もどる

    かけはし2018年4月2日号

フクシマと共に原発のない社会を


3.21

雪をついて1万2000人が参加

さようなら原発全国集会

フクシマの被災者を切り捨てるな

 三月二一日午後一二時半から、東京代々木公園で「いのちを守れ くらしを守れ フクシマと共に3・21さようなら原発全国集会」が雨とみぞれ混じりの中でも全国から熱い想いの一万二〇〇〇人が集まった。主催は「さようなら原発」一千万人署名 市民の会、協力:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会。
 集会の前に、さようなら原発ライブがゼロノミックスとMILK(弥勒)の歌によって行われた。本集会は午後一時半から開始された。

被ばく労働者
からアピール
落合恵子さん(作家・呼びかけ人)が「雨が雪になっているが怒っているから寒さを感じない。安倍政治によって、耐えることを強いられてきた。福島の孤立感と苦しみを誰が作ったのか。原発をなくす、在日米軍をなくす、改憲を許さない。何としても安倍政治をストップさせよう」と主催者あいさつをした。
フクシマから、片岡輝美さん(脱ひばく子ども裁判の会共同代表)が「この間の損害賠償裁判で国と東電の責任を認める判決が相次いでいる。低線量被曝が争点で、東京地裁がこれを認める判決を出した。われわれは都合のいい、無力の市民ではない」と闘いを宣言した。
あらかぶさん(被曝労働者)は「原発を早く収束させたいと思い、家族の反対をおして、福島原発事故現場で働いた。現場はズサンな管理が行われていた。二〇一三年熱が出て、風邪のような症状になり、調べたら白血病だと分かった。骨髄輸血五〇回などつらい治療を受けた。敗血症やうつ病にもなった。その後労災認定を受けた。裁判を起こしたのは、東電に責任を認めさせ、二度とこのような事故を繰り返させないためだ」と話した。
長谷川克己さん(自主避難者)は「原発事故五カ月後に郡山市から静岡県の富士宮市に家族四人で避難した。悔しい思いをしながら福島を離れた。まるで被曝がなかったように、原発はコントロールされている錯覚を作り出している。絶対にこのまま終わらせるわけにはいかない。必ずけじめはつけさせる」と強く訴えた。
村上達也さん(元東海村村長)が東海第二原発再稼働について報告した。
「原発発祥の地で六〇年原発推進の旗を振ってきた。一九九九年のJCO臨界事故の時、安全だと言われたが、住民を避難させた。政府は想定外の事故だとして依然として安全神話を作っていた。二〇一一年福島原発事故の三カ月後に脱原発を表明した。脱原発をめざす首長会議を立ち上げた。東海第二原発は四〇年経た原発を二〇年延長させるモデルとして再稼働しようとしている。これを何としても阻止しなければならない」。

韓国反原発運動
からの連帯発言
韓国のイ・キョンジャさん(核再処理実験阻止30キロ連帯実行委員長、労働党副委員長)が連帯のあいさつをした。
「すべての原発に反対し、平和を願っている。朝鮮半島の南北対話、米朝会談は平和の春が本当に来ているのか。平和協定だけでは平和はこない。サード追加配備、GM工場の閉鎖、権力型の差別、ムン・ジェイン大統領は脱原発を表明したが五基の原発が建設されている。日本で原発再稼働、安倍による改憲の動きが出ている。こうした問題を解決していかないと非核化・平和協定は本当に実現しない。韓国では二四基の原発が稼働している。一万六〇〇〇トンの核のゴミが溜まっており、一年で七五〇トンが新たに生まれる。一五〇万人の大都市の真ん中に核のゴミが運ばれている。すべての核兵器の廃棄、原発をなくせ。日韓連帯が大事だ。安倍をやめさせるまで連帯する」。
イさんらはソウルで行進した時、核廃棄物の脅威を訴えるために作った廃棄物のドラム缶二個をプレゼントした。

原発ゼロ法案
成立させよう
フクシマ連帯キャラバン隊の報告の後、河合弘之さん(原発ゼロ自然エネルギー推進連盟事務局長)が「原発の即時ゼロ、再稼働の禁止の原発ゼロ法案を作り、野党が国会に提出した。世界が地球温暖化対策のために自然エネルギーへ切り替えつつある。原発ゼロは必ず勝つ。自信を持って闘おう」と話した。
逢坂誠二さん(立憲民主党エネルギー調査会会長)が「三月九日原発ゼロ法案を国会に提出した。この法案を作るために二〇カ所でタウンミーティングを行い、二〇〇〇人が参加した。安倍首相は法案は無責任だと言ったが、四七トンもプルトニウムをため込み、廃棄物処理場も見つからない。こんな状態で原発を推進する方が無責任だ。海外への原発輸出を許してはならない」と話した。
福山真劫さん(総がかり実行委)は「安倍政権の矛盾が吹き出ている。三月二七日に佐川証人喚問が決まったがしっぽ切りを許さない」と安倍内閣総辞職をせまった。鎌田慧さん(ルポライター)が閉会のあいさつを行い、全員でシュプレヒコールしながら傘をふり、闘いを盛り上げた。デモが予定されていたが雪のため、集会のみとなった。寒い中、最後まで脱原発・福島の被災者を支援する決意に満ちた集会となった。          (M)
3.17

被害の補償と生活再建支援を

原発のない福島をつくるために

楢葉町で県民大集会

 三月一七日、福島県楢葉町天神岬スポーツ公園で「2018原発のない福島を!県民大集会」(主催:実行委)が行われ、三三〇〇人が参加した。
 角田政志実行委員長が主催者あいさつを行った。
 「原発事故から八度目の春を迎えた。被災地の復興が進んでいるとはいえ、住民の帰還には多くの課題がある。亡くなられた方々のご冥福をお祈りしたい。今年は被災地の楢葉町を会場に準備を進めてきた。被災地で集会を行うことについては、『第一原発事故の収束にいたっていない中で大規模集会をやるべきではない』『被災地に多くの人を集めることは福島は安全だという国の復興政策と同じにみえる』など様々な意見がなげかけられた。昨年は多くの地域で避難指示が解除された。しかし、住民帰還に関しては、一人一人様々な思いがあり、選択が迫られ、新たな課題が生まれ、人々の分断も生まれている。これが福島の現状であり、実態だ。どの意見がよい、悪いということではなく、この事実をしっかりと押さえておかなければならない」。
 「被災地で県民集会を行うことの意義について、議論を重ねてきた。元の生業を取り戻したいと帰還した人の今の生活の姿がある。しかしそれを簡単に取り戻すことはできない。古里の帰還を諦めた人、今も思い悩んでいる人もいる。これが原発事故をもたらした事実です。原発事故の風化が進む中で皆さんに原発事故によって奪われた暮らしと人々の人権、原発災害の苛酷さを実際に見ていただきたい。福島の事実を多くの人々に広めていただくことがなにより重要だと結論を出した。県民集会の大きな目標は、東電第二原発の全基即時廃炉を実現することだ。福島に原発はいらない。原発のない社会を作っていこう」。

武藤類子さん
が切実な訴え
連帯あいさつが鎌田慧さん(さようなら原発1000万人署名市民の会)から行われ、「安倍政権を打倒できないわれわれの力不足を感じている。原発事故がなかったように川内、伊方、高浜と続き、これから玄海、大飯原発の再稼働が進められている。使用済み燃料を処置できない出口がないにもかかわらず突進している。歴史的な教訓を生かせず安倍政権に引き継がれている。森友・加計学園問題に見られるように政治が私物化されている。原発政策が破たんしているにもかかわらず推進し、輸出しようとしている。国会内外の闘いでこのような政権は打倒するしかない」とアピール。
武藤類子さん(ハイロアクション福島)が呼びかけ人の訴えを行った。
「今、福島では帰還、復興、再生、未来などのポジティブな言葉が飛び交っている。二〇二〇年のオリンピックを控え、莫大な復興予算が投入され、沿岸地域を中心にイノベーション構想が進められている。福島県は、できるだけ早く避難者をゼロにしたいと考えている。しかし、その影で苦しんでいる人が多くいる。避難住宅の無償提供が打ち切られ、生活は困窮し、追い詰められて望まない帰還をする人、ホームレス、自死する人も出ている。この帰還政策は、本当に妥当だったのでしょうか。安全、暮らしが保障される施策がなかったのか。国連は原発事故被害者の人権状況を是正するように政府に勧告した」。
「福島沖の海は、原発事故によって大量の放射性物質が流されたのに、さらに人為的に流すのか。許し難いことだ。甲状腺ガンの疑いが一九六人となった。さらに増えていることが発覚した。甲状腺ガン検査を縮小する動きさえある。裁判では東電の責任を認める判決が出ている。刑事裁判も始まっている。原発事故は被害者の人権を侵害し、生きる尊厳を傷つける。分断されず、力を合わせるために何ができるのか。この時代を生きる有り様が、次の時代を作っていくことを忘れずに今を誠実に生きていきたい」。

ふるさと返せ
暮らしを返せ
三瓶春江さん(浪江町津島地区の原発訴訟原告団)は、「古里を返せと裁判を行っている。被害者は全国に避難を強いられている。原発の被害者を出してはならない、将来の子どもや孫たちに後始末をさせてはいけないという思いで一杯だ。残酷な状況になったのも原発事故のせいだ。何事もなかったかのようになぜ原発を再稼働するのか」と糾弾した。
高校生平和大使の二人は、核兵器廃絶運動の取り組みや原発廃止に向けて発言した。
最後に「原発NO!」のプラカードアピール、集会アピールを採択した。
また集会は、「私たちは訴えます!」―@東電福島第二原発を廃炉とし、福島県では原子力発電は将来にわたり行わず、福島県を再生エネルギーの研究・開発及び自立的な実施拠点とすること。A放射能によって奪われた福島県の安全・安心を回復し、県民の健康、とりわけ子どもたちの健やかな成長を長期にわたって保障すること。B原発事故に伴う被害の賠償、及び被災者の生活再建支援を、国と東京電力の責任において完全に実施すること。―を確認した。(Y)

 


もどる

Back