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    かけはし2018年10月1日号

闘う労働組合つぶし許すな!


9.22

全日建連帯・関生支部への弾圧抗議

二〇人もの連続逮捕はね返せ


 【大阪】この一カ月半三度にわたり全日建連帯労組関生支部に弾圧が加えられた。その弾圧に抗議する緊急集会が九月二二日エルおおさか南ホールで開かれ、三五〇人の人々が参加した。集会実行委員会が主催した。
 実行委員長(全港湾大阪支部樋口委員長)があいさつ、弾圧の理由は強要未遂・威力業務妨害だが、権力の目的は何なのか。共通認識をもって、反弾圧の闘いを共に闘っていきたいと述べた。

狙い撃ち的連続
弾圧を許さない
続いて、弾圧の経過の報告を武洋一さん(関生支部書記長)が行い、「関生支部は、二〇〇五年に大弾圧を受け、今回また受けた。中小業者の協同組合により大手ゼネコンやセメントメーカーに対抗するという闘いが広がって行くのを恐れ、この流れを東京には持ち込ませない、箱根の山は絶対に越えさせないという上からの指示によるものだと思う。一強安倍政権にとって、とにかく関生支部の存在が目障りなのだ」と述べた。
七月一八日湖東生コン協同組合の理事四人が恐喝未遂容疑で滋賀県警に逮捕された。八月九日には同協同組合の理事長と登録販売支店長のほか、関生支部役員三人が逮捕された。昨年三月〜七月、東近江市で建設中であった清涼飲料水メーカーの倉庫建設工事で、湖東生コン協同組合が施工業者であるゼネコンに対し、工事に使用する生コンを協同組合から購入するように働きかけたとされることが理由のようだ。滋賀県警は、業者に対し「関生と手を切れ」と脅し、組合員に対しては「組合加入の動機は何か」などと、不当労働行為を行っている。
さらに、八月二八日には、滋賀県警組織犯罪対策課が関生支部武建一委員長他支部役員二人の計三人を逮捕した。そして九月一八日、関生支部組合役員ら一六人が大阪府警組織犯罪対策課に逮捕された。生コン業者団体に対し、約束を守って運賃を引き上げるよう要求したストライキ闘争を、強要未遂・威力業務妨害などと歪曲し、逮捕の理由にしている。
労働組合のストライキや団交を違法だとする理屈は、言語道断、荒唐無稽なものである。
この間の一連の弾圧で関生支部の逮捕者は二〇人にのぼる。

共闘の広がり
激化する弾圧
生コン業界においては、中小生コン業者が協同組合法に基づく協同組合を組織し、それによる共同受注・共同販売事業によって、力関係で優位なゼネコンと対等かつ適正価格での取引を可能にし、生コンの品質も保たれてきた。組合員の雇用と労働条件確保のため、労働組合は協同組合の活動に協力してきた。中小企業団体の正当な営業活動や、これに協力する労働組合の活動は正当な活動である。
武洋一さんは次のように報告した。
「現在、大阪の生コン業者は一業者を除いてほぼ一〇〇%大阪広域生コン協同組合に組織されている。生コンの安値乱売で疲弊した大阪広域生コン協同組合(大阪広域協)は、関生支部に対する敵対姿勢を改め、業界再建への協力を要請してきた。その際、大阪広域協は関生支部との約束(業界側からの福祉基金の拠出)の履行・セメント生コン業界の構造改革・安定的な経営確立のための労組の活動に対する報奨としての環境整備基金(生コン一立米当たり一〇〇円)の拠出を約束した」。
「この基金のことを知った建交労・生コン産労・UAゼンセンは、それまでの姿勢を改め謝罪し、共闘関係を再開した。二〇一二年頃生コンは一立米八〇〇〇円ぐらいだったが、大阪広域協の団結力で、今は一万八〇〇〇円になっている」。
「しかし、輸送運賃がそれに見合って上がっていないので、大阪広域協は運賃引き上げを約束してくれた。ところが、いつ・いくら引き上げるのか、一向に回答がないので、昨年一二月運賃引き上げを求めてストライキをやった」。

分裂工作はね
のけ反撃へ!
大阪広域協は関生支部に対する姿勢を転換し、環境整備基金をストップすると、建交労・生コン産労・UAゼンセンは再び関生支部を誹謗しストライキから脱落した。
このストライキは、近畿一円の生コン業者に対し、労使間の約束を守り輸送運賃の速やかな引き上げと、大阪広域協の組織運営の民主化を要求したものであった。滋賀、京都、奈良などの業界は運賃引き上げに応じると回答したが、大阪広域協は組合との全面対決姿勢を打ち出した。大阪広域協木村理事長ら一部幹部は、レイシスト(元在特会系)を使って関生支部の組合活動を妨害し(組合事務所乱入・暴力行為・ネットによるデマの拡散)、二〇一五年に労使で交わされた業界正常化の基本合意を踏みにじり、一二月のストライキを「威力業務妨害・組織犯罪」だとするキャンペーンを展開してきている。
府県警の弾圧は、大阪広域協の労働組合敵対行為と直接の関係があるとは思えないが、この際、関生を潰そうと考えているようだ。
武洋一さんに続いて、全日建連帯労組トラック支部の広瀬さん(支部委員長)がMK運輸分会の闘争報告をし、労働組合として認めてくれないから、一年九ヶ月もストライキを継続していると報告。また、警察は今までは民事不介入だったのに、介入し弾圧してきていること、それは中央政府の指示でやっていると思うが絶対に負けない、逮捕されても次のものが闘いを引き継いで行くと強い決意を述べた。

労働組合の団結
で差別なくそう
永嶋靖久弁護士がこの間の弾圧についての分析を話した。
弾圧のねらいは、建設業界の大資本・中小企業・労働組合という系列の中で、中小企業・労働組合がまとまって大資本のやり方を阻止してきた、その構造を潰すことだ。中小業者をほぼ一〇〇%まとめ、生コン協同組合として対抗し、労働者も安心して生活できるようになった。中小企業も儲かるようになった。
そうすると、事業者は労働組合が邪魔になる。一七年一二月頃から、団交に応じるな!関生を使うな!と言う態度に出るようになった。しかし、そのやり方では裁判で負ける。そこで彼らはネトウヨを使って弾圧してくる。警察では、滋賀県警が刑事弾圧を始めた。逮捕者の接見に行くと、サミットまであと何日という紙が貼ってある。警察にしたら、北海道でも沖縄でもミキサー車を持っていってデモをするのだからイヤだろう。警察の弾圧も質が変わってきた。
今は京都・滋賀・奈良・和歌山・大阪すべて、申し合わせたように組織犯罪対策課が動いている。逮捕の順も、委員長や副委員長から逮捕する。そして、「お前、知らないはずないやろ」と攻めてくる。労働組合を反社会的集団だと見なし、業者には、労働組合と手を切らないと金融機関からの融資を止めると恫喝する。
こうなると、単に労働組合だけの問題ではすまなくなる。この事実を社会に知らせ、問題への関心を広げていこう。そうでないと、組合員の子供にもヘイト攻撃が向いていく。みんなでガンバロウ!

毎週土曜日行動へ

続いて、この問題に対処する実行委員会が立ちあがったとの報告があり、現時点での参加団体の紹介とアピールがあった。全日建関生支部(西山さん)、近畿コンクリート圧送労組(坂口さん)、港合同(中村さん)、大阪全労協(竹林さん)、管理職ユニオン(大橋さん)、釜ヶ崎日雇い労組(三浦さん)、関西合同労組(佐々木さん)、なかまユニオン(出久保さん)、北大阪合同労組(木村さん)、全交(山川さん)、連帯ユニオン議員ネット(戸田さん)。
現在も滋賀県警に対する抗議行動が続けられているが、一〇月から実行委員会として毎週土曜日の行動を計画しているとの提起があった。
各団体のアピールのあと、四人から意見表明があった。人民新聞(山田さん)、広島8・6弾圧Aさん、教育合同労組(大椿さん)、全港湾徳島支部(本木さん)。
川口真由美さんのライブが続き、小林さん(全港湾大阪支部副委員長)がまとめをし、「実行委員会が今日スタートした。弾圧は続くから、長い闘いになる。生コン支部は、大阪サミット・カジノ誘致など大阪府にとっても邪魔な存在であることは明白。この弾圧はわれわれ一人ひとりに対するものであるととらえ、安心して働ける環境、安全な暮らし、差別のない社会のために一致団結し、私たちの決意を海外の労働組合や社会に広めていこう」と述べた。(T・T)

「北方諸島」は日本
固有の領土なのか?

日本共産党の主張を批判する

 九月一二日、ロシアのウラジオストクで開催されていた「東方経済フォーラム」で、ロシアのプーチン大統領は同フォーラムに出席していた安倍首相に対して、「領土問題」を先送りして年内に日本との平和条約を結ぶよう、提案した。この不意打ちとも言える提案に対して安倍首相は「賛成」も「反対」もせず、ノーコメントを貫いたという。安倍首相は、このプーチン提案の真意を測りかねているようであり、少なくとも「拒否」はしていない。
 ところが、このプーチン提案に真っ向から反対し、「拒否」しなかった安倍政権を批判しているのが日本共産党なのである。日本共産党の立場は「南千島」だけではない「千島列島」全体が日本の「固有の領土」であり、一八七五年の「樺太・千島交換条約」によって、それは外交的に決着がついており、現在のロシアによる千島の領有は国際法に違反している、というものだ。
 しかし日本とロシアという二つの国家による、そこに住み、生活する人々(先住民族)の意思を無視し、踏みにじった「領土分割」が正しいのか、という疑問が全く無視されているのではないか。

「屈辱外交」論
で安倍を批判
日本共産党の志位和夫委員長は、次のように述べている。「平和条約の締結は両国間の国境の公式の画定という意義を持ち、『条件なし』での平和条約締結は、領土要求の全面放棄となる。一九五六年の『日ソ共同宣言』以降の歴代日本政府の立場すら自己否定することになり、ロシア側の主張への全面屈服になる。そんなとんでもないことを目の前で言われ、反論はおろか異論一つ述べないとは、何という屈辱外交、国辱外交か」。
共産党は、「もともとは千島列島の全部が、平和的な領土交渉による日本の歴史的領土でした」と主張する。ところが第二次大戦中の米英ソによる「ヤルタ会談」(一九四五年二月)で、ソ連の対日参戦の条件として全千島のソ連への引き渡しが確約されたことは「領土不拡大」という戦後処理の原則に反する違法・不当なものだと強調し、全千島が「日本」に属すると主張しているのである。
われわれは、北方諸島におけるアイヌ民族の先住権を主張し、日本帝国主義による一切の領土拡大の主張を批判する立場から、こうした「北方領土返還」の要求に反対してきた(織田進「北方領土と共産主義」、新時代社刊 国際革命文庫)。

先住民族の
自決権尊重を
一九五一年のサンフランシスコ講和条約調印後、当時の外務省・西村熊雄条約局長は「ハボマイ・シコタンについては領土としての『請求権』を有するもののクナシリ、エトロフについては『返還要求』には根拠がない」と国会答弁していた。ところが一九五五年から始まった日ソ交渉の過程で、当時のソ連が「ハボマイ、シコタン」二島の返還交渉に応じる姿勢を見せたことにあわてた米国が、「四島一括返還」の要求に転換するよう当時の鳩山政権に要求した、というのが事実経過である。
アイヌ民族をはじめとした北方先住民族の自決権を無視した、明治天皇制国家の「領土拡張」のプロセスの侵略的・非人道的で収奪に貫かれた性格に、日本共産党はあまりにも無自覚である。
「北方諸島」問題においては、まず何よりもアイヌをはじめとした先住諸民族の自決権こそ尊重されなければならないのであり、アイヌをはじめとした北方先住諸民族の主張と要求をのっけから排除する多数派民族の排外主義に対する、しっかりとした批判こそが必要なのである。 (純)


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