今回、安倍自民党が臨時国会中の憲法審査会への改憲案提示を断念したことは、明らかに三〇〇〇万人署名運動、沖縄の反基地闘争と、県知事選を先頭にした反基地「島ぐるみ」候補の相次ぐ勝利の成果だと言えるだろう。

9条改悪案を
葬り去ろう!
一二月六日の国会前集会では、総がかり行動実行委の高田健さんが、今国会会期中の憲法審査会で自民党改憲案提出を、安倍政権が断念せざるを得なかったことを「勝利」と確認しようと訴えた。
もちろん安倍政権が、臨時国会での自民党改憲案提示を強行できなかったのは、「入管難民法」成立の方を優先したからと言えるだろう。しかし、この安倍政権のつまずきは決して小さなことではない。
沖縄の闘いとともに、沖縄に続き、改憲発議を阻止する二〇一九年の闘いへ!          (K)





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