もどる

    かけはし2018年3月26日号

「働き方改革」法案を通すな!


3.16

労働者の命と生活を守れ

過労死推進法許さない

日本労働弁護団が院内集会


 時間働かせて
も合法だって!
 三月一六日午前一一時半、「これで働く者の命と生活が守られるのか!? 『働き方改革』一括法案の問題点を考える院内集会」が衆議院第1議員会館一階多目的ホールで開催された。主催は日本労働弁護団。二〇〇人が参加した。
 最初に徳住堅治会長があいさつし「カネを払えば労働時間規制をすべて外す、どれだけ働かせても構わない、という過労死促進法」を厳しく批判した。棗(なつめ)一郎事務局長は「この間『森友』問題で明らかになった安倍政権の公文書改ざんは、議会制民主主義の根幹が脅かされていることを示している。こんなことを許してはならない。高度プロフェッショナル制度とは『スーパー裁量労働制』とも言うべきであって一日二四時間働かせても合法という代物だ」と訴え、「労働時間制そのものの破壊を許さず、裁量労働制と高度プロフェッショナル制度の完全撤回を」と呼びかけた。
 次に各野党からの発言。立憲民主党政調会長の長妻昭衆院議員は「安倍首相は労働法制の岩盤規制に『ドリルで穴をあける』と語っている。『高度プロフェッショナル』制度を撤回させ、まっとうな働き方を」と呼びかけた。同じく立憲民主党の初鹿明博衆院議員は「過労死を防止できる法案を作っていかなければならない」と強調した。
 希望の党の山井和則衆院議員は「政府は高度プロフェッショナル制度を残したまま『働き方改革』法案を強行提出しようとしている。この間、過労死家族会の人などが頑張ってくれた。しかし野村不動産などは過労死自殺のケースを隠し続けてきた」と批判した。共産党の高橋千鶴子衆院議員は「高プロ制度にはニーズもメリットもない」と訴えた。
 法政大教授の上西充子さんが報告。「一つ一つ丁寧に検証していくという方法をないがしろにしたやり方は審議とは言えない」と批判した。

過労死家族の
悲痛な訴え
次に「過労死」を強制された労働者の家族の訴え。TVの選挙報道に携わって過労死した佐戸未和さんの母親は「二〇〇時間を超える時間外労働が野放しになっていた」と訴えた。東京と神奈川の過労死を考える家族の会からは「裁量労働は自己責任という主張を会社側は言っている。会社側は一二〇時間に及ぶ裁量労働について『残業』と認定していない。働いたことで生命を奪われる社会を作ってはならない」と強調した。
共産党の山添拓参院議員は、「和民」の渡辺美樹社長による「週休七日を望んでいるのか」「働くことはいけないことなのか」「長時間労働を望んでいる人もいる」との暴言を紹介し、厳しく批判した。
保険会社営業部の裁量労働制の適用実態が報告された。「午前八時から午後九時まで働いて、まだ残っている人がいるのに帰るのか、と言われる。休みの日にも有給休暇中にも仕事の電話が入る。企画業務型裁量労働制の導入で違法な裁量労働が拡大し、職場環境がますます悪化する」。
最後に棗一郎弁護士からしめくくりの発言。「高度プロフェッショナル制度については『誰がそれにあたるのかは、これから決める』という実にいい加減なものだ。五月二二日に全国五カ所(北海道、東京、名古屋、大阪、九州)で同時集会を行い、さらに反対の声を広げよう」と呼びかけた。(K)

3.17

「エキタス」が新宿アルタ前行動

格差と貧困をなくせ

「高度プロフェッショナル制度」反対

 三月一七日午後三時から、新宿駅東口アルタ前で「アルタ前に集まって現政権に抗議の意志を示そう! すべての働く人たちのための新宿アルタ前大街宣??#高度プロフェッショナル制度もやめろ」がエキタスの呼びかけによって行われた。エキタスは最低賃金一五〇〇円などをめざし、活発に活動している若者たちのグループ。以下、グループの紹介。
 AEQUITAS (エキタス) は、ラテン語で「正義」や「公正」を意味する言葉。私たちは、格差と貧困が拡大し、不公正がまかり通るこの国に対して「社会的正義」の実現を求めます。#経済にデモクラシーを #最低賃金を1500円に #中小企業に税金まわせ」。

労働者の残業
代をゼロに!
裁量労働制の拡大は、研究者がデータの不正を暴き、国会議員が議会でそれを追及し、それを受けたマスコミによる報道がなされ、労働組合による周知活動や市民によるデモが行われました。こうした見事な連携が身を結び、政府による法案提出を断念させることができました。
しかし政府は引き続き、働く人たちとっては更に危険な制度である、高度プロフェッショナル制度を導入しようとしています。この制度は、まずは 年収一〇七五万円の働く人の残業代をゼロにして、その後、年収四〇〇万円の人にまでその対象を広げることを目指すという、働く人にとってはまさに恐怖の制度です。
一部報道では、「成果で評価する」「脱時間給」といった表現が使われておりますが、それは嘘です。 法案に書かれていることは、一定の条件さえ満たせば、経営者は労働者の残業代をゼロにできるということ、ただそれだけです。 だからこそ、経団連など財界がこれを強力にプッシュしているのです。
私たちは呼びかけます。
すべての働く人たち、すべての働く家族や友人をもつ人たち、そして、すべての大切な人を失ってしまった人たち。それから、すべての心ある議員のみなさん、日々地道に労働問題に立ち向かうすべての労働組合のみなさん、今がそのときです。団結しよう!声をあげよう!私たちのパワーを示し、政府による高度プロフェッショナル制度の導入をあきらめさせましょう。(呼びかけより)

現代奴隷制こそ
その実態だ!
最初のエキタスの仲間が「私の友人の自転車チェーン店の店長は定時終了とそれ以後、毎日のように夜の一〇時まで残業をさせられた。残業を申請するFAX用紙が撤去され、サービス残業を強いられた。自転車の修理や部品の発注をその日に済まさなくてはならなかったからだ。結局精神を病んだ。オーバーワークをさせるな、食える給料を寄越せ」と訴えた。
最初に安倍首相の答弁のウソを暴いた上西充子さん(法政大学教授)は「過労死が増えると野党が追及したら、裁量労働制の方が労働時間が短いとウソのデータを出してきた。安倍さんは『岩盤規制に穴を開け、柔軟な働き方を導入する。私が真っ先にやる』と言ったがドリルの刃は私たちに向いている」と安倍の姿勢を批判した。
伊藤圭一さん(わたしの仕事8時間プロジェクト)は「高プロ制は二四時間連続働かせたり、その上追加の業務を与えることができる。それでも自分で決めてやったと雇用責任を逃れることができる。労働時間規制をはずしてしまう。有期雇用でも一カ月九〇万円やるから、何時間でも働けとなる。これは現代の奴隷制だ」と話した。

労働時間規制
がはずされる
エキタスの呼びかけに応え、三人の国会議員が訴えた。末松義規さん(衆議院議員、立憲民主党)は「私は外務省で一四年間働いた。その時、月に二五〇〜三〇〇時間残業したことがある。顔が黄色になっていった。上司からは『国家のために働いている。死んでも本望だろう』と言われた。働けなくなるまで働かされる。高プロの人は特別な人のように感じるがそうではない。経営者と労働者は同等ではない。だから、労働者を守るために労働法制がある。若者が倒れていくような制度を導入してはならない」と訴えた。
吉良よし子さん(参議院議員、共産党)は「教員の六割が過労死ラインの八〇時間残業を超えている。毎年五〇〇〇人が休職に追いやられている。サービス残業当たり前の社会を変えていこう」と話した。小川敏夫さん(参議院議員、民進党)は「働く人を幸せにするのが政治ではないですか。派遣労働の自由化以来賃金は下がり、企業は内部留保金を一〇〇兆円から五〇〇兆円に増やした。企業は儲けるために労働者を安く働かせる。働く人が幸せになる政治を、安倍をやめさせよう」話した。
中村優介さん(日本労働弁護団事務局次長)は「高プロ制は時間に関係なく指令命令できる。長時間労働の助長になる」と批判した。清水直子さん(プレカリアートユニオン執行委員長)は「あるドライバーが脳出血で寝たきりになった。病休半年満了で解雇された。この事案は本来は労災申請しなければならないものだ。病院を突き止めてデジタルタコグラフで長時間労働が明らかになり、労災が認められた。会社は解雇を撤回した。会社はごまかすものだ。三月一五日、全国ユニオンが厚労省と交渉した。『四週に四日休みを与えれば、二八日のうち二四日×二四時間働かせても違法ではない』となるが、厚労省の見解は健康確保すれば違法ではないという回答だった。こんなことを許してはいけない」と話した。

過労死家族の
悲痛な訴え!
NHK記者の佐戸未和さんは、際限のない長時間労働によって命を奪われた。母親の佐戸恵美子さん(東京過労死を考える家族の会)が最初に「皆さん、生き抜いて下さい」と発言し、「今でもこみ上げる怒りを抑えられない」と話し過労死の再発防止を求めた。一九年前、夫の小児科医を投身自殺に追いやられた妻の中原のり子さん(東京過労死を考える家族の会)は「夫の死を『戦死だね』と言った同僚がいたが、戦死なんてあってはならない。医者は高プロではないというが同じだ。息子が『ぼくの夢』という文章で、『タイムマシーンに乗って死ぬ一日前のお父さんに会いに行き、死んではならないと言う』と書いた。小学一年生でも遺族は病んでいることを知ってほしい」と話した。
さらに、中原さんは「三月一三日公述人として、ワタミの渡邉美樹さん(参議院議員、自民党)から『働くことの意義を教えてほしい。週休七日休めばよいのか』と質問を受けた。自民党は私の質問者に過労死を出した企業経営者の渡邊議員をわざわざ選んできた。こんなひどい仕打ちを許せない。自民党本部に乗り込んで批判したい」と過労死家族を侮辱する自民党政治の在り方を批判した。
訴えの合間にラップ調で「働いた分の金くらい払え、一〇〇時間残業させるな、毎日毎晩残業させるな、高プロやめろ」と全員でスローガンを叫び、道行く人々に訴えた。           (M)

3.18

市民と野党の街頭宣伝

あたり前の政治取り戻せ

4000人が「安倍ヤメロ!」

 三月一八日午後二時から、新宿駅西口で「あたりまえの政治をとりもどす3・18市民と野党の街頭宣伝」が戦争させない・9条壊すな!総がり行動実行委員会/安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合の主催で開かれ、四〇〇〇人の人々で埋め尽くされ、「安倍退陣コール」が鳴り響いた。
 法学者の広渡清吾さんが「内閣は国会に正確な情報を提供しなければならないのに、情報を改ざんした。国会は内閣にだまされ続けていた。森友・加計問題を隠して総選挙が行われた。佐川にすべての責任を押しつけようとしているが佐川は内閣の使用人にすぎない。なぜ起こったのか、それは安倍総理の総理・議員をやめる発言があり、総理を守るためにやった。全面解明、安倍内閣退陣へ」と話した。次に憲法学者の飯島滋明さんは「政権批判を封じるために放送法を変えようとしていると報道があった。こんな動きを許さない」と批判。

安倍昭恵氏の
証人喚問を
元シールズの奥田愛基さんは「腐っている」と大声で発言し、「すべての文書を出させはっきりさせよう。安倍昭恵を国会に呼ぼう。戦争法反対の時以上の数で国会を包囲しよう」と呼びかけた。野党国会議員の社民党・福島みずほさん、共産党・志位和夫委員長、立憲民主党・長妻昭さんが今回の森本事件は、安倍夫妻による森友学園の教育勅語を教えるような戦前回帰の極右教育をする動きの中で起きたこと、そのために森友学園が国有地を八億円値引きして払い下げを受けたこと、こうしたことを隠すために財務省が文書を改ざんしたこと、責任は安倍内閣にあり、内閣総辞職をすべきだと厳しく発言した。
自由党の野沢哲夫さん(東京都第一区総支部総支部長)が東京の各区長選・来年の参議院選で野党共闘で勝ち抜き、来る総選挙で政権交代を実現しようと訴えた。

今こそ正念場
政府を倒そう 
納税者一揆を行動している醍醐聰さんが「主権者の手で政治を変え、政権を取り戻そう」と語り、中村優介さん(日本労働弁護団事務局次長)が労働裁量制と高度プロフェッショナル制度について批判した。
未来のための公共の馬場さんは「財務省の文書改ざんは歴史の改ざんにつながり、この国が終わってしまう。国会へ行こう」と呼びかけた。上智大教授の中野晃一さんが「この一年間を返せ、安倍政権には担当能力がない。桜が散るころ、安倍内閣も散ってもらおう」と語った。
最後に、高田健さんが「来週がヤマ場だ。連日の闘いを全力でやりぬく。三月二五日午後一時から新宿駅西口で、自民党大会が改憲案を決めるのを批判する大宣伝を行う。安倍内閣総辞職を勝ち取ろう」と行動提起した。安倍内閣をこれ以上続けさせるわけにはいかない、何としても退陣を勝ち取ろうという市民の熱気にあふれる宣伝行動になった。国会へ。 (M)


もどる

Back