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    かけはし2017.年8月28日号

難民と難民連帯への弾圧糾弾


レバノン

声明

二〇一七年七月一六日 社会主義フォーラム


テロ防止口実に
軍が難民を攻撃


 二〇一七年六月三〇日夜明け、レバノン軍の一部隊が、アルサルの町にある二つのシリア人難民キャンプ(ナワル、カレイアー)を捜索した。公式発表ではこれは、このキャンプに拠点をもつ「テロリスト」を捜す「予防的捜索」として練られたもの、とされた。
この結果として、一人の子どもを含む数人が殺害され、キャンプ内部での自爆により、兵士数人が負傷した。この後、彼らの言い分では「テロリスト」諸組織と関係している可能性があるということを基礎に、三五〇人以上の難民が逮捕された。直後には、非人間的な条件の下に留められ、侮辱と拷問にさらされた拘留者の写真が、報道に流された。
軍は数日後の二〇一七年七月四日に、金曜日(六月三〇日)のキャンプ捜索の中で逮捕されていた四人のシリア人が、「慢性疾患と気候条件」の結果として拘留中に死亡した、と発表した。しかしながら、ソーシャルメディアチャンネルを通じて流された映像は、犠牲者の遺体上に残された打撲傷、傷、また諸々の拷問の結果をはっきり暴き出した。
軍は犠牲者の家族に、司法により心臓の検査を受ける権利、弁護士に訴える権利、さらに死者の写真を撮る権利まで与えないまま、即刻遺体を埋葬するよう圧力をかけた。このような状況では、拘留者に死をもたらした諸環境に関する軍の言明は、むしろもっと疑わしいものとなった。
加えて軍情報部は七月七日、検死解剖からのサンプル検査を認めた、ザーレの緊急事案判事が出した法的決定を妨げようと介入した。軍情報部隊員は、犠牲者の家族が権限を委任した代理人である弁護士から、ホテル・ディウ病院に保管されていた証拠を差し押さえた。これは、いかなるものであれテロリスト団体と関係をもったことがあると決定的には示されていない市民に関して、証拠を与えないでおくということを目的としたものであり、軍事法廷による司法妨害のはっきりした事案だ。

支配階級による
迫害は以前から


このシリア難民に対する攻撃は、その種のものとしてははじめてではない。それは、難民の住民に敵対する支配階級諸政党による組織されたレイシズムキャンペーンという枠組み内での、危険なエスカレーションを示している。これらの諸政党は、シリアでの戦争を逃れている難民に夜間外出令を強制し、国境を閉じ、彼らからもっとも基本的な権利、国際法下で普遍的に保障されている権利を取り上げるために、レバノンのさまざまな機構を使い続けている。
その上安全保障総局は二〇一五年始め以来、居住許可の更新に対しあり得ない諸条件を義務づけた。これらの諸条件の目的はただ一つであり、それは難民たちを非合法な外国人に変え、彼らの搾取をより容易にし、彼らの生活条件の不安定さをより高めることだ。移動の限定というこの政策はこの二年間にわたって、捜索、追い立て、また恣意的な逮捕と、さらに依然として戦争に巻き込まれている国への強制送還という途切れることのない脅しと並んで進んできた。

抑圧への抗議行
動に敵意を扇動


この全体的流れの中で、レバノン人活動家の大きなグループが、シリア難民を支持し、レイシズムとアルサルでのできごとに続いて起こった抑圧に反対して一つの連帯集会を組織するために、七月一三日に集まった。その目的は、憎悪とレイシズムに対抗することを願い、レバノン人とシリア人の間の関係を回復し強化しようとすることだった。
社会主義フォーラムは、シリア難民と連帯する座り込みを、ベイルートのサミール・カッシル広場で七月一八日に行うことを呼びかけた。三人のメンバーが、レバノンでの抗議行動を組織する通常の法手続にしたがって、ベイルート市当局から許可状を得る係となった。しかしながら、「レバノン内シリア民衆連合」という名のうさんくさい情報フェースブックのページが始めた広範な扇動キャンペーン後の恐怖と威嚇の雰囲気を条件として、また組織の何人かが受け取った多数の脅迫を考慮して、社会主義フォーラムはこの座り込みの取り止めを決定した。

当局と報道は敵
対宣伝をやめよ


そうは言ってもわれわれにとって重要なことは、次のことをはっきりさせることだ。つまり、メディア内といくつかのソーシャルメディア・プラットホーム上で流され続けていることとは逆に、社会主義フォーラムはレバノン軍敵対の扇動をもくろんでいるわけではない、ということだ。社会主義フォーラムは七月一三日のその声明にある通り、単純に以下のことを求めている。
1.疑わしい死の原因を暴き出すための透明で独立した調査。
2.拷問、殺害、また専横の他の形態に関わった者たちすべての、厳密で公開された責任ある説明。
3.残されている恣意的な拘留者がどうなるのかを明らかにすること、彼らの釈放、そして補償。
4.政治的操作のために難民問題を利用することを終わりにし、この問題を安全保障上の脅威として扱うことを止めること。
5.難民に敵対するレイシズム的諸決定すべての取り消し、そして、この地域と国際社会がその意図が疑わしくまた犯罪的に沈黙を守ったままである中、残忍な殺害と虐殺へと、彼らの意志に反して戻るよう彼らに強要する諸行為の停止。

 われわれ社会主義フォーラムは、メディア内で、またソーシャルメディアやソーシャルネットワークのプラットホームを通して、われわれの同志たちを敵視して作り上げられた噂や、彼らへの罪のなすりつけすべてを厳しく非難する。われわれは、ベイルート市当局からの抗議行動許可状の情報漏洩を強く非難する。その文書には、三人の同志たちの名前と電話番号が明記されているのだ。
われわれはまた、偏向したメディアの報道と当地のテレビ局多数によるわが同志たちの名前と写真(そしてフェースブックページ)の報道をも糾弾する。この漏洩した文書の情報拡散は、三人の活動家を死にいたる深刻で厳しい危険の下に置くことになった。
社会主義フォーラムが指摘したいと思うことは、ベイルート市長のジアド・チェビブが、抗議行動許可申請は「レバノン内シリア民衆連合」とは何の関係もない、抗議行動申請はレバノン軍にはまったく触れていず、むしろ、噂が主張していることに反対するものとして、難民に向けられたレイシズムに反対の座り込みとして計画された、と報道に明確に語ったということだ。

正確明晰な情報
への責任果たせ


社会主義フォーラムはこれまで数年にわたってシリア人難民への連帯集会を数知れないほど組織してきたという事実にも関わらず、座り込みの呼びかけがこれほど多くの明け透けな脅迫を受けたのは今回が初めてだ。われわれが確信していることは、この扇動が目的としていることは、アルサルでの全面的な戦争を容易にすることにある、またシリア国内のいわゆる「安全地帯」へのシリア人難民強制移送が必要になると思われる、ある種の入植の枠組みにおけるシリア政権との取引を強いることにある、ということだ。

 したがってわれわれは以下のように態度表明する。
1.われわれは、座り込みをレバノン軍との衝突に関連づける、その目的のあらゆるすり替えを断固として拒否する。そして特に、社会主義フォーラムはそれ以前に、六月三〇日のアルサルにおけるレバノン軍を狙った爆弾攻撃を厳しく非難したことを付言する。また社会主義フォーラムは、その地域での兵士と治安部隊の拉致をも強く非難し、この問題にレバノン国家が責任をとることも訴えた。
2.われわれは、先のような扇動と周辺化を引き起こす形で許可申請文書を公表したことに対し、説明を行うようベイルート市当局に求める。そしてわれわれは、わが政治組織の成員に加えられる可能性のある有害行為すべてに、市当局が責任を負っていると考える。
3.われわれはメディア報道に、座り込み呼びかけとこの声明を含んで、正確な言明と情報を内容とする明晰なものを伝えるよう求める。
4.社会主義フォーラムは、その成員に対する肉体的あるいは物理的有害行為を防ぐために適しているように見えるときにはいつでも、レバノンの司法に訴えるだろう。

▼社会主義フォーラムは、この国の第四インターナショナルメンバーとISTによってつくり出された国際主義的社会主義者の結集体。(「インターナショナルビューポイント」二〇一七年七月号)  

ベネズエラ

右翼と帝国主義による
反革命策動を許さない

アンティカピタリスタス

 ベネズエラの政治的危機を前に、アンティカピタリスタスは以下の点を言明したいと思う。

1)まずわれわれは、ボリバリアン政権に敵対する反政権派の攻撃を拒絶する。ベネズエラの反政権派は、支配階級に結びついた深く反民主的な諸部分によって率いられている。これらの部分は、そのいくつかはこの国が今通過中の諸々の危機によって大きく消し去られてしまっているが、そのボリバリアン革命の獲得物に敵対する権威主義的反動の計画を準備中だ。その反政権派は、ここ何年か無防備の市民にためらうことなく焼き討ちをかけ、彼らを暗殺し、攻撃してきた。そして先頃では、ヘリコプターのハイジャックや火器の使用をもって、その手法を強めてきた。
この攻撃は新しいものではないが、ブラジルやホンジュラスやパラグアイでのように、ラテンアメリカ諸国における、国によってソフトであったり権威主義的であったりする、ある種のクーデターの流れの中で組み立てられている。これらのクーデターは、諸政府と国際メディアの共謀された沈黙に依拠してきた。これらのクーデターの直接的結末は、活動家たちと貧しい民衆に対する厳しい抑圧となっている。
この実情の中でわれわれは、ベネズエラの反政権派に対する同一の共謀、彼らの暴力的特性の隠蔽を見ている。われわれが恐れていることは、反政権派が、その一部が追い求めているように、ベネズエラの政治的不安定化とクーデターに成功した場合、この同一の冷酷さが、ベネズエラ諸都市の貧しい居住地区の住民、および左翼の活動家たちに敵対する形で使われることだ。
2)しかしこれは、われわれがマドゥロ政権を無条件に支持することを意味するものではない。PSUV(ベネズエラ統一社会党)政権の腐敗や官僚化や無能力は、社会主義的、革命的、また急進的な民主的構想の点では容認しがたい。われわれが帝国主義と支配階級の猛攻撃を止めることが第一優先と考えているという事実は、われわれがマドゥロ政権とその政治的管理の諸限界に無批判であるということを意味するものではないのだ。
革命の枠内での革命は、諸々の自由を広げ、民主主義をもって官僚制と闘い、富をもっと再配分し、民衆諸階級による国家と経済の統制を保証する制度的メカニズムを諸々作り上げることから構成される。
3)われわれは、ベネズエラ問題へのスペインの干渉すべてを拒絶する。フランコ体制の犠牲者の記憶を守ることをまさに嫌がっている国民党(PP)とラホイの政権は、ベネズエラ内のそれらの経済的力を取り戻したがっている諸企業の利益を守り、ポデモスの信用を引き下げるために、ベネズエラの危機を利用してきた。
ベネズエラの危機は、ボリバリアン革命内部に新たな革命的推進力が現れる場合にのみ、民主的結果を獲得できるだろう。それは、ラテンアメリカ諸国をこれまで略奪してきた諸勢力から現れることは決してないだろう。

▼アンティカピタリスタスは第四インターナショナルスペイン支部。
注)この声明は最初、六月三〇日にスペイン語で公表された。(「インターナショナルビューポイント」二〇一七年八月号)

エジプト

共同アピール

正当な抗議への弾圧糾弾
政治犯との連帯の拡大を

 われわれは、「ティランとサナフィル」の島々のサウジアラビア王国への移譲に抵抗していることを理由に逮捕された、エジプト人拘留者すべての釈放を要求する。
 エジプトの当局者たちは先頃、エジプトの「ティランとサナフィル」の島々をサウジアラビアに移譲することを可能にする新協定に精力的に抵抗し、反対している活動家に対し、幅広い逮捕作戦を開始した。
 逮捕された者たちの中には、新たに創立された政党「パンと自由」のメンバー、また他の諸政党の指導者たちが含まれていた。後者の例としては、尊厳を求める運動、民衆連合、憲法党、革命的社会主義者、エジプト社会民主党などがあり、それ以外にこの国の様々な地域のジャーナリストもいる。
 警察は、この協定に反対する反政府諸政党が組織した諸々の抗議行動に弾圧を加え、群集を解散させるために催涙ガスを使用した。反政府諸政党は、議会の決定に反対するデモをカイロの諸々の広場で、また国中の他の地域で大挙して行うよう市民に呼びかけてきた。そしてそれは、この土地を守るための一つの民衆的戦線の形成に導くことになった。
 エジプトの活動家たちと諸組織は、帝国主義とシオニストの利益にさらに保護を与えることに寄与する、またチュニジア、エジプト、そしてこの地域にある残りの諸国の反革命にエネルギーを注ぎ続けている反動的な原油王国のさらなる安定に寄与する、この恥知らずな協定を拒否している。彼らは等しく、この協定に関する議会の票決は、それにいかなる正統性も与えない、またそれを逆行不能な既成事実にすることはない、と考えている。それは逆に、民衆的主権を求める闘争と抵抗の新たな時代を開くだろう。
 それゆえわれわれは、不法な「ティラン・サナフィル協定」に反対するさまざまな戦闘的組織が率いる正統な決起のあらゆる形態を支持して、以下のように表明する。

?われわれは、エジプト政府が数を増す活動家にしかけている逮捕と攻撃を強く非難する。
?われわれは、逮捕された人びとの即時釈放と起訴手続きの停止を要求する。
?われわれは、エジプトの当局者が導入した抑圧的で残忍な対応に反対する活動家たちを支援するために、この連帯キャンペーンを地域規模、世界規模に広げる努力に加わるよう、われわれのパートナー諸組織に呼びかける。
二〇一七年六月二二日

ATTACモロッコ――CADTMメンバー
社会運動支援のためのISNEDキャンペーン――アルジェリア
失業者の権利防衛全国委員会――アルジェリア
アルジェリア連帯キャンペーン――ロンドン
北アフリカ環境の正義
サルワ・ヌファトゥマ・ヌスーメル協会――アルジェリア
左翼労働者同盟――チュニジア
アグロエコロジー・グリーン環境――チュニジア
モウナディラ運動――モロッコ
社会主義フォーラム――レバノン
社会主義労働者党――アルジェリア
イラン・イラク労働者評議会労組連合
(「インターナショナルビューポイント」二〇一七年七月号)




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