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    かけはし2017.年6月19日号

隠蔽・居直りの策も尽きた


6.8

森友・加計疑惑徹底追及

国会議員会館前集会に800人

  六月八日、「森友学園疑惑、加計学園疑惑の徹底追及!『共謀罪』の絶対廃案!安倍改憲ストップ!安倍政権に今すぐ退陣を求める木曜行動」(共催:共謀罪NO!実行委員会/戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)が国会議員会館前で行われ、八〇〇人が参加した。
 自民、公明、維新の会は、五月二三日、民衆監視と対テロ治安弾圧体制強化に向けた共謀罪を新設する組織犯罪処罰法改正案を衆院本会議で強行採決した。法案は、二九日から参議院審議入りしたが、法務委員会では衆議院審議と同様に金田勝年法相の答弁不能に代わって林真琴法務省刑事局長が常時出席し答弁させる議決を与党・維新の賛成で強行決定した。
 この居直り姿勢は、審議の中でも繰り返し現れ、法案のテロリズム、犯罪組織、準備行為などの具体的な定義、実際の運用における矛盾、整合性がない欠陥について野党が批判するが、金田、林はまともに答えず、論点ずらしを行い、強行採決に向けた「三〇時間審議」に向けて時間稼ぎをしているにすぎない。
 野党は、委員会で徹底審議を求めつつ、強引な審議運営に抗議して秋野公造法務委員長(公明)の解任決議を提出(六月七日、本会議否決)したり、国会攻防は激しくなりつつある。政府・与党は、一八日までの会期内に成立させることにしていたが、延長して強行採決を目論んでいる。
 共謀罪法案に対しては、国連のプライバシー権に関する特別報告者ジョセフ・ケナタッチさんの批判、ジェニファー・クレメント国際ペン会長の反対声明、共謀罪反対NGО・市民団体声明(国内外一四カ国一四二団体)など国際的な批判も広がっている。政府は、「ケナタッチ特別報告者は個人の資格であり、一方的だ」と言い返すことしかできない。共謀罪法案は国際組織犯罪防止条約批准のために必要だなどと主張し、他方で国連人権理事会を批判するというダブルスタンダードを繰り広げる始末だ。
 さらに森友学園問題、加計学園問題においても新たな疑惑が次々と発覚しているにもかかわらず、与党は、安倍昭恵の証人喚問拒否、前川喜平前文科省事務次官、官僚らの告発封殺を繰り返し、なんとか逃げ切ろうと必死だ。安倍政権と与党は、社会的批判の高まりに追い込まれている。共謀罪廃案、森友学園問題、加計学園問題徹底追及の闘いの重大な局面の中で、抗議行動が取り組まれた。

共謀罪廃案を
絶対かちとるぞ
小川敏夫参議院議員(民進党)参議院法務委員会の審議状況を報告し、「法務委員会は、審議になっていない。質問に答えない。刑事局長は、質問をはぐらかすために官僚答弁を行っているだけだ。安倍首相は、『国民を不安に陥れる論議を延々とやっている』と言った。共謀罪が成立しないと東京オリンピックができないと不安を煽っているのは首相だ。政権は森友学園と加計学園問題を封じ込めるために早く国会を閉じ、ついでに共謀罪法案を強行採決したがっている。共謀罪廃案、安倍政権を倒そう」と発言。
辰巳孝太郎議院議員(共産党)、吉田忠智社民党党首も闘う決意表明を行った。
長尾ゆりさん(憲法共同センター)の主催者あいさつ、共謀罪NO!実行委員会から参議院法務委員会傍聴報告、服部良一さん(共謀罪あかんやろオール大阪)が大阪の市民運動に対する弾圧と共謀罪反対運動を報告。
俵義文さん(子どもと教科書全国ネット21)は、「前川前文科省事務次官の発言によって文科省の状況が変わってきた。文科省の中に安倍政権の教育政策に対する抵抗勢力が存在し、官僚たちが発言し始めた。文科省内の加計学園に関連文書に対して菅義偉官房長官は、『怪文書だ』『すでに辞めた人の発言だ』などと言って無視したが、現職官僚が文書が存在していると証言した。安倍政権による道徳教科化は、森友学園にみられる教育勅語にもとづく教育だ。安倍政権を許さず、共謀罪は廃案しかない」とアピール。
近藤恵子さん(女性の人権全国ネットワーク)は、「女性や子どもたちへの暴力を根絶するための取り組みをしている。今日、『なかったことにはできない』緊急院内集会を行った。@学校法人「森友学園」への国有地売買に、行政をゆがめる圧力は働いていたのか A国家戦略特区の獣医学部新設の認可過程に、行政をゆがめる圧力は働いていたのかB詩織さんの被害の逮捕状はなぜ執行中止となったのか─に対する不公正・疑問を感じた人々が集まった。とりわけ安倍首相と親しいジャーナリストによる性暴力に対して詩織さんが訴えたにもかかわらず警察になんらかの力が働いて加害者を逮捕しなかった。犯罪がなかったことにしようとしている。絶対に許せない!共謀罪を廃案にしよう」と訴えた。
最後に主催者から行動提起、国会に向けてシュプレヒコールを行った。 (Y)

5.6

孫崎享さんに聞く「日本の外交」

朝鮮半島の平和実現へ

東アジア共同体の可能性


【大阪】五月六日、「日本の外交 これでええの? 孫崎享さんに聞いてみよう!」が戦争あかん!ロックアクション主催、東アジア青年交流プロジェクト共催の講演集会がエルおおさかで開かれた。講師は孫崎享さん(東アジア共同体研究所長、元外務省国際情報局長)で、ゲストは金光男さん(在日韓国研究所代表)だった。
 両方の団体の共同代表をしている服部良一さんが主催者あいさつをした、「トランプ政権が誕生して朝鮮半島の危機が高まっている。これから日本も重要な政治の局面を迎えていくので、講演が今後の活動に役立つことを祈念したい」と述べた。
 孫崎さんは、東北アジアの軍事的緊張について講演した(講演要旨別掲)。

韓国の新政権と
平和への努力
金光男さんは、韓国大統領選について話をし、野党による政権交代が濃厚になったこと、その中でも最有力候補である文在寅候補(共に民主党)の公約について語った。
「朝鮮半島非核化構想と平和協定締結を推進・中国を説得し六カ国協議を再開・米国を説得し朝米関係の改善・北朝鮮を説得し対話の場に導く・南北首脳間の合意は政権が変わっても変わらないような永続的な対北朝鮮政策を準備、などである。韓国は、そのためには、北に対価を払う必要がある」。
また、現在中国と北朝鮮の神経戦が続いていて、それぞれ(環境時報と朝鮮中央通信で)批判を展開している。またトランプ政権の最近の動向として、異例の国務・国防・国家情報三長官共同声明(四月二六日)「核と弾道ミサイル、拡散プログラムを解体するよう北朝鮮に圧力をかけ、北朝鮮政権を対話の道に戻るよう圧力を強化する。この目的のための交渉窓口を開いている」を紹介。米国は同日、大統領選の最中にもかかわらずTHAADを星州ゴルフ場に奇襲配備した。
「そのようなことをしながら、ティラーソン国務長官は米公営ラジオ放送によるインタビューで、『米朝対話は、我々のめざす方法。北朝鮮の政権交代を追求しない。朝鮮半島の急速な統一を追求しない。半島の非核化を追求する』などを表明。トランプ大統領は、『金正恩と会うのが適切ならそうするだろう。彼に会えば光栄だ』とも述べている。トランプ政権はラグビーボールのように、どこに飛んでいくのかわからない」。
集会の最後に、五月二一日大阪弁護士会主催の共謀罪反対集会参加のアピールがあった。    (T・T)

孫崎享さん講演から

軍事力では解決しない

自ら緊張緩和の努力を


政府は四月二一日に、北朝鮮の弾道ミサイル攻撃を受けた際の避難方法を国民に周知するために、都道府県の危機管理監を集めて説明会を開催、【頑強な建物や地下街に避難し、建物がない場所では物陰に隠れて地面に伏せる】。五月三日に大津市に行ったら、幼稚園に避難訓練をせよと言っていた。
戦争を考えるとき、第一次・第二次大戦と今日は全くちがう。今の時代はミサイルや核兵器だ。ミサイルが落ちる速さは、秒速二千〜三千メートルだ。たまたま千メートル先のミサイルを見ても、その後〇・三秒で来る。七五キロ先のミサイルを見つけ、緊急放送し終わったらドカンだ。この指示には何の意味もない。米国はもっと早くキャッチするが、軍事攻撃を自衛隊と共にするとき以外に一般国民向けの情報は出さない。こんな意味のないことをなぜやっているか。危機を煽る、そして軍事態勢をつくっていくためだ。

エア・シーバト
ル構想とは何か
ミサイル防衛は不可能だ。PAC3は速さが秒速一八〇〇メートルで、射程が一五キロメートルだ。せいぜい三キロメートルをカバーするのみ。どこも防衛できない。核抑止力もない。西安撃つならシアトルを撃つぞ、といわれてOKといえるか。
尖閣周辺で米中戦争が起きたとき、どちらが有利か。米国の戦略研究所によると、二〇〇三年までは米国が有利だったが、二〇一〇年に拮抗し、二〇一七年は中国が有利になった。なぜか、今中国は一二〇〇発のミサイルを持っている。嘉手納を攻撃すれば、制空権を中国が握るからだ。
戦争になれば、朝鮮半島から南西諸島にかけて戦場になる。この地域に限定すれば、日米同盟で日本は安全という時代は終わった。尖閣問題は、周恩来と田中角栄の棚上げ合意が生きている。中国は領有権は主張しているが、日本の占有権を認めている。なのに、日本はわざわざここで緊張をつくっている。米国にとってはその方が都合がよい。

「北」への挑発
ではない道へ
一九九〇年冷戦が終わったとき、米国はそのまま軍事力を維持したが、米国にとって最も脅威だったのは日本の経済力だった。そこで米国は、新たな敵・不安定な弧(北朝鮮・イラン・イラク)をつくり、日本・ドイツを軍事に参加させるようにした。
日本の場合、転換点は二〇〇五年(米軍再編)だ。今の憲法下では無理があるから、戦争するなら緊急事態でやりたいと安倍さんは思っているだろう、日本のためではなく、米国のために。国際協力のために自衛隊が出て行くにはいいことでは?という考えがあるが、二〇〇二〜〇三年にテロの犠牲者は五、六〇〇人だったが、二〇一四年のテロの犠牲者は三万人だ。テロリストを殺すなら民間人が少しぐらい死んでもいいという考えがあるためだ。
北朝鮮が中小の核をもったなら、それを使わせないようにする。その代わり、北の政権を軍事力で倒すことはしないと相手を説得する。トランプは全く逆だ。相手を怖がらせる。軍事に関する米国の最も優れた外交官だったキッシンジャーの戦略はこのようなものだった、【米国からは攻撃しない、だから米国を攻撃するな】。核を使わないなら、話し合うしかない。
それで、米ソ戦略核交渉が始まった。トランプは、本当は北を脅威と思わないから挑発する。安倍さんが、九条改憲に踏み込む発言をした。北の脅威があるから国民も分かってくれると思っているのだろう。

東アジア共同体
構想の可能性
第一次・第二次大戦でフランスはドイツと戦った。もう戦争はしないと、戦争するときに必要な資源(鉄・石炭)を共同管理する欧州石炭鉄鋼連盟ができ、それがEUに発展した。東アジア共同体はできるのか?国家体制がちがうからEUのようにはいかないと言われたが、EUと似たASEANができ、宗教もさまざまなのに戦争しない枠組みを作った。米国にとっては、東アジアに緊張があった方がいい。でも、平和で安定する道はある。軍事力で平和はつくれない。 (講演要旨、文責編集部)

東電の刑事責任問う

6.30第1回公判に結集を

 二〇一一年三・一一の東日本大震災に伴う福島原発事故について、東電幹部の刑事責任を問う裁判は、ついに六月三〇日に第一回公判が東京地裁で行われることになった。
 二〇一二年六月一一日に福島原発告訴団が結成されてから五年、二〇一五年七月三一日に東京第五検察審査会が東電元幹部ら三人を起訴すべきという二度目の議決を行い、刑事起訴が確定してから約二年、二〇一六年一月三〇日に福島原発刑事訴訟支援団が発足してから一年五か月を経て、ようやく刑事裁判が始まることになった。告訴団、弁護団、支援団の闘いは、ついに刑事訴訟のスタートラインにつくことになった。

6・6地裁前
集会を実現
六月六日正午、東京地裁前で福島刑事訴訟支援団は第一回公判に向けた集会を行った。刑事訴訟支援団長の佐藤和良さん(いわき市議)があいさつ。
「やっと東電の刑事責任を問う裁判が始まる。なんとしても被告・東電経営陣の業務上過失致死罪による有罪を勝ち取ろう」。さらに福島から避難を強制され、「帰らないのは自己責任」と非難されている住民の現状や、子どもたちへのいじめへの怒りが次々に語られた。最後に「支援団」副団長の武藤類子さんから六月三〇日の公判への参加が呼びかけられた。
公判は午前一〇時から東京地裁104号法廷。東京地裁を取り巻くような大結集を勝ち取ろう。  (K)



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