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    かけはし2018年4月23日号

ゲート前に結集し資材搬入を止めよう


沖縄報告 4月14日

一週間連続500人行動(4・23〜28)

沖縄 K・S

4.11

水曜行動に150人

北上田毅さんからアピール

 「工事は頓挫する」

 四月一一日のゲート前行動は、平和市民連絡会の高里鈴代さん・宮城恵美子さんの進行で、朝昼午後三回の資材搬入・強制排除に対し抵抗しぬいた。南風原、糸満、八重瀬、豊見城など南部の島ぐるみが決意を表明した。
 一回目と二回目の合間のテント前集会で、北上田毅さんは「沖縄県は防衛局に対し三回目の行政指導を行ない、護岸工事の中止を指示した。土砂の投入をさせてはいけない。その前の承認撤回が必要だ。防衛局の目的はあきらめさせること。たとえ辺野古側の埋め立てを強行しても大浦湾のめどは立たない。防衛局は軟弱地盤を二年間隠蔽してきた。厚さ四〇mにおよぶマヨネーズのような軟弱地盤に三八個もの巨大なケーソンを置くことはできない。とんでもない難工事で普通なら不可能だ。ところが辺野古の場合、日本政府は何が何でもやると固執している。いずれ設計変更が必要になるが、知事が拒否すれば工事は頓挫する。長期的にみると工事はできない。くじけず頑張り抜こう!」と檄を飛ばした。
 翁長知事は今静養中だが、知事就任後出版した『戦う民意』の中で、「埋め立て工事はどこかで中断する。すると工事の残骸が残る。日米両政府にとって敗北。しかし海が壊されたということからわれわれも『勝利』とは言えない。辺野古の埋め立てはどちらにも勝利はない愚行だ。基地建設は計画でも一〇年以上かかる国家的な事業だ。県民の多数が反対するような国家的事業は成功しない。国際情勢も変化する。何より安倍政権からしていつまでも続く訳ではない」との趣旨を述べて、辺野古新基地建設の白紙撤回を求めている。早く元気になって復帰することを願う。
 事態は翁長知事が述べた通りに進んでいる。県民多数の反対は変わらない。県の行政も辺野古NO!を堅持している。アジアの情勢は大きく変わろうとしている。基地建設を強行してきた安倍政権も風前の灯だ。承認撤回へと進む県の行政と連携し、埋め立てを止め、辺野古新基地建設を白紙撤回させよう!
 高里さんは「安倍を倒すチャンスが訪れている。四・二三〜二八一週間行動を成功させ、四・二九講演会への結集を」と呼びかけた。

4.14

土曜行動に150人

赤嶺政賢さん
伊波洋一さんも参加


 四月一四日のゲート前土曜行動は平和運動センターの大城悟さんの進行で、朝昼午後三回の資材搬入・強制排除に対し闘い抜かれた。
 国道329号線の亀裂・破損に対する抗議の後、資材搬入の工事車両の列から二〇トンダンプ・トレーラーは姿を消したが、台数はむしろ増加している。一般車両を間に挟んで搬入と搬入を終えた車両の出入りを何度も長時間くり返すスタイルが定着した。警備の警察も指揮官を含め大分入れ替わったが、配置の前にどういう教育を受けてきたのか、配慮のない乱暴な動作をする警官が増えたように感じる。
 一回目と二回目の搬入の合間に持たれたテント前の集会で、赤嶺政賢衆院議員に続いて発言した参院議員の伊波洋一さんは「新基地NO!の県民の思いをバックに国会で活動している。参議院の外交防衛委員会に所属している。辺野古新基地は米国の安全基準に違反していると追及したところ、小野寺防衛相は米側の適用除外をもらっていると答えた。とんでもない話だ。普天間飛行場も同じだ。四〇〇〇億、五〇〇〇億かけて危険な飛行場をつくるのか。もう一つ。高江は二〇〇七年アセスでノグチゲラが多数生息していることが確認された。ノグチゲラは国の特別天然記念物だ。本来国が守るべきもの。日米は互いに自然を守る義務を交わしている。日本は米側への報告でカラスバトやヤンバルクイナの記入はしたが、ノグチゲラに関しては一言も記入がない。日本は情報をきちんと伝えていない」と述べた。
 一一時半頃、「二回目頑張ろう」との大城さんの呼びかけのあと、参加者はゲート前に向かった。二回目の資材搬入・強制排除も同様に、計一時間半ほどかけて行われた。この日特に目についたのが米軍車両の通行量の多さだ。実戦さながらに完全武装の米兵が乗り込んだ水陸両用車をはじめ、大型兵員輸送トラックなどがゲート前を我が物顔に通行した。米軍は七三年前の沖縄戦で日本軍と戦争するために上陸した。戦争はとっくに終わった。米軍はさっさとアメリカへ帰れ

県が地位協定調査中間報告書を発表

「米軍ファースト」の沖縄・日本の姿が赤裸々に


 那覇空港を利用したことがある人は、北向きに離陸するときしばらくの間エンジン出力を上げず低高度で飛行する体験をしたことがあるだろう。すると右側に米海兵隊の普天間飛行場と米空軍の嘉手納飛行場が目に入る。陸上の感覚では那覇から普天間、嘉手納までかなり離れているようでも航空機ではかなり近い。通常航空機は離陸するとエンジンパワーを最大にして上昇し続け、安定的に飛行することのできる高度にできるだけ早く到達するように飛行する。
 那覇空港ではそれができない。一〇〇〇フィート(三〇〇m)までしか高度を上げられない。民間航空路の上空に米軍のための空域が存在するからだ。『琉球新報』は「駐留の実像」シリーズの第二部「主権及ばぬ空」で、米軍による沖縄の空の支配がいかに民間航空機の運航に困難と危険をもたらしているかを詳しく書いた。それによると、嘉手納ラプコンの返還後も「アライバル・セクター」と呼ばれる空域があり、那覇空港を離発着する民間航空機は米軍の許可なくこの空域に入れない。嘉手納ラプコンは二〇一〇年返還され、民間機の管制権が日本側に移ったが、米軍優先の構造は温存された。那覇空港の管制塔でアライバル・セクターを管理するのは国交省の職員ではなく、米軍属である。
 日米合同委員会は一九七五年の「航空交通管制に関する合意」で米軍に優先的取り扱いを与えると決定した。復帰後四五年以上経ても変わることのない日本の米軍従属のひとつの典型だ。

今年2月知事公室の職員3人が独伊で調査

 沖縄県は今年二月知事公室の職員三人をドイツ、イタリアに派遣し、米軍の地位協定運用の実態を調べ、その結果を先月「他国地位協定調査中間報告書」として発表した。
日米地位協定は一九六〇年に締結されて以来これまで一度も改定されていない。沖縄県では一九七二年五・一五の復帰から昨年一二月末まで、米軍人等の刑法犯が五九六七件、航空機関連事故が七三八件発生したほか、深刻な騒音、環境汚染が起こっている。沖縄県は今回の調査の目的を「日米地位協定の問題点をさらに明確化し、同協定の見直しに対する理解を広げることを目的として、他国の地位協定や米軍基地の運用状況について調査を行う」としている。
ドイツの地元市長・町長、航空保安のための連邦監督局長、航空管制責任者、イタリアの元NATO戦術空軍司令官、元首相、地元副市長と面談した内容、日独伊の地位協定の比較やまとめた資料も掲載されている。いくつか抜き書きすると、「米軍機にもドイツの国内法が適用される。米軍も国内法の騒音基準を守らなければならない」「市長や市職員には米軍基地立入の年間パスが支給されており、いつでも立ち入りが可能」(米空軍のラムシュタイン基地がある地元の市長)、「ドイツには横田ラプコンのような米軍のための空域は存在しない」(ドイツ航空管制安全・保安・軍事部門管理者)、「米軍の活動にはイタリアの国会でつくった法律をすべて適用させる」(戦術空軍司令官)、「イタリアの米軍基地にはイタリア軍の司令官がいて、米軍はすべての活動についてイタリア軍司令官の許可が必要。ここはイタリアだ」「米国の言うことを聞いているお友達は日本だけだ」(元首相)といった具合だ。米軍に追随する異常な日本の現状が赤裸々になる。
「他国地位協定調査中間報告書」の問い合わせ先は沖縄県知事公室基地対策課(電話098-866-2460)。ホームページでも見ることができる。
(www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kichitai/)

4.7

辺野古緊急学習会に200人

法律、地質学の専門家が辺野古新基地建設の誤りを指摘

 四月七日午後、那覇市内で、辺野古訴訟支援研究会主催による「三・一三判決は何を審判したのか。活断層の上に基地!?」と題する緊急学習会が開かれた。司会は龍谷大の本多滝夫教授。工事差し止め裁判と地裁判決の問題点について、県の訴訟担当弁護士の松永和宏さんと仲西孝浩さんが、大浦湾の活断層について琉大名誉教授の加藤祐三さんが、埋立承認の撤回に関して琉大教授の徳田博人さんがそれぞれ専門家の立場から新基地建設の問題を語った。
二人の弁護士は、県の工事差し止め請求に対する那覇地裁の判決を「辺野古の工事を進めるために国が法をねじ曲げたもの」と批判した。そして、地裁判決は訴訟の中身に入らず県の請求を却下しただけで、「漁業権に関して何も決着がついていない」「岩礁破砕許可をめぐる沖縄県漁業調整規則の問題を扱った今回の裁判と公有水面埋立承認の問題は全く別問題」と指摘した。「辺野古の活断層疑惑」と題して講演した加藤教授はパワーポイントを使って次のように説明した。

加藤名誉教授「辺野古の活断層疑惑」

 断層とは地層が切れてずれること。この時地震が起きる。つまり、地震が起きることと断層が生じることは同じこと。一八九一年の濃尾地震は上下六m、水平二mの断層が生じ死者は七〇〇〇人。断層の種類には正断層、逆断層、左ずれ、右ずれがある。活断層とは比較的最近活動したことがあり、今後も活動する可能性があるもので、数十万年前から現在まで。辺野古・大浦湾には辺野古断層と楚久断層の二つが海上で合流している。合流地点の地質断面図は二〇〇〇年に当時の那覇防衛施設局が発表したが、数十mの落ち込みは地震が何度も起きたことを示すもの。
二つの断層は活断層の疑い。『名護・やんばるの地質』(二〇一一年、遅沢壮一・渡辺康志)には「活構造=活断層」、『日本の活断層』(一九八〇年、活断層研究会)には「活断層の疑い」と記されている。断層は地盤にできたキズなので谷地形になりやすい。辺野古断層と楚久断層は海底の谷地形でつながっている。辺野古断層の延長は埋め立て予定地の真下を通り、辺野古断層と楚久断層の間に弾薬庫がある。
二〇一七年一一月一五日、糸数慶子参院議員が辺野古海域での活断層の有無と安全性を質問主意書で尋ねた時、政府は、「既存の文献によれば活断層の存在を示す記載はないことから活断層が存在しているとは認識していない」と答弁した。既存の文献とは何か。東大出版会『活断層詳細デジタルマップ』と国立研究開発法人産業技術総合研究所ホームページ『活断層データベース』だと政府防衛省は明らかにした。『デジタルマップ』は野外で活断層が確認されても航空写真でその地形がよく分からないものは記載しないし、『データベース』は長さ一〇km未満の活断層は収録していない。辺野古断層の陸上部分の長さは八・五km、楚久断層の陸上の長さは七・一kmだが、海底部分も含めると、それぞれ、一〇・五km、一二・一kmになる。合流点の地質断面図は活断層を示している。今年三月開示された沖縄防衛局の二〇一六年地質調査報告書は「活断層と断定されていないがその疑いがある」と明記している。
従って、「海底地盤の安全性に問題がない」というのは誤りである。活断層の上に基地をつくることになる。断層が動けば、@大きな地震動や地盤災害の危険、A燃料タンクも壊れる危険、B弾薬庫は?。活断層は音波探査で調査できる。防衛局は二〇一五年一一月音探を実施した。しかし開示された音探図面は画像処理されていて、分からない。厚さ四〇mもの軟弱地盤問題もある。軟弱地盤は目の前の大問題、活断層は中長期的大問題。画像処理前の音探図面と合流地点の音探図面の開示を求める。




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