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    かけはし2018年4月30日号

大衆の苦痛や憤りを組織する改憲闘争に


改憲の局面、どのように対応するのか

ベク・ジョンソン執行委員長(社会変革労働者党)


 4月10日、自由韓国党は社会主義改憲・政策阻止闘争本部を結成した。「自由市場経済の根幹が揺れ韓国経済が没落の道へ行くしかない」、「自由民主主義と市場経済を最も徹底的に信奉する韓国党がこれを立て直さなければ、歴史の罪人になるだろう」という金武星(キム・ムソン)と金文洙(キム・ムンス)の発言が明らかにしたように自由韓国党は市場秩序の守護を政府主導の改憲に対する対応基調として掲げた。
よく知られているようにこのような理念論争は、土地公概念(土地の所有や処分は公共の利益のために制限されるという概念)をめぐる論争から触発された。自由韓国党は、土地公概念や経済民主化など市場に対する低い水準の国家の介入にまで全て社会主義のレッテルをはっている。これに対して民主党は改憲案が、自由主義、市場秩序を否定しないことを強調している。「土地価格のバブルが経済を危機に陥れたという点で土地公概念は、市場経済を守るためのもの」と、社会主義改憲とし、色分け論をかぶせた行動は、現在の憲法を否定するものであり、むしろ、市場経済を脅かすものだと回答する。「それは資本主義をうまくやろうということだ。 実際にそんなに危なくないんだ」という答えだ。もちろん、民主党の立場からこれは極めて正しい言葉だ。

人々の切実な要求こそ出発点

 民主党の言葉のように、政府改憲案が社会主義、改憲案でないことは言うまでもない。 ここで重要な問題はこのような論争について、労働者、民衆陣営が介入していないということだ。「土地公概念、それ、盧泰愚(ノ・テウ)の時、すでに出た話だよ。 別に急進的な話じゃない」とそらされるのはそれこそ無気力な対応にすぎないからだということだ 。しかし、我々は、今資本が所有した土地と生産手段を没収する実力を持っていない。そうなら、私たちは沈黙し、さらに急進的な局面が来るのを待たなければならないのか? これは2012年経済民主化談論が浮上した状況に対する労働者、民衆陣営の一部の無力な対応と類似している。「憲法119条2項、経済民主化、それは結局、資本主義をうまくやろうということなんだ」。間違った話ではない。土地公概念であれ、経済民主化であれ、現在の改憲をめぐるあらゆる論議は、私的所有を前提する。
しかし、本当に重要なのはその次だ。 土地と生産手段は私的に所有されなければならず、土地や生産手段として稼いだ地代と利益は、その所有者に帰属されなければならないと信じる多数の大衆に、土地公概念や経済民主化が、耳よりな考慮の対象になる理由は何か? 運動陣営が読み切らなければならないところは、土地や生産手段が少数の手に集中された現実が引き起こす大衆の苦痛や憤りだ。支配階級さえ、その事後的統制措置を立案して提示したほど、その苦痛や憤りは大きい。まさに今、社会主義大衆運動の不毛の地でもということだ。多数の大衆は土地と生産手段の私的所有を前提しても、少なくともその結果を統制しようと叫んでいる。我々は、ここから出発しなければならない。
今、我々に必要なのは、その苦痛と怒りを組織するものであり、これをもっと急進化することだ。大衆闘争の主体を形成する組織と要求が必要である。まさにその問題は資本主義そのものにあり、ついには民主的計画経済によって代替されなければならないと主張する実践的方法だ。目下の情勢に介入する共同闘争組織が必要である。

改憲対応の主体形成が不可欠


権力構造論争、性平等条項論争、土地公概念論争など、改憲をめぐる論争で、労働者、民衆は後ろに座っていた。労働者、民衆の切迫した要求が87年憲法の限界と無関係でないにもかかわらず、運動の陣営は改憲闘争主体形成に失敗している。憲法が下位法律に踏みにじられる現実、法律よりこぶし(弾圧する力)が間近にある現実で改憲闘争主体形成が難しいのは当然だ。
しかし、問題は確かにある。教師、公務員労働3法・政治の基本権の保障、間接雇用と非正規職撤廃、国家が責任を負う、衣食住と基本権、普遍的な平等権など「私の闘争と改憲が何か関連があるのか」についての教育・宣伝など、主体形成のための初動作業自体が行われていない状況だ。 その結果、民主労総が出した労働憲法はただ要求案があるだけだ。差別禁止法の制定運動も保守的キリスト教界が火をつけた議論に攻勢的に対応しなかった。 主体形成がなされていない状況によって、労働者、民衆陣営は、政府主導の改憲論に差し迫られ引きずられた。また、進歩的な改憲議論全般は法律家が主導する憲法の条文議論に限定されてきた。結局、政府与党と自由韓国党勢力が改憲論争の中心を占めているだけだ。
このような限界にはもちろん改憲の局面自体の流動性があるだろう。しかし、改憲が2018年6月に行われるかどうかより重要なことは、現局面で、労働者、民衆はどういう要求を浮き彫りにするかという問題である。改憲対応の主体を形成しない限り、運動陣営が出したすべての改憲案はただの案に過ぎない。

次を逃さないための準備を


変数に満ちた政局や労働者、民衆陣営の対応を決定するため、6月改憲可能性に対するいくつかの経路を予測することができる。まず、与野党の合意が実現して国会主導の改憲が不可能になるケースだ。 この場合3月26日に発議された大統領の改憲案は4月23日まで、国民投票法の改正はもちろん、5月24日までに国会議員200人の同意の手続きを経なければならない。与野党の合意を通じた国会改憲案発議が実現した状況で条文を修正する権限もない大統領発の改憲案を、独自改憲阻止が可能な自由韓国党が承認するはずはない。大統領府もこれをよく知っており、したがって、大統領改憲案は与野党の合意圧迫用としての用途が一次的だ。第2に、5月4日まで与野党の合意で改憲案が発議されて6月の地方選挙とともに国民投票に付議された場合だ。 今後権力構造をめぐって、国会の対立状況で合意がなされるのはとても難しくて合意が得られるというのは国会が発議した改憲案自体が、大統領改憲案に比べても相当後退したぼろぼろになるということだ。これは政府と与党がろうそく(革命)と反対方向に向かって進んでいることを自ら明らかに表す行為になるだろう。第3に、まず合意可能な事項についてのみで6月改憲をする場合だ。 この場合も2番目の場合と同様に6月改憲は、そのどのような実質的変化ももたらさない継ぎはぎに過ぎないだろう。もし部分的な改憲が行われるならば、その後、改憲の局面が再び到来するかを予測するのは、現在望みはない。
労働者、民衆が状況を統制することはできず、状況対応のための資源さえ持っていない今、大切なのは、次のきっかけを逃さないための準備をすることだ。客観的条件上一つだけは確かだ。6月、改憲が水の泡となるとしてもろうそく抗争という激変後、改憲論自体が消滅する可能性は高くない。これは自由韓国党さえ、地方選挙後に改憲を主張している状況でも明らかになっているところだ。その誰も「反改憲勢力」という名札をつけたくはない。新しい大韓民国の像がどのようなものであれ、その大韓民国が新しくされねばならないということは大衆の情緒だ。

自分の闘争からの改憲闘争を

 核心は、「憲法と自分の闘争の関係」を大衆的に表現することにある。大統領直選制が彼我を分ける争点だった87年に比べて、現在労働者、民衆にとって改憲闘争はそれ自体では限りなく遠い話だ。この地点で改憲闘争は、法律改正闘争、社会公共性強化闘争、生存権獲得闘争と関連されなければならない。
第1に、ILO協約の批准などの法律改正闘争、労働悪法撤廃闘争と連携して人生を変える改憲に向けた実質動力を形成しなければならない。第2に、基幹産業の公営化・公共住居獲得など利益・生産・市場に対する公的統制の要求を大衆化して87年憲法の限界を克服しなければならない。第3に、憲法3条の領土条項削除など北東アジア平和体制構築のための大衆動力を結集しなければならない。第4に、差別禁止法制定運動など大衆運動とともに87年憲法の制限的平等権と社会権を拡張しなければならない。
労働権を拡張するとし、現存する労働悪法の被害者ですら、救済しない、現行の憲法が明示した権利まで行使不可能な現実を現実の闘争の主体が政府と資本に問い詰めることができる時、人生を変える改憲は可能である。 変革党はその対応に乗り出すことを労働者、民衆陣営に求めたい。
(「変革政治63号」より)

サード基地配備反対で住民が決起

警察4千人と衝突
     工事中断

 4月12日、サード(THAAD・高高度ミサイル防衛システム)基地から1・2km離れた慶尚北道星州郡(キョンサンプクト・ソンジュグン)草田面韶成里(ジョンミョンソソンリ)のチンバッ橋の前で工事装備の搬入中断を要求している住民と進入路を確保しようとする警察間の衝突が繰り広げられた。
 午前6時頃から住民150人余りはチンバッ橋の近くで座り込みを行った。10時40分に強制解散を試みた警察は11時50分に解散の試みを中断した。
 住民たちは、円仏教のテントや宗教行事用の祭壇を積んだトラックで進入路を阻止し、サード基地のほうはトラック2台で抑えた。
 この間には市民50人余りが鉄で作られた格子と網に体を縛って座り込みを続けている。
 午前7時、チンバッ橋の入口と出口の方に警察が集結した。警察は落ちたり倒れたりする事故を防止するためエアマット8組をチンバッ橋の下に設置した。
 警察は午前9時15分集会及びデモに関する法律に違反したとし、1次解散を促す放送を開始した。
 警察は午前10時35分7次警告放送後、強制解散を始めて、市民との衝突が起きた。連座していた市民のうち2人が病院に運ばれ、連行者はなかった。
 継続して強制解散を試みたがお互いに体を連結した住民たちは、必死にその場を守り、警察は午前11時50分に解散の試みをしばらくやめた。
 現在(午後1時)まで衝突なしに対峙している状態が続いている。
 国防部は同日午前、サード基地にトレーラー12台を運び放置中の工事関連装備を搬出する計画だった。国防部は11月、ブルドーザー・パワーショベルなど敷地の工事と関連装備をサード・基地内に搬入したが、工事が進められなかった。
 また、国防部は約3カ月間、▲将兵の生活館の屋根補修▲汚水処理施設の補修など、将兵生活のための施設の補修工事を進める計画だと明らかにした。
 国防部とサード反対団体はこの10日からサード基地内の工事装備搬入関連交渉を進めた。サード反対団体は、将兵生活のための工事装備の持ち込みは可能だが、サード発射台の設置機器搬入は受け入れられないこと、住民代表1人のサード基地工事の確認を要請した。しかし、国防部は、軍事施設内の参観は不可能だと明らかにし、交渉が物別れに終わった。
 国防部関係者は「屋根は長さが78mで、全般的に保守をしなければならなくて時間がたくさんかかる。 汚廃水処理も同じだ。住民たちが憂慮するアルミパッドは搬入しない」と言い「基地内は米国側に供与された地域で、住民代表に公開することはできない、協議対象でもない」と説明した。
 同日、チンバッ橋の前で宗教行事を進行したヤンジェソン牧師は「朴槿恵(パク・クネ)政府当時、始まったサードをろうそく政権が継続することを理解することができない」と言い「南北首脳会談を控えて北朝鮮と信頼回復中だ。平和の春が来るのにサード配置だなんてどういうことか」と話した。(チャムセサンより)

朝鮮半島通信

▲韓国大統領府の発表によると、南北朝鮮首脳間のホットライン(直通電話)が4月20日、開通した。韓国大統領府の執務室と朝鮮の国務委員会を直接結ぶホットラインの設置は初めて。
▲金正恩朝鮮労働党委員長は4月14日、訪朝していた中国芸術団の初公演を李雪主夫人と共に観覧した。金与正党第1副部長らが同席した。
▲金正恩朝鮮労働党委員長は4月17日、シリア独立72周年でアサド大統領に祝電を送った。祝電では、米英仏によるシリア攻撃については触れていない。
▲収賄罪などに問われ、1審のソウル中央地裁判決で懲役24年、罰金180億ウォンを言い渡された朴槿恵前大統領は4月16日、控訴を放棄する書面を地裁に提出した。
▲韓国のソウル中央地裁は4月18日、収賄などの罪で起訴された李明博前大統領の資産を凍結する決定を下し、検察が求めていた追徴保全を一部認めた。



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