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    かけはし2018年6月11日号

一刻も早い埋め立て承認撤回を


沖縄報告 6月4日

次々難題発覚、基地はつくれない

沖縄 K・S 

6.2

辺野古土曜県民大行動

ゲート前に600人結集 埋め立て阻止に決起!

 六月二日第一土曜日県民行動は、キャンプ・シュワブゲート前に六〇〇人が結集した。県警は県民大結集を見越してか機動隊を配置せず、防衛局も資材搬入を行わなかった。
 統一連の中村司さんは「二〇二〇年は生物多様性国家戦略の最終年にあたる。しかし日本政府は生物多様性の海・辺野古をつぶしていく。日本という国はいったい何だろうか。あれだけの罪を犯した佐川元理財局長たちが不起訴になった。他方、ゲート前にブロックを積んだだけで起訴・長期勾留だ。辺野古新基地にはすでに四〇〇〇億円投入された。完成までに一兆円をゆうに越える金が使われる。森友は八億円。辺野古の金を医療福祉に使えばどれだけいいか。国民は辺野古にもっと怒るべきだ」と述べた。
 名護市議の大城敬人さんは「名護市議の定数が二七から二六に減る。現在、野党一四、自民を含めた与党一一、公明二。九月選挙で引き続き野党多数を維持するため多くの人の力を」と、元気な声を響かせた。七八歳の大城さんはほとんど毎日ゲート前に姿を見せ、資料を配りながら地元の活動を報告する、エネルギーに満ちた闘士だ。
 生物学者の屋冨祖昌子さんは「大浦湾は生物多様性の宝庫。山深い陸地だった歴史を背景に複雑で多様な自然条件と亜熱帯の生態系の多様さが生まれた。こういうところは世界中どこを探してもない。沖縄本島の自然海岸は九〇%失われ、残っているのは辺野古・大浦湾だけだ。護岸で囲み埋め立てすることは海の生き物にとって、子どもたちが遊ぶ保育園の庭をブロックで囲んでその上から石と土砂をぶちまけて潰してしまうようなものだ。埋め立てを止めよう」と訴えた。
 ヘリ基地反対協の安次富浩さんは「防衛局は二年前沖縄電力との間で高さ制限の五五mをこえる送電塔の防衛局予算による移設を決めた。ところが、国立高専の校舎・宿舎、久辺小中学校、コンビニ、民家、アパート、郵便局、更に辺野古弾薬庫までみんな高さ制限を越えて立っている。子供たちや学生、住民のいのちを何と考えているのか。辺野古に新基地は造れないし、造ってはいけない」と強調した。
 工事用ゲートにはガードマンが五人だけ。二重になっている後方のゲートも閉まったまま。防衛局の職員も県警機動隊も姿が見えない。ゲート前大結集があると分かっていたので、資材搬入をやらないようだ。座り込み参加者は頑張ろう三唱の後テントへ移動し集会を続けた。
 テント周辺はバスをチャーターして結集する各島ぐるみや翌日の革新懇主催の集会に参加するため訪れた本土各地からの人波であふれ、テントは活気に包まれた。昨年の六月二日機動隊に押されて倒れ頭蓋骨骨折、脳挫傷で一カ月入院していた女性は夫と共に元気な姿を見せ、「またゲート前に座り込むことができて嬉しい。まだ後遺症のため不自由だ。警察の暴力的な排除は腹立たしい。皆さんもケガをしないよう注意して」と述べ、激励の力強い拍手が起こった。
 衆院議員の赤嶺政賢さんは「名護市のいびつな予算執行は許されるのか。菅官房長官の主導していることは、米軍基地に賛成すれば給食費や教育費が無料になるという、子供を人質に取って基地建設を進めるやり方だ。政権の思い付きでありおごりだ。先日県の幹部と話し合いで、知事が決断したらすぐに手続きができるように、事務方は埋立承認撤回の準備を進めているという。行政、現場、世論喚起、お互いできるところでいろいろ取り組みを進めよう。県民投票の取り組みもその一つだ。呉屋会長も現場の闘いがあってこそだと述べていた。それぞれ頑張ればいい。そして県知事選挙では大同団結し勝利しよう」と檄を飛ばした。
 カナダから参加の夫妻はフェンスの前に立ち、英語で基地内の米兵に直接話しかけた。「Here is not your country. Go back to your country(ここはあなたたちの国ではない。自分の国に帰りなさい」。
 正午から始まった県民集会では、開会宣言のあと、稲嶺進前名護市長(オール沖縄会議共同代表)は「国は辺野古の浅瀬での工事ばかり進めている。大浦湾には手が出せないことを国も自覚している。必ず埋め立て工事を止めることができる。この場から全国に新しい闘いを構築していこう」と呼びかけた。
 そのあと、国会議員の発言が続いた。照屋寛徳、赤嶺政賢、玉城デニー、糸数慶子議員のあと、伊波洋一さんは「防衛局の護岸造成、土砂投入をどう止めるか。辺野古の海はジュゴンの最大の藻場だ。辺野古埋め立て工事は海草藻場の移植という前提条件がある。アセスに、ジュゴンに悪影響を与えることなく基地建設を進めることができる、と書いている。ところが工事により、ジュゴンの海草藻場が消失し、ジュゴンが辺野古海域から姿を消したことがハッキリした.埋め立て工事は直ちに中止しかない」と指摘した。
 ヘリ基地反対協の安次富さんは「今日朝日に意見広告を出した。明日はタイムス、新報に意見広告が出る。焦点は一一月知事選だ。知事選に勝利し、辺野古新基地建設を葬り去る」と述べた。
 平和市民連絡会の真喜志好一さんは「米国国家歴史保存法では米軍は他国の文化財を守る義務がある。そして米軍が守らないとき、米国を訴える権利が保障されている。それがジュゴン訴訟だ。そこでの彼らの最大の根拠が仲井真前知事の埋め立て承認だ。米国での口頭弁論に向けて埋め立て承認を撤回するため、六月二八日までに撤回することが必要だ」と述べた。北上田毅さんは「重要な局面を迎えている。土砂投入までに埋め立て承認を撤回しなければならない。違法を積み重ねた上に、サンゴ移植、軟弱地盤、活断層、高さ制限オーバーなどで辺野古新基地建設の前提条件そのものが根底から崩れている。一刻も早く白紙撤回させよう。知事が毅然と対応し県民が諦めない限り新基地建設は頓挫する」と述べた。
 最後に全員でガンバロー三唱し集会の幕を閉じた。

5.27

辺野古土砂ストップ!沖縄集会

「いのちの海に基地はいらない」

 五月二七日沖縄市で、辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会が主催する「その土砂ストップ!沖縄集会」が開かれ、全国一八都府県の五三人を含む二三〇人が参加した。
会場の沖縄市民会館中ホールは詰めかけた参加者で満員。司会は原田みき子さん(本部町島ぐるみ会議)と浦島悦子さん(島ぐるみ会議名護)。「辺野古は必ず阻止できる」との仲村未央さん(沖縄市区選出の県議)の歓迎あいさつに続き、海勢頭豊さんの音楽ユニットが「喜瀬武原」「サン」などを歌い上げると、満員の会場の雰囲気は熱気で盛り上がった。
第一部は親川敬さん(名護市区選出の県議)に続き、北上田毅さんが講演し「七月土砂投入までに埋立承認の撤回を!」と訴えた。そのあと、仲宗根須磨子さん(本部町議)が本部港の砕石搬出に対する毎日の抗議行動の報告を行い、「たくさんの人が来てくれたらダンプを止められる」と呼びかけた。全国港湾の諸見力さん(全国港湾辺野古新基地建設反対対策委員会事務局長)は「組織をあげて辺野古NO!の取り組みを行う。港湾運送業者に拒否を呼び掛けていく」と力強く連帯の言葉を述べた。
第三部は各地からの報告が行われた。三重県の高橋洋子さん(辺野古のケーソンをつくらせない三重県民の会)は、「三年前、琉球新報に掲載されたケーソンの記事をきっかけに県民の会がつくられた。それ以来、ケーソンとは何かから始まり、街頭宣伝やケーソンづくりに反対する署名活動、講演会に取り組んできた」と報告した。
香川県の溝渕裕子さん(故郷の土で辺野古に基地をつくらせない!香川連絡会)は「瀬戸内海の小豆島は昔から砕石業が盛んだ。江戸時代には大阪城の石垣用の石材が搬出された。小豆島の土砂を辺野古の埋め立てに使うことに反対して、昨年と今年の三度、香川県との交渉をした。沖縄県から要請があれば対応したいとの回答を得た。一般の人は沖縄のこと、小豆島の土砂が辺野古に使われることを知らない。若い人たちにも自分の問題としてもっと関心をもってもらいたい」と述べた。
山口県の大谷正穂さん(「辺野古に土砂を送らせない!」山口の声)は「二年前に発足した会のメンバーは八〇人で、県内各地にいる。街頭宣伝や学習会と共に、県に対する交渉を重ねてきた。はじめは、沖縄側からの要請がない中で連帯をすべきかと言われても答えられない、と答弁していたのが、沖縄県からの要請があれば真摯に対応する、と明言するに至った。関係自治体も、協力を検討する、と答えている」と述べた。
福岡県の八記久美子さん(辺野古埋め立て土砂搬出反対北九州連絡協議会)は「三年前に発足した時は一一団体四五個人だったが、現在四一団体二〇〇個人に拡大した。今一番力を入れているのは映画上映会。辺野古シネマと銘打って取り組んでいる。これまで『戦場ぬ止み』『This is a 海兵隊』『カメジロー』などを上映した。大体二会場二上映で、多い時は七〇〇人くらいにもなる。今計画中の活動は市内全五万世帯へのチラシ配布だ」と報告した。
熊本県の生駒研二さん(辺野古土砂搬出反対熊本県連絡協議会)は「三年前、熊本県天草市の御所浦町の採石場の岩ズリが辺野古埋め立てに使用されることが分かった。ジュゴンの美しい海を天草の土砂で汚してはならないと立ち上がった。御所浦は日本最大級の肉食恐竜の歯の化石が発見され、日本ジオパークに認定された。自然豊かで風光明媚な島を子孫に残すためにもこれ以上の砕石は耐え難い」と述べた。
鹿児島県の道下勝さん(南大隅を愛する会)は「三年前、南大隅町辺塚から辺野古に土砂を運ぶ計画があることを知って大変ショックを受けた。辺塚は国内で唯一の核廃棄物最終処分場の候補地にあがっている。しかし、地元では過疎化が進行し町民の関心が低い。町議会一二人中反対派は三人だ。くじけない」と述べた。
奄美の関誠之さん(自然と文化を守る奄美会議)は「三年前の大雨で大量の土砂が海岸に流出した住用町の採石場は死の海の元凶だ。砕石認可の取り消しを求めた住民の陳情を県議会は不採択とした。また、自衛隊のミサイル基地建設は住民説明会も開かれないまま強行されている。誘致の撤回と説明会の開催を求めている」と報告した。
首都圏グループの冨田英二さんは「土砂搬出反対の闘いは西日本が中心だが、首都圏も無関心ではいられない。先日の国会行動で初めて土砂搬出反対を掲げた。関東では辺野古へ搬出される土砂のことがよく知られていない。それで辺野古の海を土砂で埋めるな首都圏連絡会をつくった。国会議員に対する働きかけや砕石法など古い法律の改正に取り組んでいく」と固い連帯のスピーチを行った。
まとめと提言は湯浅一郎さん(環瀬戸内海会議共同代表)。湯浅さんは「辺野古土砂搬出反対の署名の合計は一一万七千筆余りだ。外来種の持ち込みに対し、沖縄県の条例を活用するとともに届出制から許可制へ、罰則規定の追加、現行九〇日の審査期間の延長を柱とする改正が必要だ。さらに、閣議決定した生物多様性国家戦略を武器にそれに反する行為を阻止しよう」と訴えた。阿部悦子さん(辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会共同代表)は「ふるさとの土を一粒たりとも辺野古新基地に使わせない。力を合わせて頑張り抜こう」と呼びかけた。
最後に、各県各地からの参加者が壇上に上がり「沖縄を返せ」を歌い頑張ろう三唱して四時間をこえる集会の幕を閉じた。
集会関係者一行は、日曜日を各地のフィールドワークに充て、月曜日は県庁で謝花副知事に対し県条例の改正をはじめ辺野古の海をまもるための方策について強く要請を行った。

5.31

「辺野古の海の貝の話」

黒住さんが辺野古の海の貴重さを訴え

 新基地建設問題を考える辺野古有志の会とティダの会が主催する講演会「辺野古・大浦湾の貝類の貴重性について〜サンゴウラウズを象徴として〜」が久志公民館で開かれ、六〇人が黒住耐二さん(日本貝学会)の話に聞き入った。
三センチくらいのサザエの仲間であるサンゴウラウズは一属一種、世界で辺野古・大浦湾にしか生息しない。地元の貝類研究家の仲嶺俊子さんが一九八一年に発見したが、これまで八個体しか採取されていない希少種であるという。黒住さんは「サンゴウラウズは辺野古・大浦湾の貴重性を象徴する貝」だと指摘し、「サンゴウラウズが生息できる環境が永続的に存在すること」が大事だと述べた。
辺野古・大浦湾には貝類が一〇〇〇種生息している。比較的小さな海域の中に驚くほど多種多様な生物が生息する生物多様性を示すものだ。米軍優先の日本政府の愚かな政策によってこの海が殺される。国家権力の犯罪を止めるのは国民の力だ。声をあげ行動しよう。




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