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    かけはし2018年7月23日号

住民犠牲の機能強化認めない


7.8

三里塚空港に反対する連絡会現地集会

第三滑走路建設NO

デッチ上げ「合意」糾弾


一部関係者の
利益追求明白
 七月八日、三里塚空港に反対する連絡会は、旧東峰共同出荷場跡に結集し、「飛行制限時間緩和を許さない! 成田空港「第三滑走路」計画を撤回せよ! 反原発―再稼働やめろ! 沖縄・辺野古の新基地建設反対! TPP反対!」を掲げ、東峰現地行動を行い、五五人が参加した。
 安倍政権の憲法改悪・グローバル派兵国家建設と連動して、国と成田国際空港会社は、三月一三日、千葉県と空港周辺九市町で四者協議会を開き、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックでの旅客の増大を口実にした飛行時間の延長(現行午前六時〜午後一一時までを午前五時から翌日午前一時まで)、平行(B)滑走路の北側延伸、二〇三〇年度までの第三滑走路建設を強行することで合意した。
 自治体など推進派は、住民の反対を無視し、交付金の増額・地域振興策と引き換えに空港会社の見直し案を受け入れ「早急に地域振興策を」と、前のめりになってきた。住民の生活を破壊してでも一部の利害関係者の利益を追い求めるという姿勢で一貫している。

噴出する反対を
無視し合意演出
しかし、各地区説明会では、移転対象となる住民、新たに騒音地域となる住民、騒音がさらに増大する騒音地域住民からは厳しい批判の声が上がり、断固反対が次々と表明された。
横芝光町の騒音被害を受ける住民は「騒音だけが増えてメリットは何もない」と反対を表明。芝山町の南部の住民も「なし崩し的に合意した」と四者協議会の合意を批判し、飛行時間の延長を中止することを森田県知事に求めた。成田市の空港予定地内に住む東峰地区住民も、住民を無視した一方的な決定を批判し、生活を破壊する空港機能強化に反対する声明を出している。
空港会社の夏目誠社長は、「機能強化に向けて手続きを着実に進める。地権者の同意を頂くことが早急に必要になっている」と称して用地業務推進室を設置し、土地の取得などを担当する用地部の職員を増員(八〇人)した。すでに用地買収同意書をばらまき用地買収に着手した。つまり、空港会社の「親切、丁寧に」のスローガンとは真逆の態度で居直り続け、住民の人権・環境破壊、過密運航等空港公害の拡大に突き進んでいる。このような推進派のねらいを許さず、闘う農民、住民と連帯し、木の根ペンションとプール、横堀大鉄塔と案山子亭、横堀研修センターなどの闘争拠点を打ち固め、スクラムを強化していこう。

推進の論理は
当初から不変
集会は、山崎宏さん(労闘―労活評議会/横堀地区)のアピールから始まり、「説明会で石井紀子さんが空港会社になにをもって合意がなされたのかと問いただしたら、空港会社の担当者は答えられなかった。ここに象徴されるように住民の話を聞く姿勢はない。形式的に説明会を行い、自治体首長が合意したというものだ。一方的な計画の押し付け、あらゆる権力を使って圧力をかけ、大金をばらまきながら押し進めるというやり方は空港建設当初から今回の事態まで本質的には何ら変わるものではない。私たちは空港会社など推進派を許さず、第三滑走路建設反対!東京五輪を利用した飛行時間制限緩和に反対していこう」と訴えた。
石井紀子さん(川上地区)は、強風続きの天候を語りながら、「オウム真理教の七人が死刑執行された。国家による大量虐殺だ。大量虐殺を行ったから同じようなことをするのか」と批判した。
さらに、「今日は敬愛するじいちゃん(石井武さん)の命日だ。じいちゃんの思い出を語りたい。私が嫁に来たころ、もっぱら反対同盟の全国行脚をやっていた。援農や来客も多かった。じいちゃんは色々と喋っていた。内容もおもしろかった。ばあちゃんは飯がないのになと嘆いていたときもあった。小泉政権の時、公開討論をやって、絶対に負けないぞと言っていた。実現はしませんでしたが、本気だった。どこに出ても誰にも負けない正義と主張があると自信を持っていた。晩年は病気との闘いで苦労していたが、最後は苦しくむこともなく逝った。じいちゃんは東峰の墓地に分骨し眠っています。息子の恒司さんは墓地を売ってしまった。本当にショックだったが、今も墓地にじいちゃんがここにいてくれることが一番の支えだ。皆さん、時間があったらお墓参りしてください。喜ぶと思います」と発言した。

期限なし説明
まったくの嘘
平野靖識さん(らっきょう工場・東峰地区)は、「四月四日東峰火災についてのご報告とおわび」の文書を配布し、経過を報告し、「樋ケさんの家も、三里塚物産の冷蔵庫も同地での再建は果たせませんでした。東峰六三番地の一坪共有運動に力を与えていたに違いないと思うとき、これらを共に失火により消滅させてしまった不始末の責任の重さを感じずにいられません。一坪共有者の皆さんと、日々三里塚闘争を闘われている皆さん、また三里塚闘争に心を寄せている皆さんに心より深くおわび申し上げます」と発言。
さらに「三月に四者協が行われ合意したとぶち上げた。四月五日に、もう四者協で合意しちゃっていたのに東峰地区の説明会を行った。東峰の人たちは、岩沢という空港会社の共生部長が第一回目の説明会の時、『空港機能強化のご説明は、期限はない。繰り返し双方向、対話型の性格です』と言っていた。四月の説明会では、どういうことなのかと問いただした。ところが岩沢部長は参加しなかった。住民がコケにされている。闘いはこれからだ」と糾弾した。
集会後、開拓道路に向けてデモに移った。B滑走路に向けて「第三滑走路建設をやめろ!飛行制限緩和を許さない!」のシュプレヒコールを行った。
デモ終了後、第三滑走路計画の現地調査に入った。山崎さんのガイドで参加者は、成田空港周辺地図を見ながら各ポイントをチェックしていった。明らかに計画が杜撰であること、住民無視の環境破壊に満ちていること、ゼネコンなど空港利権を膨らませる建設であることを確認した。 
(Y)

7.7

森友問題を考える集会

大阪維新の責任追及を

暗躍を克明に暴露

 【大阪】森友学園問題を考える会主催の集会が七月七日、豊中市立アクア文化ホールで開かれた。
 会を代表して木村真さん(森友学園問題を考える会・豊中市議)が、「二〇一七年二月に提訴してからこの方、安倍政権の責任はモリカケ問題という形である程度明らかになったが、全く抜け落ちているのが、大阪維新の責任だ。そもそも大阪維新の会が小学校設置基準を緩和し認可適当と決めなければ、瑞穂の國記念小學院の建設はあり得なかった。そのような認識から、大阪維新の会の問題をもう一度明らかにしたい」と、この集会を持ったいきさつを述べた。
 続いて、木村真さんの司会、片岡伸行さん(『週刊金曜日』編集部)と横田一さん(ジャーナリスト)がパネラーでパネルディスカションが行われた。

維新と日本会議
連なる人脈
初めに片岡さんが、二〇〇八年頃の日本会議の動きから木村さんの提訴で問題が公になる直前まで、森友疑惑を時系列的に整理して説明し、横田さんが意見を追加する形でディスカッションがあった。
日本会議と維新との人脈として、中山成彬(維新衆議)・八木秀次(麗澤大学教授)・松井一郎(大阪府知事)・橋下徹(元大阪府知事、大阪市長)・梶田叡一(奈良学園大学長、大阪府私学審議会会長)。広告塔だった人物として、鴻池肇(自民参議)・平沼赳夫(維新衆議)・中山成彬(維新衆議)・米長邦雄(日本将棋連盟会長)・百田尚樹・櫻井よし子・曾野綾子・竹田恒泰・八木秀次・青山繁晴(自民参議)・中西輝政(京大名誉教授)・高橋史郎(親学推進協議会会長)、田母神俊雄(元空自幕僚長)ら二〇人。このうち一五人ほどが、二〇〇八年から一六年にかけて森友で講演をしている。

安倍政権を生み
出した同じ人脈
このような動きの中で、安倍と維新人脈が強固になる上で大きな役割を果たしたのが、二〇一二年二月二六日(横田さんは、平成版二・二六事件という)八木秀次が企画した大阪府内の教育シンポジウム。ここに安倍と松井が参加し、安倍と維新の蜜月が始まる。当時安倍は政権を一年で投げ出し下野していたが、このシンポジウムで励まされ、この年に再び政権を奪還する。その意味で、維新と日本会議は第二次安倍政権誕生の“生みの親”だと横田一さんはいう。安倍はこの日本会議と維新に特別な感情を持っているというのだ。
二〇一三年九月から十一月にかけ近畿財務局が大阪府に国有地取得について五回も確認や照会を行っている。二〇一四年三月には、近畿財務局からの確認電話に大阪府私学課は「安倍晋三記念小学校として本当に進捗できるのか、取扱に苦慮」している段階だったが、四月に安倍昭恵が塚本幼稚園を訪問、「教育勅語」教育に感動。おそらくその時「良い土地ですので、前に進めてください」と発言。
三日後の近畿財務局との交渉で森友学園がこの昭恵発言を紹介。六月二日、貸し付けを断っていた近畿財務局が「売り払いを前提として貸し付けに協力」と態度を一変した。
一二月昭恵が塚本幼稚園で講演、「安倍晋三記念小学校」の名誉校長を了承し、三日後に、松井大阪府知事は私学審議会に「瑞穂の國記念小學院」設置を諮問した。私学審は結論が出ず、認可保留。
しかし、年が明け二〇一
五年一月二七日審議会の臨時会では、梶田会長らの強引なまとめで、条件付き「認可適当」を答申した。この後は、土地の貸付額を減額するように前述の政治家たちからの圧力がかかる。

大幅値引きの動
き時系列で解明
さらに、一五年後半からは安倍晋三が暗躍し、安倍昭恵、谷査恵子の動きが次第に表に出てくる。九月三日、安倍首相が財務省の岡本大臣官房長、迫田理財局長と面談。翌日九月四日、国交省は「サスティナブル建築物」補助金六二〇〇万円を決定する。九月五日、昭恵が塚本幼稚園で「名誉校長」就任のあいさつ。「安倍晋三からです」と一〇〇万円を寄付。十一月には連日、谷査恵子から財務省への「定期借地権の減額」要請や問い合わせの電話。
一六年に入ると、ゴミ問題をめぐり、森友学園が損害賠償と土地購入を示唆。そして、ゴミ撤去と土地買い取りを近畿財務局と協議。三月三〇日籠池氏、「六月の棟上げ式には、首相夫人を招待する」などと発言。
四月五日、近畿財務局と大阪航空局に対し業者、「三メートル程度からのゴミは確認しているが、その層がどこまでかは確認できていない」と発言。四月六日、近畿財務局が前年のゴミ撤去費用として一億三千万円余を返還。四月一四日、大阪航空局が、ゴミ撤去費用を八億二千万円と算定。五月三一日、近畿財務局が依頼した不動産鑑定士が更地価格を九億五六〇〇万円と査定。六月二〇日国有地を一億三四〇〇万円(一〇年分割)で売却契約。

民主主義の土台
壊した責任重大
この一連の流れは、日本会議と維新人脈が発端で、そこに安倍昭恵が登場し、維新の後押しと業者の利権、谷査恵子の献身、精神的封建制度下にいる官僚たちにより「総理案件」を実現していったということだ。
今までは、あまりふれられなかったこととして、
◆安倍昭恵は、「夫を脱原発で説得」や東日本被災地の「防潮堤見直し」、ハード主体の復興事業に疑問呈示などいろいろな発言をしているが、単なる昭恵夫人の主張の場合は聞き流され、夫に了承されていた森友学園問題等についての昭恵夫人の働きかけは忖度官僚に有効だった。
◆森友問題は、財務省と大阪府の両方の課題を解決する必要があったから、官邸の総合的な調整が不可欠で、今井尚哉首相秘書官がその役を担ったのではと前川前事務次官はいっている。
◆酒井弁護士はどういう人物か。彼は稲田龍示弁護士とともに籠池さん側の弁護士だった。損害賠償で財務省を脅したのもこの弁護士。森友問題が公になってからの一七年三月はじめ頃、籠池さんに雲隠れをすすめた弁護士。おそらく、雲隠れしている間に官邸側は対策を練ったのだろう、その後の安倍首相の対応が変わってくる、「しつこい方だ」云々。酒井弁護士は、この後の三月一〇日、学校設置申請の取り下を進言し、その後は籠池さん側の弁護士を勝手に辞任している。おそらく籠池さんを裏切り、国側にいったのではないか。
◆小学校建設は一五年一二月一九日に始まっているが、このときは、土地は定期借地だったから、借地の上の建設は違法だ。そんなことは財務省もわかっていたはずだが、なぜ問題にならなかったのか、古賀茂明さんが指摘していた。
◆設置申請取り下げによって、松井知事はものすごく助かった。自らの決定を変えなくてよかったのだから。問題が大きくなると、松井知事は籠池さんを不正をして補助金を騙し取った詐欺罪で告訴したが、員数の水増しなどの不正は以前から知っていたのではないか。
◆なかなか維新の問題を追及できないがなぜなのか。それは、森友問題に限っても、安倍晋三や佐川理財局長らのキャラクターが強すぎるからではないか。
森友問題は、日本会議と維新の計画に安倍が乗ったことで生まれた。平等・公正という民主主義の土台が破壊され、社会が汚された。自らがつくった疑惑を解明しようとせず、ウソをつき、文書を改ざんした。その責任は、安倍官邸、自民党、公明党、維新の会にある。参議院選では落選させよう。

検察審査会通し
不起訴処分追及
パネルディスカッションの次に大阪府議会の現状について、山本いっとくさん(森友学園問題を考える会・前豊中市議)による石川たえ府議(共産)へのインタビューがあった。
最後に一つ報告。木村さんが二〇一七年二月に提訴した後、三月二二日に被疑者不詳で近畿財務局職員らを刑事告発した件は、大阪地検が今年五月三一日不起訴処分にした。そこで、この処分を不当として、六月一四日大阪検察審査会に審査申立を行った。(T・T)                      


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