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シオニストと共謀するアラブ諸国弾劾          かけはし2006.8.7号

イスラエルの侵略を粉砕しよう

声明

解放と主権と平和を求める闘争に国際的な連帯戦線を

革命的共産主義グループ―レバノン

 現シオニスト政権は、ヒズボラの戦士たちが最近遂行した「誠実な約束」作戦への返答として、多くの非武装の市民を殺害し、すでに以前から何回も破壊されたインフラを破壊することをもくろみ、ゲームのルールを変更して、レバノンの民衆にきわめて高価な代償を繰り返し支払わせようとしている。
 シオニスト政権はそれを達成するために、自らの圧倒的な軍事力をあてにしているだけではなく、アラブ諸国の当局との共謀、ならびに国際的な共謀をもあてにしている。それは著しい恥辱であり、言語道断である。この共謀は、欧州や米国の政府とだけではなく、サウジをはじめとするアラブ諸国の政府との間でも行われている。サウジアラビアは、イスラム抵抗運動に「無計画な冒険」の「全面的な責任」があり、「イスラム抵抗運動は、自らが作りだした衝突の結果を単独で引き受けるベきだ」としている。後にエジプトのムバラク大統領とヨルダン国王アブドラ二世の共同声明の中でも、この不面目な立場が採用されている。
 現在の情勢は、実に多くの可能性に開かれており、以下に述べる考え方、結論、傾向を考慮に入れる必要がある。

(1)「誠実な約束」作戦は青天の霹靂(へきれき)ではなかった。イスラエルは、レバノンの主権に対して海と空から攻撃を加えてきた。イスラエルの牢獄には依然として多くのレバノン人が拘留されており、何十人もの犠牲者の遺体が両親のもとに帰っていない。イスラエル軍はガザ回廊への爆撃を続けており、パレスチナ市民を殺害し、ガザと被占領西岸地域で活動家と闘士たちを暗殺している。それはイスラエルの牢獄に拘留されている人びととの交換取り引きのために、パレスチナ人諸組織によってガザ回廊との境界で誘拐された兵士ジラド・シャリトを取り戻すという口実のもとに行われている。
 ヒズボラの戦士が二人のイスラエル兵士の拉致に成功した最近の作戦は、アラブ諸国政府の恥ずべき立場に直面することになった(それ以前になされたパレスチナ人の作戦も同様の事態に直面した)。ヒズボラの作戦は、パレスチナ民衆の闘争との事実上ほとんど唯一の輝かしい連帯運動であり、その苦難と悲劇をやわらげるための闘いであった。同時にそれは、シオニストの牢獄に囚われているレバノン人、ならびにパレスチナとアラブの同志たちの大義への忠誠を表現するものである。

(2)兵士のみを目標にしたことに特徴づけられる、この作戦が示した人間の尊厳の尊重に対して、われわれは世界帝国主義と結びついた地域の右派勢力が発するさもしい精神に満ちた声に注意を払わずにはいられない。それはイスラエルとのあらゆる形態の衝突をきわめて注意深く回避し、物質的利益や、この夏に観光業で見込まれる数十億ドルのカネだけに関心を払うものである。三月十四日連合と呼ばれる名士たちの多くによる声明、とりわけフアド・サニオラ首相とその政府の声明の中に、このさもしい精神が表現されている。
 これらの声明と演説は、ヒズボラの作戦に対する連帯から距離を置くだけではなく、この作戦と参加者たちを非難し、レバノン全域への軍の支配の完成を呼びかけるものであり、それによって抵抗運動を非武装化し、占領と対決する抵抗運動の役割に終止符を打ち、国連決議1559の残された項目を実施しようとするものであった。イスラエルがレバノン民衆に対する戦争を開始するという、まさにこの破壊的戦争に直面してわが国が最大限の連帯と統一を必要とする時に、こうした声明が出されたのである。
 これは、幾度も繰り返された「トロイの馬」の物語であり、右派はこの機会をつかんで、政治的・社会的・経済的な力関係を、自らと国外の彼らの主人とに有利な形で逆転させる用意を整えているのである。
 これらに回答するためには、抵抗運動の戦士たちがなしとげた英雄的行為に連帯する最大限の政治的・民衆的戦線を結集するための継続的活動が必要であり、地域の、アラブ諸国からの圧力、そして国際的な圧力に屈せず、ヒズボラの書記長が発表した条件以外の形で二人のイスラエル兵の引き渡しを拒否することが必要である。イスラエルの「ハアレツ」紙で軍事アナリストのゼイフ・シェブは「この衝突でイスラエルが敗北すれば、……地域におけるイスラエルの戦略的・軍事的スタンスは変化し、ゲリラ戦とロケット兵器への抑止力は動揺することになるだろう」と予測している。こうした予測を現実のものにする道を開くために、現在のイスラエルの戦争を敗北させることが決定的に重要である。

(3)重要な施設やインフラを破壊し続け、大規模な虐殺に手を染めるイスラエルの現在の、そしてほとんど決定的な能力は、とりわけイスラエルの空軍に対して必要な対空火力が欠如していることによるものである。今後、可能なあらゆる方法で、とりわけ世界の友好的勢力を通じて、そうした兵器の供給を受けることが必要である。

(4)現在の戦闘は、その背後に西側帝国主義における同盟者がひかえるイスラエルの侵略に対して、わが民衆が戦うことを余儀なくされる唯一のあり方ではない。それはなによりも、現在の抵抗の「信仰告白」的あり方を越えて、抵抗運動の普遍的で全国的なあり方を取り戻すことであり、それは、イスラム抵抗運動との深い協力と動員の機運の中で、全国的・進歩的勢力の最大限に広範な広がりを抵抗運動に入らせることを通じて達成されるのである。

(5)安全保障理事会内の力関係がどのようなものであれ、そして安保理内のアメリカのほぼ絶対的な覇権にもかかわらず、国連への提訴にあたっては、レバノンは一方でイスラエルの侵略の即時・無条件停止を強調しなければならず、他方ではこの侵略が引き起こした人的・物質的損失のイスラエルによる完全な補償を要求しなければならない。

(6)さらに、アラブ諸国政府の協調主義的で弱々しい立場、とりわけ抵抗運動に敵対し、イスラエルの侵略への実際上の協力を行っているサウジアラビアの言語道断な立場に対決することが絶対に必要である。アラブ人大衆に向けて、すべての国で街頭に繰り出し、彼らの政府の立場への非難と怒りを表明し、シオニストの侵略と占領に対するパレスチナ人とレバノン人の抵抗運動への誠実な連帯を行うよう呼びかけることが必要である。
 エジプト、ヨルダン、モーリタニアの政府に対してイスラエルの承認を撤回し、イスラエルとの関係を完全に断絶させるための活動を発展させ、イスラエルとのさまざまな結びつきや協定、正常化条項を持っている他の政府に対して、それに決定的な終止符を打つようにさせなければならない。
 アラブ諸国政府の無為は、シリア政府の弁解を容認するものではない。シリア政府は、これまでのところ口先だけの無意味な支持を行っているだけであり、現在の激しい衝突の中でレバノン民衆にいかなる直接的で実質的な支持も与えていない。

(7)イスラエルに対する闘いは、すべての抑圧・覇権・搾取勢力に対する闘いの不可欠の一部である。この理解から出発し、資本主義的グローバリゼーションと戦争に反対する世界の自由な民衆と諸勢力が、レバノンとパレスチナの民衆に実践的に連帯し、イスラエルに反対し、テルアビブの将軍たちが始めている現在の戦争に反対することが求められる。
 これは、二国の民衆、彼らの解放と主権と公正な平和を求める闘争に連帯を示すグローバルで真に国際的な戦線が形成されるかぎり、イスラエルが直面している占領と攻撃の血まみれのジレンマを深化させ、終わりへの始まりを導くための闘いである。こうした枠組みの中で、ゲームのルールは本当に変わるかもしれない。しかし今回は、イスラエルの利益とはならないのだ! 
(2006年7月15日)
(革命的共産主義グループは第四インターナショナル・レバノン支持組織)
(「インターナショナルビューポイント」電子版06年7―8月号)


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