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    かけはし2018.年1月22日号

名護市長選 必ず勝利を


沖縄報告 1月13日

新年の攻防:エスカレートする警察の暴力

沖縄 K・S

1.10

辺野古ゲート前座り込みに150人

資材搬入に抗議し
最大限の抵抗

 
沖縄の未来を
かけた闘いだ
 一月一〇日水曜日のキャンプ・シュワブゲート前座り込み行動は北部、南部の島ぐるみを中心に約一五〇人が結集し、朝、昼、午後三回の資材搬入に抗議して最大限の抵抗をやり抜いた。進行は平和市民連絡会の女性陣で、午前は高里鈴代さん、午後は宮城恵美子さんが担当した。前日九日は、今年初めての資材搬入で二八二台の工事車両が進入した。座り込み参加者は、工事用ゲート前に不法に駐車している警察車両の前と横にブロックと足場板を置いてギッシリと座り込み、警察機動隊の排除に備えた。
 九時前、ゲート前の国道三二九号線の北と南から工事車両が集まり始めると、警察機動隊がキャンプ・シュワブの中からお出ましだ。警察庁から派遣された政府に忠実な幹部からの「座り込みは不法行為」との思想教育や締め付けが厳しいのか、最近の機動隊員の排除行動は力づくで乱暴の度合いを増している。しかし座り込み参加者はくじけない。「違法工事中止せよ」「海兵隊撤退せよ」「NO BASE HENOKO」などのプラカードを掲げて腕を組み、一分一秒でも長くゲートの前にいようとあらん限りの力をつくす。ゲート前の抗議のマイクは「警察は新基地建設の手伝いを止めなさい」「この工事は県民民意を無視した違法工事です」と強く訴え続ける。また、座り込みを排除したあとの囲い込みに対し、「檻の中に閉じ込めるのは人権侵害です。エンジンを止めなさい。排気ガスを出すのを止めなさい」と訴えるが、県警は馬の耳に念仏だ。
 排除の開始から約一時間。ガードマンが居並ぶゲートの中から散水車が出てきて、ゲート前の道路に散水し一回目の資材搬入は終了した。われわれは再び、ブロックと足場板を並べ座り込みの体制を整え集会を再開する。ヘリ基地反対協の安次富浩さんは、風邪をひいて体調がよくないと言いながらも元気な声で、「今のドンという大きな音は海兵隊が久志岳に向けて迫撃砲か榴弾砲の実弾演習をしている音だ。廃弾処理の時はパラパラパラという音がする。名護市長選は必ず勝利しなければならない。そうでなければ沖縄の未来は真っ暗闇だ。闘い抜こう」と檄を飛ばした。

オスプレイが上空を飛び回っていた
ヘリパッドいらない高江住民の会の安次嶺雪音さんと伊佐育子さんはそろって前に立ち「昨日もオスプレイが上空を飛び回っていた。高江は終わっていない。あくまで子供をまもる、生活をまもるため、頑張り抜く」とあいさつした。大分県湯布院の日出生台基地に反対する現場から参加した三人は、ベンジャミン・ブリテンの音楽をイメージしたという横断幕を掲げて登場した。マイクをとった八一歳の女性は「沖縄の県道一〇四号線越えの演習の代替として海兵隊が日出生台に来ている。帰る時は沖縄に帰らずアメリカ本国に帰れ!と言っている」と述べた。そのあと、テントに移動し早めの昼食をとり、二回目の資材搬入に備えた。
一一時半過ぎ、一台のパトカーが第一ゲートから出てきて二見方面に向かった。資材搬入が始まる合図だ。工事車両の列を先導するのだ。早速ゲート前に移動し座り込む。
朝の宜野座村、糸満市などに続き、八重瀬町、豊見城市など県内各地の島ぐるみや嘉手納爆音訴訟団が決意を述べた。毎週全国から水曜行動のために来てくれる救護班はこの日、名古屋と一宮からの看護師の女性二人だ。一人はゴレンジャーの中の一人モモレンジャーの恰好をしている。どうしてそんな恰好をしているのかと尋ねると、街頭に立っても注目され、色々話しかけられるからだと答えた。
一二時ごろ、北と南から工事車両が集まりはじめ、警察機動隊による座り込み排除が行われた。朝に比べて座り込みの人数が増えているため、排除に時間がかかり、ゴボー抜きも乱暴になってくる。二回目も石材、砂、鉄骨、鉄筋などを積んだダンプやビニールシートで覆ったユニック車、生コン車等が入り、午後三回目も合わせて合計二六七台の工事車両が進入した。
他方海上では、冷え込みの強い中、午前中主にN5で午後はK1で抗議と阻止行動が展開された。気温は一四度。海に落ちるとそのあとがものすごく寒い。それでもカヌーチームはめげず夕方まで頑張った。それは「決してあきらめない」という意思表示でもある。連日海に出ているメンバーによると、今年になって海保メンバーが入れ替わったみたいで、かなり乱暴を働くものがいるという。特に女性を狙い撃ちしてるとしか思えないケースが多々あり、例えば、女性のカヌーに飛び乗り抱きつく、故意に転覆させるなど、一般社会で許される訳がないことが横行している。

1.13

辺野古土曜行動

全県全国から150人
 終日資材搬入はナシ

米国人が作った
辺野古写真集


一月一三日の土曜行動はいつものように参加者が早朝からゲート前に座り込んだ。平和運動センターの大城悟事務局長の進行で集会が進んだが、午前九時を過ぎても資材搬入の動きは見えない。各地の島ぐるみのあいさつに続き、相原更紗さんが、昨年春から夏にかけて二カ月にわたって沖縄を訪問しゲート前座り込みに参加するとともに辺戸岬から摩文仁までの沖縄島縦断平和行進を行った米国のグループの一人、アレックス・サンドラさんが作った手作りの辺野古写真集を紹介した。
サンドラさんは米国の少数民族の自己決定権を求める活動家だ。「Faces of Okinawa」と題された写真集はゲート前の人々の生き生きとした表情を捉えている。裏表紙には「あなたたちの闘いに参加し、教えていただきました。あなたたちの強さ、親切さ、笑顔、涙、太陽、雨にありがとう。友になり、家族になってくれてありがとう」などと英語で書かれていた。
そのあと、普天間爆音訴訟団の高橋年男事務局長が「緑ヶ丘保育園の保母さんがヘリから部品が落下しバウンドしているのを目撃している。低空飛行で飛び去ったヘリの爆音と油のにおいも残っていた。子供たちの命が脅かされていることを全国民が知ってほしい。安倍首相が約束した普天間の五年以内の運用停止まであと一年余だ。大々的にアピールし、政府に守ることを要請する行動に取り組みたい」と述べた。
この日は珍しく、沖縄タイムス、琉球新報のほかに、朝日新聞の記者が取材に来ていた。大きな集会がある時以外はあまり姿を見ることがない本土メディアが普段ゲート前を訪れるのはまれだ。朝日新聞には、現場に張り付いてしっかり沖縄の声を全国に伝える役割を果たして欲しい。

恨めしそうに青空を見上げている
一〇時半頃テントへ移動し集会を継続した。那覇島ぐるみバスの岩村さんは「今日は三一人、うち一〇人が県外の人だ。今知事がグァムに行っている。批判もあるが、本来日本政府がやるべき仕事を、当事者能力がないために県が行っている。日本政府は恥を知れ!バスの中でいろいろな話が出る。沖縄と本土が一緒に日本政府に対峙していこう」と語った。県外からは京都、大阪、滋賀の元教員グループや辺野古が二回目という神戸からの参加者などがいた。
また、県内からは各地の島ぐるみのほかに、労組の参加が比較的目立った。月二回土曜行動に参加するという沖教組中頭支部は「観光で沖縄が成り立っているというのに海を埋め立てるとは何ごとか」「普天間第2小学校の窓枠落下から1カ月。今も運動場は使えない。子供たちは恨めしそうに青空を見上げている」「沖縄全体が危険区域。沖縄にBASEはいらない」「声をあげ、賛同を求め、広げて行こう」などと口々に話した。
高教組は「年内に是非やらなければならないと12・29抗議集会を持った。四三団体が賛同した。会場で署名が一一〇〇、カンパが四〇万円集まった。困っている人に手を差し伸べる沖縄の昔からの心に勇気をもらった」と述べた。県職連合は「海兵隊の事故が頻発している。ヘリには放射性物質もあった。県民の水がめ・福地ダムに落ちていたら一体どうなっていたか。ダムの水は使えなくなっただろう」と述べ、平和を守るために頑張ると決意を語った。この日は終日資材搬入はなかった。

1.10

ND講演会に150人

日本政府が求めれば
アメリカも対応する


一月一〇日夜、那覇市内で、ND(新外交イニシアティブ)主催の「トランプ政権下の東アジア外交と沖縄」と題する講演会が開かれ、米国の保守系シンクタンクであるケイトー研究所のダグ・バンドウ上級研究員が講演した。
会場となった八汐荘四階会議室には一五〇人が詰めかけ、基地の島沖縄の現状を打破しようとする人々の熱気があふれた。バンドウ研究員はかつて、レーガン大統領の特別補佐官を務めたこともあり、外交政策、特に東アジアが専門だといわれる。大田知事の時代に沖縄県に招請されて米軍基地の実態を目の当たりにして以来、二三年ぶりの沖縄訪問だという。NDの猿田佐世事務局長は「尊敬すべき協力者で友人」「保守の立場からの基地不要論者」と紹介した。
バンドウさんはアメリカの経済誌『フォーブズ』に「沖縄を沖縄人に返せ」との論文や「沖縄の海兵隊は安全保障上の必要がない」との文章を掲載しており、米国の市民団体『ネットワーク・フォー・オキナワ』の活動にも参加している。
この日の講演でバンドウさんは「世界に米軍基地があるが沖縄ほど集中しているのはまれだ。しかし、アメリカ人は沖縄のことを知らない。アメリカ側からすると相手は日本政府、国対国の問題で、沖縄の問題は日本政府がきちんと対応すべきという考えだ。日本政府が関心を持っていない事項をアメリカの政策として取り込んでいくというのは難しい。トランプは沖縄を知らないし、人権に疎い。アベ・トランプに沖縄の現状打開の可能性はないが、沖縄の負担軽減の責任は米日両政府にある」と述べた。
また質疑の中で、バンドウさんは「海兵隊は日本の防衛には何も関係がない」「日本政府が、沖縄の海兵隊を動かして欲しいと言ってくれば、アメリカも対応せざるを得ない」「沖縄で起こっていることを広く伝えていく。多くの人々が知り解決に動くようになる」と語った。
NDの活動は沖縄から基地をなくして行く運動の重要な一翼だ。NDのすぐれた出版物を広範に活用してほしい。

1.9

平和市民連絡会の対県交渉

知事は新たな権限行使を

 平和市民連絡会(沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民連絡会)は一月九日午後、沖縄県に対し「辺野古新基地建設工事阻止のための知事権限行使を求める要請」を行った。県庁一一階第二会議室には、県側から出席した吉田勝廣政策調整監、辺野古新基地建設問題対策課、港湾課、海岸防災課の各課長に対し、平和市民側は四人の代表世話人や池宮城弁護士を含め約三〇人が出席した。
冒頭、代表世話人の一人、高里鈴代さんが県知事あての「貴職が辺野古新基地建設事業の中止を求めて奮闘されていることに敬意を表します」に始まる要請書を読み上げた。
「やりたい放題の既成事実造りが進行する中で、この事態に対抗する新たな知事の権限行使が行われなければ、安倍政権の宣伝が力を増し、市民世論の分断が進行して、名護市長選挙前に危機的状況を迎える」との危惧から、「今こそ『あらゆる手段で阻止する』との知事公約を実行する体制を県政挙げて構築」することを求め、具体的には次の二点を要請した。@国頭村奥港の使用承認を一日も早く取り消すこと。同時に本部港についても辺野古新基地建設に使用されている状況を阻止するための対策を早急に講じること。A埋立承認の「撤回」を早急に行うこと。
意見交換は約一時間に及んだ。県が民意と現場の運動と連携して毅然として地方自治体としての当然の行政権限行使に踏み出すことを強く望む。三月一三日は、昨年県が提訴した埋立差し止め訴訟の判決が予定されている。森鍵一(もりかぎはじめ)裁判長など三人の裁判官は、安倍の手先となり裁判官としての汚名を歴史に残すことを恥じよ!



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