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    かけはし2017.年5月22日号

労働組合の真価が問われる


5.1

第88回日比谷メーデー

安倍政権との正面対決を

民衆運動の先頭に立とう

 五月一日、第八八回日比谷メーデーが、同実行委員会主催の下、午前九時五〇分から日比谷野外音楽堂を会場に開催された。会場内外には七〇〇〇人の労働者が結集(主催者発表)、数々の闘いの報告と連帯への呼びかけを受けた後「人間としての生きる権利、平和で民主的な社会を創り、安倍政権を打倒していきます」とのメーデーアピールを採択、集会後には、暮らしと権利の破壊に暴走する安倍政権への総対決を訴え、二コースに分かれデモ行進した。
 今年のメーデーは何よりも、反動性、民衆への攻撃性をあらわにする安倍政権との正面対決への意気込みが全面に表れた。メインスローガンは「働く者の団結で生活と権利、平和と民主主義を守ろう」と例年どおりだが、サブには「労働法制の改悪反対!一日八時間労働制の破壊を許さない!」「福島を忘れない!原発の再稼働糾弾!辺野古新基地建設阻止!」が掲げられ、さらに今年初めて、同時開催された代々木公園の第八八回中央メーデーとの統一スローガンとして「戦争法廃止!許すな共謀罪!憲法改悪を許さない!」が加えられた。
 この二つのメーデーは、昨年から相互に代表を派遣し合う形で連携を作り出していたが、安倍政権とのより強力な対決に向け、共同がさらに一歩進められた。戦争法反対を契機とした安倍政権の反動攻撃に対決する総がかり行動の積み重ねに加え、安倍政権打倒をめざす民衆の闘いの統一に向け、もう一つの重要な歩みが進んでいる。

原点としての
国際連帯行動
集会は、安倍政権の八時間労働制解体策動を念頭に、メーデーは八時間労働制を求めた国際連帯闘争として始まった、という歴史的重みを今こそ確認しなければならない、との平賀雄次郎中小民間労組懇談会代表の開会宣言で幕を開け、鎌田博一国労東京地本委員長が主催者あいさつに立ち、悪政を次々に繰り出し、今や平和憲法の危機までつくり出している安倍政権を打倒するため、幅広い戦線を拡大し総力の闘いを国民運動としてつくり出そう、と呼びかけた。
また、第八八回中央メーデー実行委員会を代表して館野豊さんが、「働き方改革」を含め悪政ストップ、安倍打倒に向け、今回の統一スローガンを出発点にさらに要求の一致と闘いの共同をめざそう、と連帯拡大の意欲を込めて連帯あいさつ。国会からは社民党参院議員の福島みずほさんがかけつけ、連帯のあいさつを行った。
さらに、韓国の民主労総からの戦闘的なメッセージや大阪の中之島メーデーからのメッセージなどが披露された後、来日し日本の親会社を相手に組合つぶし倒産攻撃の責任を追及している、韓国の全国金属労働組合韓国サンケン分会の仲間が、闘いの経過を報告し、勝利まで闘い抜くと決意を表明、韓国式の闘いのパフォーマンスも披露しながら、海を越えた連帯を呼びかけた。

差別許さぬ社会
を作り出そう!
具体的な闘いの報告と決意表明が、練馬区図書館専門員労働組合の成田由佳里さん、全統一労働組合の宮本セリナさん、5・3憲法集会実行委員会の土井登美江さん、全国一般東京東部労組メトロコマース支部の後呂良子さんの四人から行われた。
成田さんは、公務職場での非正規雇用の劣悪な実体を報告しつつ、組合結成から二〇年をかけた安定雇用と処遇改善への強い思いを訴え、今国会で審議されている地方公務員法改定案がその思いに逆行するものであることを指摘し注視を求めた。宮本さんは、外国人差別に基づく解雇攻撃を糾弾、組合があるから絶対負けない、差別のない社会をめざそうと力強く訴えた。後呂さんは、差別処遇の是正への訴えをほとんど認めなかった三月の東京地裁判決を、司法も非正規労働者を差別していると強く非難した上で、絶対あきらめない、ここにいない労働者とも共闘しようと、攻撃を連帯ではね返す闘いを呼びかけた。そして土井さんは、憲法改悪への意志を今や隠さない安倍に、五月三日の大結集で応えようと訴えた。
集会は、これらの訴え、呼びかけを安倍政権との総対決への決意として確認する団結ガンバロウで閉じられ、すぐさまデモ行進に移った。     (神谷)  

5.1

大阪・中之島メーデー

戦争の危機はねかえそう

共謀罪法案をつぶせ


 【大阪】実行委員会主催の大阪中之島メーデーが五月一日、大阪中之島剣先公園で開かれた。
 関生太鼓でオープニング。集会は大阪全労協の司会で進行し、垣沼・全日建労組近畿地本委員長が主催者あいさつをした。
「今年のメーデーは、労働者にとって大変なメーデーになった。北の共和国が今にも戦争しそうだとメディアが報道しているが、韓国ではそのような実態はない。その背景には、戦争の危機を煽りながら、一方ではテロ対策だといって共謀罪法案を通そうとする政権の姿勢がある。労働組合や市民運動がターゲットになることは、日弁連のパンフレットでも明らかだ。令状の内容も明らかにせず、突然逮捕され、事件がでっち上げられる。政府の言いなりになる団体しか残らないそのような時代が来ようとしている」。
 「残業が過労死寸前の八〇時間、忙しいときは一〇〇時間という残業し放題の法案が通ろうとしている。建設・トラック運輸関連では例外規定を設けて、五年間はやりたい放題でやらしてほしい、そうしないと東京五輪の工事現場が回らないということで、厚労省ではそのような動きになっている。解雇問題を金銭解決する法案が出てくると言われている」。
 「大きく声を上げねばならない。新たな安保法制の下で、自衛艦が米艦船を防護することが始まっている。九条違反だ。戦争の道、共謀罪、長時間労働をやめようと共に声を上げていきたい」。

統治体制の転換
首相に権力集中
中島・大阪労働者弁護団代表幹事が特別報告をした。
「首相官邸への権力集中と共謀罪について話したい。共謀罪が労働組合にとっていかに危険かは強調しすぎることはない。二〇〇六年成立の第一次安倍政権はそれまでの政策を踏襲していたが、その六年後の第二次安倍政権はがらっと性格を変え、権力を官邸に集中し、積極的な政策を進めている。外交においてそれは顕著だ。北朝鮮の脅威をあおり立て、軍事体制を強化し、憲法を変え緊急事態条項を入れようとしている。つまり、憲法を停止し行政権力に権力を集中するということだ。これが実現すると、政権が目論んでいる安保体制・軍事体制が確立してしまう」。
「権力を集中することで掲げられるもうひとつのものは経済政策。財政法でも日銀が国債を引き受けるのは原則禁止だ。にもかかわらず、日本銀行に国債を引き受けさせ、デフレを脱却させる、それがアベノミクスだ。人手不足による高賃金をアベノミクスの成果だと宣伝しているが、アベノミクスの成果は達成しそうにない。そこで、成長戦略の切り札として、働き方改革を持ち出してきている。政府は働き方改革を労働者のためにやるのではない。それは安保体制と表裏一体のものだ」。
「権力の集中に対しては批判活動も大きくなる。批判をそらすために国家的なイベントをやる(五輪と万博)、カジノを解禁する。もうひとつ、儀式の重視。学校での「日の丸と君が代」がそうだ。さらに最近は、あろうことか、教育勅語を教材として取り上げてもかまわないと、閣議決定さえ行っている。こども時代から批判精神を摘み取ろうとする。権力への批判そのものを犯罪として取り締まる、それが共謀罪にほかならない」。

森友疑惑の幕
引きを許すな
もうひとつ、森友学園問題を世に明らかにした木村・豊中市議会議員が特別報告をした。
「豊中市野田町の国有地を一ヘクタールほど売却したが、売却金額が黒塗り非開示になっていたので、裁判に訴えたら、国会議員には黒塗りなしの開示だった。疑惑は何も解明されていないが、政府は幕引きをはかろうとしている。最近、昭恵氏や近畿財務局の側の新たな事実が出てきて、森友学園に学校設立に至るまでのマニュアルまで示していた。国有地をタダ同然で売ったことも問題だが、どういう相手に売ったのかが大きな問題。園児に教育勅語を暗誦させ、園関係者が日常的にヘイトスピーチを発する極右カルト学園に異常な便宜供与をしたことが問題の本質。この小学校は安倍にとっては全国のモデル校の位置付けだったに違いない。幕引きは許されない。まず、昭恵氏の証人喚問、松井知事や維新の関与も徹底的に糾明されねばならない。そして、安倍政権打倒へ」。

市民派議員が
相い次いで発言
市民運動から中北弁護士(しないさせない戦争協力関西ネットワーク)、「安倍政権の最大の狙いは憲法改悪。それによって戦争する国づくりを完成させようとしている。闘う労働運動がそれをはねのけていく核心だ」。
政党関係では、服部良一元衆院議員(社民党)、 山下・茨木市議会議員(新社会党)、 野々上・高槻市議。
市民派議員は、酒井・豊中市議、戸田・門真市議、酒井・尼崎市議、高橋・泉大津市議、中西・箕面市議、佐々木・河南町議、高木・高槻市議が登壇した。

争議組合から
元気なアピール
はるまきちまきの音楽ライブに続いて、恒例の争議アピールがあった。
またJAL争議団、連帯ユニオントラック支部MK運輸分会、ケースワーカーズユニオン、大阪教育合同、郵政産業労働者ユニオン、ゼネラルユニオンECC分会、関西合同労組フクオカ分会、なかまユニオンの各争議アピールが行われた。 最後に、樋口・全港湾大阪支部委員長の閉会のあいさつで集会は終了。このあと、土佐堀通りから関電前を通り、西梅田公園までの道のりをデモ行進した。         (T・T)

5.1

福島・郡山でメーデー集会

菱山南帆子さんが講演

暗黒政治をはねかえそう

 【福島】働く者の権利を守る第八八回メーデー集会は、五月一日夕、郡山市で開かれ一二〇人余りが参加した。
 村田則之事務局長(県教組郡山支部書記長)の司会で進められ、石川晃民実行委員長(県教組郡山支部長)の主催者あいさつに続き、郡山地方労平和フォーラム田中議長、地方労連河崎議長、共産党神山県議、社民党飛田市議、虹とみどりの会蛇石市議が連帯のあいさつに立ち、増子参院議員、品川郡山市長からのメッセージが紹介された。
 今年のメインは、戦争法、改憲と最先頭で闘う「許すな!憲法改悪・市民連絡会」「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」菱山南帆子さんの「あやまちを繰り返さないために。共同の力で暗黒政治を跳ね返そう」と題した講演。
 菱山さんは、担任教員の差別発言糾弾と授業ボイコット、日の丸・君が代拒否など小学生時代からの自分の闘いを紹介しながら、安倍政権による戦争法、朝鮮危機あおり、そして共謀罪に反対する闘いなど現在求められている課題と人々への呼びかけ方などを語った。弱冠二八歳の彼女の生き方そのものを示すパワフルな語り口に、参加者はぐっと引き込まれた様子だった。

原発も戦争も
許さないぞ!
各組合・職場・市民団体からの報告には五つの団体代表が立った。
原発被ばく労災補償を求める闘い・非正規労働者の闘い(福島連帯ユニオン 佐藤昌子さん)、東京電力元幹部の刑事責任を求める闘い(福島原発告訴団 武藤類子さん)、PTA雇用から市採用にすることを求める学校司書の闘い(福島県教職員組合郡山支部司書部 馬場さん)、知的障碍者の学びの場づくりを進める「福祉型専攻科をつくる会」の野口さんと酒井さん、そして、具体的課題から若者の政治意識を変える運動に挑戦しているDappe・平和と平等を守る民主主義アクションの菊地さんから様々な取り組みが紹介された。
最後にメーデー宣言を教組郡山支部松下青年部長が提案、全体の拍手で採択し、国労郡工支部橋本委員長の力強い「団結がんばろう」で閉会した。終了後も菱山さんを囲んでの交流会が三〇人の参加で持たれた。なお、菱山さんの著書『嵐を呼ぶ少女』二〇数冊は完売となった。    (世)



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