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    かけはし2018年9月10日号

放射能バラマキ強行を止めろ


放射能ごみの焼却反対 隔離保管を

地域の連携で創意あふれる行動を

 【宮城】村井宮城県知事は、昨年末ギリギリの一二月二七日に放射能汚染廃棄物の焼却処分を表明している四自治体(大崎市、石巻市、大和町、柴田町)の首長(広域行政事務組合の理事長を兼務)を県庁に呼び出し、準備が整ったところから焼却を始めることを確約させた。
 年が明けると四自治体は焼却強行に舵を切り、既に焼却予算を可決している仙南地区(白石市、角田市、大河原町、村田町、川崎町、柴田町など)と黒川地区(大和町など)において、クリーンセンター(焼却場)で「試験焼却」と称して一般ごみと混焼する焼却処分を、仙南広域行政事務組合では三月二〇日から、黒川地区で五月二二日から強行した。
 仙南広域事務組合での焼却強行に対して、焼却に反対する「仙南の会」と焼却に反対する宮城県内の住民団体のネットワーク組織である「宮城県民連絡会」が共同で抗議行動を展開した。仙南地区はもとより大崎、石巻、仙台、黒川、栗原など県内各地域から焼却処分に反対する住民が結集し、試験焼却の中止を求める申し入れ書を手渡した。事務組合は「住民説明会を開き理解を頂いた」「国の基準に則り実施する」と繰り返すだけの答弁だ。

異常値表示でも
ずさんな管理
そのような中、環境省が自治体の要望で設置した県内三五カ所のモニタリングポストのうち石巻クリーンセンターと試験焼却を開始した仙南クリーンセンターで三月二三日に〇・三μsv/h、二九日には〇・六μsv/hの異常値表示が発生した。行政側は、空間線量が〇・二三μsv/h以上になれば、焼却は止めると住民説明会で表明していたが、焼却は継続されたのである。
住民は即座に抗議申し入れを行い、原因の追究と焼却と中止しなかった責任を求めた。環境省と宮城県は、「センターへデータを送る通信装置の電波ノイズが線量検出部に影響を与えたことがエラーとなった」として通信装置を検出部から切り離して、解決したと説明。中止しなかった理由もそこにあるとしたが、異常値が表示されても即座に対応する体制すらない杜撰な管理体制を示すことになったのである。
黒川地区での試験焼却開始についても仙南と同様な体制でゴミ焼却施設へ集まり焼却中止を求めた。構内での抗議集会では、「焼却が安全だという知見は誰も持っていない。国が言っているだけが根拠」「焼却は県内二カ所だけ、私たちの運動が押し込んでいる」と参加した住民は粘り強い反対運動を呼びかけた。

石巻市、大崎市
焼却予算可決
石巻市の汚染された八〇〇〇Bq/kg以下の稲わらは、七〇トン。石巻市は、三月議会で焼却処理費用二億四八〇〇万円を計上可決した。焼却に反対する住民や焼却灰が埋め立てられる一般廃棄物最終処分場周辺の住民の申し入れ行動や三二〇〇筆を超える署名提出、市議会や委員会傍聴などを通して計画撤回の声を市当局と議会へ届けた。焼却予算を審議する教育環境委員会では、議員自らが充分な知識を持ち得ていないとし、「拙速ではなく時間をかけて審議すべきだ」などの意見が出されたが、最終的に、適正な環境モニタリングを行うこと、安全対策を講ずること、定期的な情報提供など五項目の「付帯決議」を付けて可決したのである。
住民の会は、四月に実施された市議会議員選挙の立候補者全員三八人にアンケート調査を行い、焼却処分、低線量被ばく、住民合意、女川原発の再稼働などについて是非を問い(八人から回答が寄せられる)、また、講演会や学習会を積み重ねながら市民に焼却処分の問題点を訴え続けてきた。
石巻市長は、「予算の執行を遅らせるわけにはいかない」と一〇月から一一月に試験焼却を開始することを表明した。市当局に対し「隔離保管」への計画変更と賛否が分かれる課題なのだから両方の専門家による公開討論会の開催を求めてきたが、御用学者を招いた講演会を開催するだけで、住民の声に耳を傾けるどころか国と県の方を向いた「焼却ありき」の姿勢を変えていない。   
憲法九二条には、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律で定める」と明記されている。住民の意志(住民自治)と国からの独立(団体自治)が「地方自治の本旨」であるが、ここにはその意志と責任は皆無だ。

市長選終え焼却
住民が監査請求
四月に実施された市長選で焼却処分問題を避けて再選された大崎市長は、得票数で七割を獲得したとして焼却処分を実施することを表明、六月議会に予算が計上され可決された。それを受け大崎市も御用学者を呼んでの研修会や住民説明会を開催して、一〇月試験焼却開始に向け動きだしている。
焼却処分場周辺の住民が、覚書や協定すら無視して焼却を強行しようとする広域行政事務組合に対して焼却予算の執行を差し止める「 住民監査請求」を起こした。「焼却場周辺の地区組織」と広域行政事務組合とが「覚書」を交わしており、その中には「ゴミ焼却場の機能等を変更する場合は地元住民に事前に説明し合意を得ること」とあるのに、その手順を踏んでいないなかでの予算執行は不当で許されないという訴えである。監査結果が「却下」されれば、本訴で闘うことにしている。
計画撤回の闘いは正念場であるが、放射能ゴミの焼却、バラマキを止めるために各地域が連携し創意工夫をこらした取り組みで闘っていく。      (M)

8.25

高浜原発4号機の廃炉を

原発をこれ以上動かすな

関西電力本店前行動に400人

 【大阪】関西電力本店前で八月二五日、高浜原発四号機の廃炉を求めて包囲集会が行われ、四〇〇人の市民が参加した。オール福井反原発連絡会、ふるさとを守る高浜・おおいの会、若狹の原発を考える会のよびかけ、原発動かすな!実行委員会@関西・福井の主催で開かれた。
 主催者あいさつを宮下正一さん(原子力発電に反対する福井県民会議)が行い、「日本列島は、いつどのような地震が起きるかわからない状況になっている。若狹で巨大な地震が起き、一五基の原発の一基でも大きな被害を受けたら、連鎖的に他の原発にも波及し、大事故につながる。原発をこれ以上動かすな、原発を廃炉に」と呼びかけた。

9・ 伊方現地
行動に参加を
全国から、伊方から原発をなくす会が「伊方原発三号機は今年の五月に冷却水漏れを起こしている。世界一厳しい規制基準をクリアーした原発なのに。どこが厳しい基準なのか? 定期検査は名前ばかりで、原発利権を守るためでしかないことは明らかだ。四国電力は、二酸化炭素の削減のために原発が要ると言いつつ、新たに石炭火力発電をつくろうとしたり、建替えと言いながら、現在の三倍に規模を拡大し、火力を増やそうとしている。安倍政権の三本の矢は、今や原発輸出・武器輸出・バクチという死の商人になっている。九月三〇日には、伊方現地で反対集会を行う。ぜひ結集を!」との訴えがあった。
その他、以下の団体からメッセージが紹介された。全後志(北海道)脱原発グループ【瀬尾英幸さん】、大間原発反対現地集会実行委員会、なくそう原発・核燃あおもりネットワーク【中道雅史さん】、原発いらない福島の女たち【黒田節子さん】、脱原発とうかい塾【相沢一正さん】、柏崎刈羽原発絶対反対地元住民有志【代表 近藤容人さん】、再稼働阻止全国ネットワーク【木村雅英さん】、浜岡原発を考える静岡ネットワーク【鈴木卓馬さん】、命のネットワーク・反原発市民の会・富山【藤岡彰弘さん】、さよなら島根原発ネットワーク【芦原康江さん】、上関の自然を守る会【高島美登里さん】、さよなら原発!佐賀連絡会【豊島耕一さん】、ストップ川内原発!三・十一実行委員会【野呂正和さん】。

使用済み核燃
料をふやすな
続いて福井より、ふるさとを守る高浜・おおいの会【東山さん】から発言があった。「大飯・高浜合同の原子力災害避難訓練が行われた。費用は全て税金。これはおかしい、関電が金を出してするべきだ。原発災害は自然災害ではなく、関西電力が起こす事故だ。もうひとつの問題は使用済み燃料の問題。若狭の一五基の原発全体で、運び込まれた核燃料が二万二二六七体。そのうち使用済み後に英仏・東海村・六ヶ所村に送ったのが約一万体。若狭の原発には現在一万二九七四体の使用済み燃料がある。再稼働したらこれがさらに増えるから、これは絶対認められない。関電は、今年中に使用済み燃料の埋設処分地を決めると福井県に約束しているが、候補に挙がっている南紀白浜の日置川町と青森のむつ市は、今のところいずれも同意していない。決まらなければ、全て原発は止まる」。

高浜は廃炉・大
飯も止めよう
福井から原発を止める裁判の会【中嶌哲演さん】から発言があった。「金沢高裁内藤裁判長は、原子力規制委員会安全審査を追認するかのように、一審の高浜原発三・四号機稼働差し止め判決を覆した。福島から金沢に避難している浅田さんは、『我々は、司法には規制委員会とはちがった視点、命を根本に据えた判決を求めたのだ。事故があったら、一体誰が責任をとるのか。』と憤っておられる。一審樋口判決は、命とくらし、人格権の方が経済活動・原発の稼働に優先すると判示した。私たちにとっては、樋口判決が指針だ。私たちは、最高裁を信頼していないので、不信任と抗議を突きつける意味で、上告しなかった。三つだけ提起したい。関西電力との契約の解約を広めよう。原発ゼロ法案が野党四党共同で国会に上程されている。この二五条を読み、法案の制定に関心を集めよう。一食の断食分をカンパする広範な運動を広げよう」。
原発賠償訴訟・関西の原告【太田さん】からは、「福島原発事故関連の賠償訴訟では、全国で約二万人が国と東電を訴えている。実際に被害を受けている人はもっとたくさんいる。二四三名が関西訴訟を行っている。兵庫・京都と合わせて五〇〇名ぐらいの原告だ。避難区域以外にも避難者はたくさんいる。区域外だから賠償を受けることができない。私は、茨城県で生まれ育ち、実家は福島原発から一三〇キロ離れている。今年でも、実家の土の放射線量は、放射線管理区域を超える値だ。そこに親兄弟が暮らしている。私も子供も毎年検査を受けている。再稼働は絶対ダメだ」との発言があった。

高浜原発は廃炉、大飯原
発プルサーマル運転反対
この後、関西から、ストップ・ザ・もんじゅ【池島芙紀子さん・メッセージ】、若狭連帯行動ネットワーク【久保さん】、脳性まひ者の生活と健康を考える会【古井さん】、脱原発市民ウォークin滋賀【岡田さん】の発言があった。労働組合からは、釜ヶ崎日雇労働組合【三浦さん】、おおさかユニオンネットワーク【丹羽さん】からアピールがあった。
最後に、集会決議を採択した。閉会のあいさつは木原壯林さん(若狭の原発を考える会)が行い、定期点検中の冷却水漏れを起こした高浜原発四号機と定期点検中の高浜原発三号機の廃炉、四〇年を超える老朽高浜原発一・二号機の廃炉、大飯三・四号機のMOX燃料導入によるプルサーマル運転は許さない、反原発運動が盛り上がれば必ず原発全廃が実現するとまとめをした。
集会後靱公園まで移動し、なんばまで二時間のデモを行った。 (T・T)



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