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    かけはし2018年4月9日号

性暴力を隠ぺいする構造を変えなければ


3・8世界女性デー


世の中を揺るがす ミートゥー運動が始まった

 ミートゥー運動は2006年社会運動家・タラナバーク(Tarana Burke)が性犯罪に脆弱な有色人種女性青少年の権益を保護するための運動から出発した。昨年10月には米国のハリウッド映画俳優アリッサ・ミラノが有名映画制作者でもあるハービー・ワインスティーンから受けた性的暴力被害を訴え、ミートゥー運動は世界的に熱い話題となった。
 アリッサ・ミラノがツイッターを通じて「あなたが性的にいじめられたり暴行を受けた場合わたしのツイートに『MeToo』を送ってほしい」と提案したが、24時間の間、およそ120万人の性暴力被害者たちが勇気を出して世界を驚かせた。
 以後、社会的に影響力があり、多くの大衆の愛を受ける女性たちが勇気を出し、ミートゥー運動に参加し、これまで自分の被害を言えず、息を殺してすごさねばならなかった数多くの性的暴力被害者たちが、自分の被害を明らかにした。このような変化は何でもできる権力を持った集団であり、男性中心組織の象徴である検察で働くソジヒョン検事のミートゥー運動を皮切りに、文化芸術界、大学などへと広がっており、韓国社会に多大な影響を及ぼしている。

加害者がもがきの反撃始めた


 ミートゥー運動が激しくなり、この運動の評価を低め、毀損するためにもがく勢力の声も登場している。かれらはひどく難しいが勇気を出した性的暴力被害者に向かって「いったいなぜ今になって昔の話を出したのか」、「なぜ加害者が男性だと断定するのか?」、「政界に進出しようとして被害者のふりをして、有名税を得ようとするものではないか」と非難を浴びせている。
 ところで、これまで、レイプ被害者たちが息を殺しながら沈黙で一貫したわけではなかった。自分の性暴力被害を明らかにして法の審判を要求して掲げた、加害者がいる組織に変化を促すなど、大小の一連の闘争が存在した。
 しかし、この社会は、性的暴行の被害を訴える被害者に羞恥心と侮辱感を与え、事件を刺激的なゴシップの種で消費してきた。社会的に権力と力を持った加害者に性的暴行の被害に遭った被害者は、自分の痛みを訴えた時慰労と支持を受けるよりも加害者と周辺人物から2次的被害を喫したこともある。

被害者が責められる関係に風穴

 この社会には、性的暴行の被害を訴えた被害者に対する歪曲された認識と視線がいっぱいだった。それで多くの性的暴力被害者たちが、自分の被害を訴え、加害者に責任を問うどころか、「当時、(私の行動が間違ったのではないか)と自分を責めながら生きてきた」。
しかし、ミートゥー運動を皮切りに、もう性暴力被害者たちと韓国社会は、性的暴行の被害を現わすものにとどまっていない。これまで隠ぺいされた性犯罪加害者に社会的に責任を問い、ミートゥー運動以前のように性的暴行をしても、加害者が堂々と世の中を闊歩することができた時代は終わったと警告している。また、絶えず繰り返されている性暴力問題をこの社会がどのように解決するのか、解決するため、どのような変化が必要なのか真剣に省察してみるきっかけを設けている。

性暴力隠ぺいの構造の変革を


ミートゥー運動で性的暴行に対する韓国社会の認識が少しずつ変化し、ある者は韓国社会の根幹を揺るがす革命が始まったと評価する。このような評価があるほどミートゥー運動は長い間、解決できなかった問題の根幹を揺るがしている。これからは、より根本的な変化に向けて、社会的影響力を持った性的暴力被害女性の声を乗り越えるための力が必要だ。
第1番目に職場や大学など韓国社会のあちこちで性的暴行の被害に遭った被害者たちの「ミートゥー」に拡張されなければならない。このため、自分の性暴力被害を示せば指をさされはしないかと恐れている被害者たちを支持して保護するための連帯の手を差し伸べなければならない。性的暴力被害者が自分の暴力を口にするのを難しくさせる制度の改善も切に求められている。
現行法の制度は、性的暴行の被害者が事実を話しても、加害者の名誉を毀損した罪で処罰される恐れがある。性的暴力被害者がある朝、被害者から被疑者に転落することがありうる現実だ。また、性的暴力を身体的暴力に制限して解釈する法制度もやはり変化が必要である。性的暴力は、単に身体的暴力だけでなく、精神的、言語的暴力を通じても個人の性的自己決定権を侵害して苦痛を加えるためだ。
私たちが日常を送る共同体で女性を性的に対象化して、自分が持った権力と地位を利用して暴力を躊躇しない加害者に対して傍観したり、沈黙しないことも重要だ。
さらに進んで性暴力を予防し、正しく解決するための共同体レベルの悩みと努力も要求される。私たちが日常を送る共同体で性的暴行事件予防のための教育案に悩んで性的暴力事件発生時に正しい事件解決のために内規を作るなどの活動は共同体で発生する性暴力を予防して事件を正しく解決するにあたっての糸口を提供するだろう。
もちろん、このような努力にもかかわらず、今後解決しなければならない課題は依然として多い。しかし、多くの性的暴力被害者が勇気を出して私たちが被害者と連帯して、性的暴力を隠ぺいさせてきた構造と文化を変えるために闘争するなら、きっとミートゥー運動以前とは違った変化を作り出すだろう。
私たちはすでに一人の勇気ある行動が、レイプ被害者はもとより、全社会的にどのような変化を起こすことができるのか、その力を確認してきているためだ。(「変革政治」61号より、社会変革労働者党)

金属労組は販売連帯労組加入を承認せよ

加入拒否で笑うのは財閥だけ

  現代・起亜(キア)自動車販売代理店の非正規職の労働者が労働組合を作って金属労組加入を要請してから2年だ。金属労組規約上、委員長の専決事項である加入承認問題をこのように遅らせてきた理由は、現代・起亜車支部の販売委員会の反対のためだ。そして来る2月26日、金属労組中央委員会は販売の非正規職の労働者の金属労組加入の承認問題を再び審議する。すでに2年が過ぎた。金属労組はあらゆる弾圧を耐えてきた販売の非正規雇用労働者を金属労組の一員として受け入れなければならない。
 現代・起亜車支部の販売委員会が非正規職労働者らの金属労組加入に反対する名分は「労働者刷新競争体制の販売代理店はなくなることが望ましく、また、直営販売の労働者と代理店販売労働者は競争関係にある」いうことだ。
 しかし、この点は、自動車を販売する非正規職労働者たちが最もよく知っている。販売、非正規職労働者たち自身がこうした競争体制の最も大きな被害者だからだ。販売非正規労働者たちは、月平均3台の車を販売しなければならず、このため、自分の手当てまで注入する。基本給も、退職金も、4大保険もない非正規職労働者たちが現代・起亜車が希望する実績を上げない場合、現代・起亜車は非正規職労働者らを招集して別々に集合教育をさせる。
 このすべての販売網を管理し統制するのは、現代・起亜自動車の本社だ。販売代理店を直営化すべき理由、販売、非正規職労働者を正規職化すべき理由がここにある。法的雇用形態が違うだけで、1万の販売代理店、非正規職労働者の現実は生産現場の不法派遣の非正規職の労働者と全く変わらないからだ。販売の非正規職の労働者の要求はその闘いを共にし、というものであるだけだ。この正当な要求にいつまで背を向けるのか?
 不法派遣、労組破壊犯罪者鄭夢九(チョン・モング)を処罰するため、元請業者と下請労働者が力を合わせて闘っても足りない状況で、非正規職労働者たちの切実な要求を無視するのは、現代・起亜車資本が作っておいた競争体制、違法的な非正規職量産体制を永遠なものにしてくれるだけだ。 非正規職労働者たちの涙の後ろで笑うことは財閥だけだ。
 未組織労働者らを組織しなければならないのは、金属労組の当然の任務だ。 その未組織労働者たちが、労組を結成して2年目の加入を要請するのにも、彼らを垣根の外に置く状況で誰が金属労組の組織化事業を信じることができるのだろうか。新しい労働者らを組織するどころか、労働組合加入を希望する労働者ですら外に追い込む状況で、その誰が「すべての労働者の民主労総」が可能と、「民主労総200万人時代」が可能だと言えるだろうか。
 2017年、金属労組・起亜車支部が非正規職労働者たちを労働組合から追い出した事件は全体的な労働運動に衝撃を与えた。私たちが2017年の事件で習ったことが少しでもあれば、2月26日、金属労組中央委員会は販売連帯労働者たちの労働組合加入を承認しなければならない。
 ろうそくの抗争後、人生を変えた労働運動が必要な時だ。命をかけなくても労組を作ることができ、ストを行う権利実現のために闘わなければならない時がまさに今である。苦難を勝ち抜いて金属労組のメンバーになろうとする非正規職労働者たちの切実な願いを再び踏みつけてはならない。
 2018年2月23日

社会変革労働者党

 

朝鮮半島通信

▲金正恩朝鮮労働党委員長が3月25〜28日に訪中し、中国の習近平国家主席と会談した。▲金正恩朝鮮労働党委員長は3月30日、平壌を訪れていた国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と会談した。
▲韓国の芸術団とテコンドー演武団が3月31日、チャーター機で平壌に到着した。
▲金正恩朝鮮労働党委員長は李雪主夫人と共に、4月1日午後に平壌市内で開かれた韓国芸術団の公演を鑑賞した。朝鮮の最高指導者が韓国芸術団の公演を鑑賞するのは初めて
▲韓国外務省は3月30日、日本の文部科学省が同日付で告示した高校学習指導要領で島根県の竹島(韓国名・独島)を「固有の領土」と明記したことを非難した。

コラム

三月の沖縄

 沖縄戦最後の戦場となった本島最南端部のフィールドワークを終えたバスが、午後四時過ぎに県庁前の広場に到着した。この日も朝から晴天で、まだ三月だというのにジリジリと焼かれる一日となった。明日の昼過ぎの便で二週間ぶりの帰京ということになる。
 この日のフィールドワークに参加した六〇人を「名ガイド」として案内してくれたAさんに感謝と再会を約束してから、県庁前広場まで迎えに来てくれたBさんと二人で、最終日の沖縄の夜を飲み歩くことになった。
 国際通りは韓国や中国、台湾などからの観光客が多いようだ。そういう私も、二週間の沖縄滞在で相当焼かれてしまって、辺野古では松崎しげるを飛び越して「ネパール人」と言われるほどの様相になっていた。そして東京に帰ってからも「こいつ何人だ!」という視線を感じる日々を送っている。
 前回来た時には国際通りに近いしゃれたお店で飲んだのだが、今回は国際通りを一〇分ほど歩いてから南に位置する市場街に向かった。ごちゃごちゃとした迷路のように広がる市場街は、韓国の古い市場に似た雰囲気があり、天井は粗末なアーケードで覆われている。そんなこともあり店の外にまでテーブル座を出して飲み食いさせている店も多い。
 東京よりも一時間ほど日の入りが遅い沖縄は一杯飲むのにはまだまだ明るいのだが、まずは中華料理店の外のテーブルで飲むことになった。飲み物二杯と餃子五個で千円。その後、市場街を案内してもらう。海産物売り場にはおいしそうな赤い魚など見慣れない亜熱帯系の魚や、爪の大きな生きたワタリガニが並ぶ。店員はすべて台湾人。肉売り場には大きな豚足と真空パックされた豚の顔も売られている。
 豚足は東京では酢味噌をつけてしゃぶりつくというイメージだが、沖縄の豚足はしょう油と砂糖でとろとろになるまで煮込んで食べる。コラーゲンたっぷりで食べやすく実にうまいのだ。二軒目は飲み物三杯と串焼き五本におでんまでついて千円。どうやって利益を出しているのか疑問がわいてくる。そして暗くなってからのシメの三軒目は、Bさん行きつけの国際通りにある居酒屋だ。泡盛で乾杯してから、名前もわからない南国魚の煮付けと島ラッキョウを注文する。うれしいことにマスターが五点盛の刺身をサービスしてくれた。
 さて、辺野古では一三日まで朝、昼、午後と一日三度のゴボウ抜き。そして砕石などを積んだ合計して三〇〇台ほどのダンプや生コン車が、土ぼこりと排気ガスを巻き上げてゲートを入っていく。しかし、一四日以降は県警が「天皇警備」に入ったために搬入はストップとなった。何とも複雑な心境である。
 辺野古漁港の堤防からは護岸工事の状況を見ることができる。護岸の上を砕石を積んだトラックが走り、巨大クレーンのネットに砕石を落として、クレーンから落とされた砕石をショベルカーが均す。そして最後に護岸側面をコンクリートのパネルで固めるのである。
 何とかして工事を止めたいと、四月二三〜二八日のゲート前五〇〇人集中行動が呼びかけられている。行ける人は行こう。行けない人はお金を出そう。       (星)
 
 
 
 
 


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