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    かけはし2018年10月8日号

「築地市場まだあと100年」


9.29

食の安全を守ろう!豊洲への移転反対

「築地女将さん会」が呼びかけ雨中パレード

 九月二九日午前一一時から、波除神社前宣伝・スピーチで始まり、正午に築地市場正門に集まり、築地市場〜新橋〜虎ノ門〜農林水産省〜日比谷公園へと、一時間半かけて「築地を守れ、豊洲移転反対」と訴え三〇〇人が降りしきる雨の中パレードした。
 呼びかけたのは「築地女将さん会」。以下、呼びかけより。
 今回のパレードは「築地市場、まだあと100年」、「世界のブランド、日本の宝・築地市場を守れ!!」、「問題山積の移転事業は再度延期し、オリンピック後にゆっくり解決を」、です。
 この趣旨をご理解いただいたうえで、「小池百合子は説明責任を果たせ」「オリンピックより食の安全」「食の安全・安心を守ろう」「中小・零細小売店を守ろう」「築地市場の解体工事反対」「土壌汚染地への移転反対」「世界のブランド築地を守ろう」「町の商店街を守ろう」「1%のための豊洲市場反対、99%のための築地を守ろう」「日本の農業・漁業を守ろう」……そして「築地市場を守り、平和と民主主義を守ろう!」「農林水産業の破壊は戦争への道!」など、それぞれの“思い”をお持ちより下さって結構です。

合意ぬきの強行
移転を認めない
東京都は一〇月一一日に、築地市場を豊洲に移転すると発表している。豊洲市場の汚染水問題の未解決や築地市場営業権組合や水産仲卸の従業員で個人加盟の東京中央市場労働組合などとの合意がない中での強行移転だ。
波除稲荷神社前で、山口タイさんなど築地女将さん会、中澤誠さん(東京中央市場労働組合委員長)、吉良よし子さん(参議院議員、共産党)、宇都宮健児さん(弁護士)、ターレを運転している労組委員長が次々に移転反対を訴えた。
築地女将さん会は「築地をつぶして、タワーマンションにしてほしくない。活気ある築地を守っていきたい。もう少しがんばる」と語った。
中澤さんは「七月三一日、小池知事が安全宣言した。知事が根拠としているのは専門家会議の安全だと言う発表だ。三人の委員のうち、平田さんのみが出て記者会見した。安全だと思っているのは知事と平田さんのみだ。豊洲が安全だと言うなら、買い取って住んでほしい。移転によって仲卸や小売店がつぶれるという被害者が出る。最終的には地方の生産者にしわ寄せがいく。それは日本の形が変わることだ。築地は今ある。まだ築地市場を守ることができる」と訴えた。
吉良さんは「一〇月六日に築地市場は閉鎖される。絶対に認められない。築地を守ろう。どうしてつぶす必要があるか。東京ガスの跡地の豊洲には化学物質が染み込んでいる。六月には基準値を一七〇倍も超えるベンゼンが見つかっている。シアンや水銀も検出されている。食の安全も脅かされている。一一センチの地盤沈下、地下水の噴出も明らかになっている。都民をだましている。命の問題だ。あきらめない」と話した。
宇都宮さんは「都の安全宣言を受けて、農水大臣は九月一〇日に豊洲移転を認可した。しかし、都の追加対策工事によっても、百倍のベンゼンが検出され、地下水を海抜一・八メートルに抑えなければいけないのに、九月二六日の都の発表では、三三地点の内二一カ所でこれを超えている。一六カ所では二メートルになっている。対策工事は完全に失敗だった。築地移転を中止するように、東京地裁に仮処分申請した。九月二〇日、二七日に審理が行われたが裁判所は仲卸や女将さん会などの話をよく聞いてくれた。一〇月七日以前、来週中にも決定が出るだろう。この裁判は原発再稼働問題をめぐると同じように重要だ。辺野古新基地建設反対と同じように、運動をあきらめなければ最後は勝つ。築地を守れということは日本の農水産業、消費者を守る闘いでもある」と語った。
ターレを運転している労組委員長は「二〇年前にあこがれて築地市場で働き始めた。築地は使いやすくなされた場所だ。合理的にできた市場だ。文化として築きあげてきた。それを豊洲の東京ガスの跡地を買い、六〇〇〇億円かけて、新しい市場を建設した。この費用を七〇年間かけて返済しなければならない。こんな話があるか。都はいったん考え直したが結局元通りの移転だ。築地でまっとうしたい」と話した。

オリンピック
より命が大事
かむろてつさんらのテンポのよいラップ調のコール「築地ええじゃないか」で大いに盛り上がり、その後築地市場正門に集まり、パレードに出発した。途中の文科省前では「オリンピックより命のほうが大事!」「築地市場移転反対」のプラカードを掲げてパフォーマンスも行った。
この問題を理解するために資料として、「農林水産大臣への認可申請を取り下げ、豊洲市場の開場を再度延期するよう求める要請書」と「豊洲新市場への移転差し止め請求について」を掲載する。    (M)

資料

東京都知事小池百合子 殿
築地市場営業権組合 共同代表 村木智義、宮原洋志、山口タイ
築地・女将さん会会長 山口タイ
二〇一八年九月五日

農林水産大臣への認可申請を取り下げ、豊洲市場の開場を再度延期するよう求める要請書

 本年八月一日、貴職は私たちの職場である築地市場の移転について、農林水産大臣に「中央卸売市場の位置及び面積の変更」に係る「認可の申請」を行い、これを公表されました。また築地市場では、連日のように『築地市場閉場』などの説明会が行われております。しかしながら築地市場の現場は、そのような状況ではございません。それどころか東京都からは最低限の説明もなく、公開質問状に対する回答もなく、にも関わらず強引な移転スケジュールの押し付けには多くの関係者が憤っているところです。このようなやり方は、到底受け入れることはできません。
まず第一に、土壌汚染の問題です。当初は「東京ガスの操業由来の土壌汚染は全て除去」とされていた土壌汚染対策は我々の指摘してきた通り、結局は失敗して今もモニタリングでは環境基準の一七〇倍のベンゼンが検出されています。AP1・8mで管理される予定だった地下水位も目標を達せず、地下水管理システムも失敗しております。専門家会議は新たに2・4mという目標値を設定せざるを得ない有り様です。この状態で一体何が『安全宣言』なのでしょうか。現状は「生鮮食料品等の卸売の中核拠点として適切な場所」とは到底言える状況ではない、というのが現実なのではないでしょうか。
また、今築地市場で衝撃が走っているのは駐車場などの使用料です。これまで私達は施設使用料の詳細について明らかにするように再三に渡り求めてまいりましたが、今回の「認可の申請」により隠蔽されてきた駐車場料金などが公表される事となりました。
そうした中で、都内に四店舗展開しているある寿司店は軽車両二台で月間二万数千円の茶屋銭を支払っているという事ですが、これが豊洲市場では一〇万円を超えるという試算に驚き、私達営業権組合に連絡をしてきました。
また別の運送業者の方は、現在築地市場では毎月約七〇万円の茶屋銭を支払っているという事ですが、使用する車両台数は全く同じであるにも関わらず豊洲市場では月に二〇〇万円を超える請求を受けていると伺いました。現在の支払額の約三倍以上という金額ですから、事業を継続出来なくなる可能性がある極めて深刻な数字です。
そして、同様の訴えが続々と私たち築地市場営業権組合に寄せられています。そしてその多くが納得していません。
駐車場の不足についても深刻です。日刊食料新聞によれば、東京都は八月二九日に江東区議会特別委員会に「五街区千客用地に駐車場整備・来年末までに四五〇台増設」を説明したということですが、これは「認可申請」の時点で、必要な「規模」を有していなかったという事になります。と同時に、来年末までの間は一体どうするのかという問題なのです。同日同紙には「臨海部BRT 整備スケジュールを改定」という記事もあるように、交通アクセスについても行き当たりばったりの行政が行われています。これについても「認可の申請」などという状況ではありません。多くの市場関係者・労働者が、豊洲市場までの“あし”を確保できないでいます。
また、ここであらためて指摘いたしますが、この移転計画が営業権の侵害であるということです。これについては、既に内容証明を送付しましたが、築地市場の関係者の大多数はこの移転計画については合意したものではありません。したがって貴職が、どうしてもこの移転計画を進めようとするならば、移転に係る費用を東京都が負担するのは当然であります。にも関わらず、平成三〇年八月二〇日付「築地市場閉場に伴う市場施設の造作等の取り扱いについて(通知)」によれば築地市場の閉場に際して仲卸業務の許可を任意に取り消せるかの如く書かれていますが、東京都中央卸売市場条例第二八条には仲卸業務の許可を取り消す場合の要件が定められており、同条に抵触していない業者の「使用資格」を消滅させるには、当然営業権に対する補償が必要となります。そして補償のないままこの移転計画を進める事は営業権に対する重大な侵害であり明白な違法行為です。
以上、ごく掻い摘んだ問題を挙げましたが、それ以外にも問題は山積しております。つきましては、以下の通り要請するとともに、今週中に回答することを求めるものです。

「豊洲新市場への移転差し止め請求」のご報告

 本日、9月19日、東京地方裁判所に「豊洲新市場移転差し止め請求」の訴状提出と記者会見を行って参りましたので、報告させていただきます。記者会見では、弁護団長の宇都宮健児元日弁連会長から訴状の詳しい紹介と説明が行われました。

訴状の概要(まとめ)
1.豊洲市場への移転が強行されようとしている。
2.本件訴訟及び申し立ての当事者56名が原告又は申立人
3.豊洲市場の土壌汚染は解決されておらず、食の安全・安心は確保されていないこと。
4.多くの仲卸業者が豊洲市場への移転の中止・凍結を求めていること。
5.原告(申立人)仲卸業者らの人格権に基づく豊洲市場への移転の差し止め請求
その後、当会の山口会長を皮切りに、女将さんたちから豊洲移転の不当性について切々とした訴えが続きました。こちらには山口会長が読み上げた文書を掲載させていただきます。

1.本日はお集まりいただきありがとうございます。先ほど、築地市場の移転「差し止め」を提訴してまいりました。
なぜ、このタイミングで提訴なのか?ですが、そもそも築地市場の移転は、関係者が望んだものではありません。そして今もって、多くの関係者が全く納得しておりません。そのことを皆さんの目に触れるように「旗を立てよう!!」ということです。
築地市場の移転計画は、全部が嘘と偽りでした。『盛り土』も嘘でした。『地下水管理システム』も嘘でした。『東京ガス創業由来の汚染物質は全て除去』も嘘でした。『効果的な物流』も嘘でした。『コールドチェーン』も嘘でした。『賑わいの創出』も嘘でした。全てが嘘なのです。これで移転計画が中止にならなければおかしいと思います。
2.築地女将さん会より以下の通り、「築地市場の移転」の撤回を求めるデモを呼びかけたいと思います。
「築地市場にお世話になった」という方は多いのではないでしょうか。今回はそういう全ての方に、来ていただきたいと思います。そう結集を呼びかけます。

 築地市場は、本日まだ築地の地にあります。
そして、今回のデモの合い言葉は「築地市場・まだあと100年!!」です。

〈よびかけ〉

10・22 「明治150年」記念式典反対デモへ

■10月23日(火)に政府主催による「明治150年記念式典」が永田町の憲政会館で開催されます。
■政府は今年、「『明治150年』をきっかけとして、明治以降の歩みを次世代に遺すことや、明治の精神に学び、日本の強みを再認識することは、大変重要なことです」との認識のもとで、地方自治体や民間もまきこみ全国各地での記念行事を呼びかけました。
■日本(近代天皇制国家)の「明治以降の歩み」とは、琉球(沖縄)やアイヌ(北海道)に対する力による併合の歴史であり、朝鮮半島や台湾への植民地支配と侵略戦争の歴史にほかなりません。
■「明治の精神に学(ぶ)」とか「日本の強み」を再認識することではなく、近代天皇制国家の侵略と植民地支配の歴史を反省し、被害者への補償と謝罪をすることこそが求められていることです。
■私たちはこの式典に反対の声を、開催前日の夜に、あげたいと思います。ぜひ参加ください。

[日時] 10月22日(月)18:30集合(19:00デモ出発)
[集合場所]日比谷公園霞門(日比谷公園の環境省、厚労省などがある側(西側)の門

主催 「明治150年」記念式典反対デモ実行委員会 連絡先 090―3438―0263
【呼びかけ団体】アジア連帯講座/研究所テオリア/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/連帯社/労働運動活動者評議会


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