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    かけはし2019年4月15日号

民衆主権求め闘う民衆に連帯を!


アルジェリア

アルジェリア革命のルネッサンス

2019年3月27日 第四インターナショナルビューロー



 本紙でも紹介しているが、アルジェリアでは、ブーテフリカ大統領の退陣を求める民衆デモが空前の規模で展開され、深刻な政治的危機が続いている。以下はこの事態に対する第四インターナショナルの声明。なおこの声明発表後の四月二日軍の参謀総長が、ブーテフリカ大統領が軍の求めにより辞任すると発表した。以下の声明で触れられている軍による介入が早くも始まっている。しかしそれは、決起した民衆があらかじめ明らかにしていた不介入の要求を公然と踏みにじるものであり、アルジェリア民衆への連帯がなお一層重要になっている。(「かけはし」編集部)

システム総体が
民衆と非和解化

 アルジェリアは今、民族独立宣言以後では前例のない民衆蜂起を経過中だ。二〇一九年二月二二日以後、インターネットでの呼びかけに続き、女性の大挙した参加を伴って大きないくつもの集会があらゆる都市で組織され、それに労働者と若い学生が続いた。
この強力な民衆的怒りへの引き金は、憲法の連続的な修正を通じて彼の権力を引き延ばすことで、アブデラジス・ブーテフリカを第五期大統領として維持しようとした――すでに二〇年大統領職に時を費やしていたのに――政権の頑迷さだった。病をもち極めて年老いたこの男を名ばかりの大統領として押しつけようとの政権の切望を、民衆は侮蔑と、そして舞台裏の派閥への彼の大権の引き渡しと、強く感じている。この侮蔑は、国民の富の盗み取り、公的部門の解体、高まるばかりの国内公的債務、また民主的諸権利のさらなる抑圧、という政策に対する何十年もの鬱積した怒りを解き放つことになった。
民衆的闘争は成長を続けている。そして、二〇一九年四月二八日の任期切れをもってすぐさまブーテフリカを権力から追い出し、彼の擁護者や政権メンバーの誰であれ国の未来の決定に関わることに余地を与えることを拒否する、という目標で団結したデモ参加者の新しい層を引き入れ続けている。
支配的徒党はこれまで、この民衆的蜂起を前にしてもぶれることのない姿勢を示し、その転落を避けるために時を稼ぐ策を弄しようと、試みてきた。政権は、現職大統領の立候補を押しつけるために選挙実施にぶれていないことを示した後になって、大統領選を中止し、憲法を侵犯する形で、ブーテフリカの任期を延長すると決定した。ちなみにこの政権は、デモに決起した人々をだますことを期待して、憲法を意のままに修正した。政権は、辞任する大統領によって立ち上げられた「新共和国」に向けた行程として提出された計画を、実行し始めることまで行った。
それに対する民衆の反応は三月一六日、国中での何百万人にも上る最大のデモとして表現された。そこでは、彼の任期後にも大統領にブーテフリカが居座ること、および彼の背後にいる徒党双方に対する拒絶を求める声が上げられた。
この支配体制の派閥は、それを打倒しようとする試みに抵抗するだろう。そしてあらゆる可能な手段で民衆の裁断を逃れようとするだろう。そこでは以下の方法の一つが使われるだろう。
▼アルジェリア民衆に対する支配を後で取り戻す目的の下に、一時的な撤退。
▼自由主義的野党との、彼らを政権に含めるための協定の締結。そこでの交換条件は、この腐敗した徒党の利益の保証だ。
▼軍の直接的介入。この介入は、国を脅かすさまざまな脅威、あるいは選挙が行われない場合にブーテフリカの任期終了後に残される法的な真空、これらによって正当化されると思われる。
▼その間民衆の怒りをやわらげる役割を果たすために、少しばかり信用のある個人を招き入れること。
これらの選択肢はすべて、民衆の諸要求に対する大きな裏切りとなる。

憲法制定会議の
要求軸に統一を


アブデラジス・ブーテフリカの大統領職四期目は、アルジェリアを経済危機の瀬戸際に残して終わりに近づこうとしている。外貨準備は記録的なスピードで減り続け、次の数年で尽きる可能性がある。財政赤字は相当に高まり続けている。そして過剰に発行されている通貨はインフレを、また購買力の激しい下落になる通貨崩落をつくり出すだろう。政権は、経済をもっぱら炭化水素とその派生品の輸出の特化に絞り、主な資本財と消費財を輸入する形にしたままに残すことにより、彼らの物質的基盤を保持したがっている。それは、石油採掘権地代、広範に広がった腐敗、さらに輸入の独占や投資許認可権から利益を得続けている。
帝国主義諸機関は現在の情勢を利用し、すぐさま完全に新自由主義の諸方策を実行するようアルジェリアに迫るために、彼らの影響力を使うだろう。その新自由主義諸方策の例としては、帝国主義資本に対する市場の開放、公的部門の私有化、エネルギー部門の自由化、大衆消費財に対する公的補助金の廃止、公的部門の職の削減などが挙げられる。
この新自由主義の教義は、自由主義ブルジョアジーの構想と一つにまとまるものだ。そして彼らは、この自由化のペースに関しても権力の座にいるブーテフリカの徒党と対立しているのだ。これらの新自由主義諸政策の実行は、アルジェリアの勤労階級と民衆階級にとっては底深い退化となり、彼らを犠牲とした盗みとなるだろう。
それゆえ社会主義活動家には、勤労階級や若者や女性の組織化と決起を伴う階級的独立の展望に基づき、急進的な民主的体制を確実にし、また集団所有と草の根の統制を基礎にして、住民の基本的必要を満たす独立した経済を確実にする、そうした主権ある憲法制定会議を求める諸要求を基礎に、諸勢力を結合する責任がある。
若い人々と民衆階級は、労働者、特に公共サービス労働者と同様、進行中の闘争で重要な役割を果たしてきた。しかしながら、独立した階級の展望と決定的な経済的強さに基づく労働者の介入には、石油化学、港湾、銀行、交通、物流といった戦略的部門の労働者の支援と決起が必要になる。これは、力関係を深く変え、支配的徒党の首を締め付けると思われる。そしてもっと重要なことだがそれは、アルジェリア民衆が国の政治的かつ経済的将来を決定することを保証するだろう。
第四インターナショナルは、独裁と腐敗と依存の体制を打倒しようとしているアルジェリア民衆の闘争への全面的な連帯を表明し、憲法制定会議を通じる民衆主権へのその正統な要求を支持する。
われわれは、支配体制に対する帝国主義諸政権の支持ともっぱらアルジェリア民衆に関わることがらへの彼らの介入を糾弾する。われわれは、そこでもまた政治的で社会的危機を経験中である、そのモロッコとチュニジアで浮上中の諸闘争の力学が、民衆革命の勝利の始まりを今後示すことを期待している。その勝利は、民族解放革命の栄光を再生させるだろう。そしてその民族解放革命では、アルジェリアが帝国主義に反対する闘争では国際的な尺度で象徴の一つだったのだ。
われわれは世界のあらゆる社会主義者と民主主義者に、闘争中のアルジェリア民衆を支持し、まだ初期にある偉大な闘争の進展を前に、国際連帯の義務に向け身構えるよう訴える。

民衆主権を求めるアルジェリア民衆の闘争万歳!
腐敗と古びた依存の独裁打倒! 主権ある憲法制定会議を!
アルジェリア民衆の闘争に対する国際連帯を! (「インターナショナルビューポイント」二〇一九年四月号)

米国

自由と自己決定と人権

もはや別々では勝利不可能

デイヴィッド・フィンケル

 

 五〇年前、すばらしいアフリカ系米国人哲学教授で共産主義者のアンジェラ・デーヴィスは、ブラック・パンサー党支持者として悪名高い形で殺人をでっち上げられた裁判で死力を尽くして審理に臨んだ、米国ではもっとも著名な政治犯だった。彼女は、すばらしい法的防護によって、また国際社会からの大量の抗議と黒人コミュニティからの支持という助けを得て、この事件で勝利を得た。
 時代は変わる。バーミンガム市民権調査所(BCRI)は、彼女に二〇一九年のフレッド・シャトルスウォース賞を贈ると公表していたのだが、それが脅迫を受けて取り消された時、アンジェラ・デーヴィスに浴びせられた嫌疑は、「彼女は生涯をかけた革命家で共産主義者」あるいは「彼女はパンサーと思われていた」あるいは「彼女は刑務所廃止を求めている!」――そのすべては本当だ――というものではなく、絶対的に一〇〇%の嘘である「彼女は反ユダヤ主義」ということだった。
 アンジェラ・デーヴィスは特に近年、歯に衣着せずにパレスチナ民衆の諸権利と自由を支持している。イスラエルの差別的諸法のシステムに反対するボイコット/投資引き上げ/制裁(BDS)キャンペーンの他の支持者多数と同様、彼女が「反ユダヤ主義」とのラベルで中傷されている理由こそが、それだ。米下院に初めて選出された二人のムスリム女性であるイルハン・オマルとラシダ・トライブもまたもちろん、この攻撃では近頃標的になっている。
 BCRIは、現地の「ホロコースト教育センター」からの「懸念と失望」の手紙を受け取って、デービスの賞を取り消した。しかし、しかし時代の変化を映すもう一つの印は、BCRI指導部の臆病がまともに破裂した、ということだ。
 バーミンガムの市長と市議会が、市民権運動、パレスチナ人とユダヤ人の声、さらに諸組織からの巨大なほとばしりと同じく、彼女の防衛に駆け付けた。前者には、三五〇人以上の学者、アンジェラ・デーヴィスとパレスチナ人の権利を支持する公開状を出した公民権運動の古参活動家たちが含まれていた。すぐさまの方向転換として、この賞はあらためて供与された。
 かつて、米国公民権運動と親パレスチナの唱道者は、別々のままと思われていた。そして「親イスラエル」ロビーのリベラル部分は、その方向を維持しようと懸命に奮闘した。自由と自己決定と人権を求める闘争は、もはや互いに別々では勝利できない。そのメッセージが広がることを助けたことで、アンジェラ・デーヴィスに大きな敬意を。

▼筆者は、米国の社会主義組織、ソリダリティが発行する「アゲンスト・ザ・カレント」の編集者。(「インターナショナルビューポイント」二〇一九年三月号)


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