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    かけはし2019年4月15日号

元号いらない 使わない!


終わりにしよう天皇制

「代替わり」式典に抗議する

4〜5月「反天WEEK」の成功へ

「元号」使用を拒否する

 「令和」という新元号の決定にあたっては、中国文献に典拠したものではない、万葉集という初めての「和文献」から取ったものだったということを、四月一日の記者会見で読み上げた談話で、安倍首相はしきりに訴えている。
 安倍は「令和」が万葉集から採用したものであることを強調しつつ、「令和」には「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ、という意味が込められております」と語った。
 さらに「悠久の歴史と薫り高き文化、四季折々の美しい自然、こうした日本の国柄を、しっかりと次の時代へと引き継いでいく、厳しい冬の寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人ひとりの日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたい、との願いを込め、『令和』に決定しました」、と「SMAP」の歌の歌詞のような言辞を連ねた(まさに安倍は、記者会見の中で、「世界に一つだけの花」を引用している)。
 新元号について、出典は「日本古典が本命」との安倍の意向は、すでに二、三年前から伝わっていたという。そこで時ならぬ「万葉集」ブームが、意図的にかき立てられている。
 朝日新聞四月二日付の「『平成から令和へ退位改元@』」は、「首相は二〇〇六〜二〇〇七年の一次政権時代から『元号の典拠は国書の方がいいよね』と周囲に語っていた」、と述べている。今年二月下旬の財界人との会合で新元号が話題になると、「自ら『国書』という言葉を二回繰り返した」と報じている。「朝日」の同記事は、今年一月に安倍と近い日本財団の笹川陽平会長が「中国古典に囚われず新元号を」と主張する論考を書いた、とも述べている。

「国書」から採用の意味

 他方「琉球新報」紙四月二日付は、「首相当初から国書本命」「前例踏まず保守信条反映」との見出しで、次のように述べている。
「首相の『日本古典が本命』との意向は、古谷一之官房副長官を筆頭とする元号担当チームに『二〜三年前』(官邸筋)には伝わっていた」。「『国書』がいいよね、『記紀万葉』から始まるんだよね」と安倍は周辺の人びとに語っていた。また安倍の親しい友人である極右の作家・百田尚樹の著書で、ベストセラーとなった『日本国紀』を年末年始に読み、そこにも万葉集が「『世界に誇るべき古典、文化遺産だ』と絶賛されている」ことにふれ、「首相は国書採用が時流だと考えていた」と同紙は報じている。
安倍と百田尚樹との関係にも言及した「琉球新報」の記事は、今回の「改元」のプロセスが、安倍の国粋主義的信条と重なり合って決定されたことを改めて強調している、という点で出色のものと言えるだろう。

メディアの「令和」フィーバー

 朝日新聞は四月六日に、「令和フィーバー 報道も過熱」と題して、「新元号」報道を振り返っての「問題点」らしきものを学者の意見を借りて「検証」しようとする記事を掲載している。
「情報法などを検証する早稲田大学法学学術院の波多江悟史講師(憲法学)は『ネット時代の今、新聞やテレビに求められるのは事実の紹介ではなく、批評や検証の役割だが、今回はそれが弱かった。元号にはもともと為政者が時を支配するという意味が伴うため、首相の発言を報じる際は権力者に追随する結果にならないように、問題提起や批判的な視点をもつことが重要』と指摘。その上で『改元をめぐっては象徴天皇と政府の関係はどうあるべきか、保守層の動きは天皇の元首化につながらないかなど、論じるべき問題がたくさんある』と語った」「ある民放関係者はいう。『新元号発表はハロウィーンやクリスマスと同様、お祭り騒ぎに乗っかるのはテレビの性質。ただ背景を深く掘り下げる報道も必要で、そのバランスをもっと意識する必要もあったかもしれない』」。
こうした「反省」は本当に、今後に生かされるのだろうか。

「反天WEEK」に結集を

 「生前退位」は近代天皇制において初めてであり、「死の悲しみ」の演出と「新天皇即位の祝祭」を結び付けた一連の「代替わり」イベントではない、新たな「祝祭」プログラムが実験されることになる。
おりから「万葉ブーム」がメディアを通じて意識的に駆り立てられようとしている。近代天皇制の下で初めての「生前代替わり」は、まず四月後半から五月初めにかけての、連続した祝祭イベントとして繰り広げられる。
その中心は四月三〇日の近代天皇制として初めての生前退位式典と、五月一日の新天皇即位式典。そして一一月の「大嘗祭」までの一連の「代替わり」式典を頂点とした、まさに一年間を通した「国家的祝祭イベント」が展開され、天皇制国家としての再確立・再確認が、日本国家との「一体化」を通じて、人びとの意識と行動に植え込まれていくことになる。
四月二九日の「昭和の日」、三〇日の「平成天皇」退位式と五月一日の新天皇の即位式から始まる「一〇連休」に始まり、秋の大嘗祭にいたる一連の「代替わり」式典は、まさに新たな「天皇制国家日本」の再確立に向けた、一連の国家的「祝祭」式典として準備されている。この「天皇ホリデー」こそ、新たな「徳仁天皇制」キャンペーンの最初の試金石となるだろう。
この動きに対して「終わりにしよう天皇制! 『代替わり』反対ネットワーク」(おわてんねっと)は四月二七日から五月一日までの「終わりにしよう天皇制!反天WEEK」として、連日の行動に取り組むことを確認した。
?4月27日(土)今こそ問い直そう!天皇制 練馬集会/午後6時15分/練馬区立厚生文化会館(西武池袋線練馬駅下車)/講演:伊藤晃/主催:アキヒト退位・ナルヒト即位問題を考える練馬の会
?4月28日(日)沖縄デー集会/午後6時/文京区民センター2A(東京メトロ丸ノ内線ほか後楽園駅下車、都営地下鉄三田線春日駅下車)/講演:天野恵一
?4月29日(月)反「昭和の日」立川デモ/午後1時15分/緑町公園(立川駅からモノレール下歩道を北上徒歩10分)/立川自衛隊監視テント村と共催
?4月30日(火)退位で終わろう天皇制!新宿大アピール/午後4時半/新宿駅東口アルタ前広場
?5月1日(水)新天皇いらない銀座デモ/午後4時開始、午後5時デモ出発/ニュー新橋ビル地下2Fホール(JR新橋駅下車)

 天皇制を「平成で最後」にするためのアピールと行動を人々の中に大胆に広げよう!       (純)

呼びかけ

安倍改憲のための憲法
審査会を再始動するな!

抗議先FAX
自民党憲法改正推進本部長 下村博文03―3597―2772
憲法審査会与党筆頭幹事 新藤義孝03―3508―3313
憲法審査会会長 森英介03―3592―9036
公明党憲法調査会長 北川一雄03―3508―3533

 いま198通常国会の予算審議が終わった隙に、与党などから衆院憲法審査会の再始動の動きが強まっている。
衆院憲法審査会の森英介会長は3月28日に続いて、この3日にも野党の意見もきかないまま職権で幹事懇談会の開催を決めたが、与野党の合意に至らず開かれなかった。
憲法審査会がなぜ開催できないのか。与党などは「職場放棄」などと野党の対応を攻撃するが、それはまったくお門違いだ。
第1に、ほとんどの世論調査をみても、政治に求める政策の優先順位では「憲法改正」は最下位だ。いま憲法改正を急いでいるのは安倍首相らだけだ。
憲法審査会が容易に開催されない第2の理由は、内閣総理大臣たる安倍首相がこの間、繰り返し憲法99条に違反するおそれのある改憲を求める発言を重ね、これを巡って「憲法論議のための静かな環境」が醸成されていないためだ。
安倍首相は今年になってからでも、1月5日の下関市の後援会での挨拶、通常国会での施政方針演説、2月10日の自民党大会での挨拶、通常国会での予算委員会での答弁、3月17日の防衛大学校卒業式での挨拶などで、改憲や改憲を示唆する演説を繰り返している。これは断じて容認できない。
とりわけ自民党大会で9条改憲の口実に「自衛隊募集に対して都道府県の6割以上が協力を拒否している」ことを挙げたことは重大だ。これは全く事実と異なっている。首相はのちに「都道府県」を「市町村」と変更したが、問題は同じであり、このフェイクについての首相の謝罪がない。岩屋防衛相すらこの首相発言の誤りを訂正せざるを得ない始末だ。
こうした憲法99条違反にかかわる一連の首相の言動の掘り下げた検討と謝罪なしに、憲法審査会が開催できないのは当然だ。
憲法審査会は2000年の憲法調査会発足以来、「最高法規である憲法に関する論議においては、政局にとらわれることなく、憲法論議は国民代表である国会議員が主体性を持って行うべきとの共通認識に基づき、熟議による合意形成」を重視するという建前で運営されてきた。
党利党略で、この原則を破り、官邸の意思を忖度して、憲法審査会の正常な運営を壊してきた責任はあげて与党、自民党にある。正常化を望むなら、まず自民党がその環境をつくり出すべきだ。このまま憲法審査会を開くことができないのは当然だ。
まして昨年の臨時国会期間に、野党の同意がないままに森会長が職権で審査会を開催し、のちにこの乱暴な運営を謝罪したばかりだ。いままた、与党などがこの誤りを繰り返そうとしている事態をみて、その性懲りもない国会運営に唖然とせざるをえない。
憲法審査会は再始動させるべきではない。安倍首相らは憲法違反の改憲策動をやめよ。与党改憲派は民意を尊重せよ。

2019年4月3日
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会
安倍9条改憲NO!全国市民アクション



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