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    かけはし2018年10月15日号

明確に示された沖縄の民意に従え!


沖縄報告 10月7日

政府・防衛局は辺野古新基地建設の断念を

沖縄 K・S

10.6

本部町集会に400人

玉城デニー知事と共に
埋め立てを阻止しよう


 一〇月六日土曜日、本部町民会館で、土砂投入ストップ!辺野古・大浦湾の埋立阻止!をめざす県民集会が開かれ、県内各地から会場いっぱいの四〇〇人が参加した。これまで辺野古ゲート前で行われてきたオール沖縄会議主催による定例の第一土曜日県民大行動が今回、防衛局の土砂投入の動きに対し、搬出港の本部塩川港を抱える本部町で開催されたものだ。会場となった町民会館のある本部町渡久地の各所には、横断幕やのぼりを掲げた「本部町島ぐるみ会議」のメンバーが笑顔で参加者を出迎え、駐車場や会場への道案内にたずさわった。
 午前一一時から始まった集会は、平和運動センターの大城悟さんの進行で、はじめに全員立ち上がって「沖縄今こそ立ち上がろう」を力強く歌ってスタートした。
 最初に主催者を代表して稲嶺進前名護市長が「ハイサイ、グスーヨー。おめでとう。良かったですね。負けられない選挙に勝った。名護市長選挙のこともあるので万が一との危機感をもっていたが、開けてみると八万票の大差。ウチナーンチュのチムグクルを示した。辺野古の海は今工事が止まって静かな、当たり前の姿を見せている。もう醜い姿を見たくない。デニー新知事を支え、辺野古の新基地建設を必ず止めよう」と訴えた。
 宜野湾市長選挙で敗れた仲西春雅さんもマイクを握った。「選挙は力不足だった。今日会場に入る時たくさんの人に握手で迎えられ嬉しかった。勇気をもらった。宜野湾でもしっかり声をあげ辺野古NO! を訴える。子供たちの命を守る」と述べて、那覇市で予定されている「集団自決」の記述から「軍命」を削除した二〇〇七年から一一年目の教科書検定に関する報告会に出席するため、会場を後にした。
 ヘリ基地反対協の安次富浩共同代表は「あらためてデニー知事誕生を喜びたい。アメリカもデニー知事に戸惑っている。チャンスだ。翁長知事がやり抜いた承認撤回の成果を引き継ぐデニー知事と共に辺野古を止めよう。勝利の女神は安倍サタンには微笑まない。団結して闘おう」と呼びかけた。
 糸数慶子参院議員のメッセージが読み上げられた後、名護市区選出の親川敬県議が「知事選勝利の喜びを共に分かち合いたい。名護市区でも デニーさんが勝った。県議会は県民投票の審議を始めた。辺野古断念まで頑張ろう」と述べた。
 本部町島ぐるみ会議の仲宗根須磨子町議は「本部町も頑張った。翁長知事の思いがデニー知事に受けつがれている。これから四年、支えていくのは私たちだ。闘いの舞台は本部塩川港に移る。共に闘うみなさんがいるから頑張れる」とアピールした。
 事務局の高垣喜三さんは、砕石・土砂搬出の経過を詳しく報告し、「防衛局は八月に運搬船四隻、台船二隻に土砂を積み込んでいたが、辺野古へ行くことができず洋上で立ち往生していた。八月三一日の県の埋め立て承認の撤回により、九月七日には運搬船と台船の土砂をすべて元の採石場に戻した。港湾の使用許可の更新は行われていない。本部町港湾管理課は許可申請があれば県と相談すると述べているが、更新はさせるべきではない」と訴えた。
 平和市民連絡会の城間勝事務局長は「今回の選挙で示した沖縄の民意に依拠し、辺野古の工事を絶対に再開させない」と決意を述べた。
 そのあと、平和市民の辺野古バス担当の大城博子さんの紹介で、照屋美波(みなみ)さんがスピーチした。照屋さんは一八歳。9・22うまんちゅ大集会で若者を代表して「私たちは基地問題は難しいと友達との間でも話すことはなかったが、デニーさんなどの話を聞いて、何も難しくはない、沖縄の気持ちは素直に訴えてていいんだと思うようになった。私たちの未来にきれいな海を残してもらいたい。私たちの未来に安全な空をつくってもらいたい。友達とも普通に政治の話ができる世の中になってほしい。私たちの未来は私たちが決められるように、玉城デニーさんを一生懸命応援していく」とアピールした女性だ。YouTubeでその様子を見ることができる。照屋さんは「分からないことが多いが、仲間たちと選挙で声をあげようと話している」と述べた。
 最後に統一連の中村司さんが「機動隊も警備員もいないところで集会するのは気持ちいい」と述べて、全員で手を取り合って団結ガンバローを行い閉会した。集会後、本部の特産品として有名なカマボコを買い求めたり、本部のそば屋をさがす人たちで市場街がにぎわった。

10.4

玉城デニー県政の船出

新しい基地造らせない

普天間の一日も早い返還を


一〇月四日、副知事をはじめたくさんの職員や市民の出迎えを受けて県庁に登庁し知事に就任した玉城デニー新知事は午後、就任の記者会見を行った。新知事は冒頭、「翁長雄志前知事の遺志を引き継ぎ、今こそ県民が心を一つにして誇りある豊かな沖縄を実現していく必要がある」と述べ、「新時代沖縄」を築き上げる決意を語った。

新知事の冒
頭発言(要旨)
「ハイサイ、グスーヨー、チュウウガナビラ。本日をもって知事に就任した玉城デニーです。自立と共生の沖縄、誇りある豊かな沖縄の実現に向けて全力で取り組んでいく。まず自立型経済の構築に向けて、好調な沖縄経済をより発展させるため、アジアのダイナミズムを取り入れて、沖縄の可能性を存分に引き出すとともに、沖縄の豊かな自然、独自の歴史や文化などのソフトパワーを生かした各種施策を展開したい。すべての県民が安心して暮らせる沖縄らしい優しい社会の構築に努める。誰一人取り残すことなくすべての人の尊厳を守り、共生する社会をつくる。
そのために、米軍基地の整理縮小が急務であり、ましてや新たな米軍基地の建設は到底容認できない。政府に対し、対話によって解決策を導く民主主義の姿勢を求め、普天間の一日も早い閉鎖と返還、辺野古新基地建設の阻止に向けて全身全霊で取り組んでいく」。
また、記者との質疑応答でデニー知事は要旨次のように述べた。

記者との質疑
応答
―県民投票条例について。
「条例が可決されれば条例公布日から起算して六カ月以内に投票を実施する。県民投票は間接民主主義を補完する直接請求制度に基づくものであるため、すべての市町村で実施されることが重要。同意を保留している自治体に対し丁寧に説明し協力を求めたい。投票日は市町村との調整状況などを総合的に勘案して決めたい」。

 ―第四次安倍内閣が発足した。官房長官、防衛大臣らは従来の方針に変わりがないとの基本姿勢を示している。
「翁長知事が数カ月間、総理をはじめ官邸高官と会えなかったことは政府の取るべき姿勢ではなかったと批判が上がっていた。私はできる限り速やかに面会を申し入れ、そこから辺野古、普天間の問題を沖縄だけの問題にしないために、日米安全保障の根本的な点について意見交換を始めてもいいのではないか。米国にも、今回の選挙結果、さらには県民投票などを踏まえて、これ以上新しい基地は造らせないという県民の思い、普天間は一日も早い閉鎖返還が道理であるということを、あらゆるチャンネルを通じて訴えていきたい。米国にも足を運び、政府当局、議会、あるいは民主主義を共有する立場の米国社会の住民や団体など、私たちの行動に賛同してくれる方々の協力を得て、民主主義の本質を含めた対話の必要性を日本政府にも米国にも求めて行きたい」

窮地に立つ安倍政権

共同通信全国世論調査で
辺野古強行反対が急増!

 県知事選を受けて一〇月二〜三日に実施された共同通信の全国緊急電話世論調査によると、「沖縄県知事選挙は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設反対を訴えた玉城デニー氏が、安倍政権の支援する候補を破り当選しました。政府はこの結果にかかわらず、移設を進める考えです。あなたは、この政府の姿勢を支持しますか、支持しませんか」との設問に対し、「支持する」三四・八%、「支持しない」五四・九%、「分からない」一〇・三%だった。
八月二五〜六日の共同通信の同じ全国電話世論調査によると、普天間飛行場の辺野古移設の政府方針を「支持しない」が四四・三%、「支持する」が四〇・三%だったのに比べて、支持が減り不支持が増えた。沖縄の民意と民主主義の原理を一顧だにしない安倍政権に対する疑問と批判が膨れ上がっている。沖縄県の行政も含めた県民ぐるみの抵抗が持続すればするほど、この支持不支持の差はもっと劇的に開いていくに違いない。全国の良識ある国民の強い支持を背景に安倍政権に辺野古を断念させる時がいよいよ日程に上ってくる。
百田など安倍の取り巻きやネット右翼は危機感を募らせ、「沖縄、終わったかもしれん」「ついに中国領沖縄か」「沖縄県民には良識がない」「デニーの暗殺」などと、沖縄県民と玉城デニー知事に対する悪質な誹謗中傷をばらまいている。彼らはいずれ孤立し滅びる運命にある。

朝鮮半島の戦争が終る

沖縄に新しい基地はいらない

平和をつくる民意を守れ!


朝鮮半島の南と北の国(韓国、朝鮮国)は九月一八〜二〇日、平壌で、今年三回目となる南北首脳会談を開催した。ムン・ジェイン大統領は一五万人の平壌市民を前にスピーチを行ない、「朝鮮の人びとは五〇〇〇年を共に生き、七〇年を分かれて生きてきた。七〇年間の敵対を清算しよう」と呼びかけた。発表された九月平壌宣言の軍事分野合意書で、「地上、海上、空中の全空間で一切の敵対行為を全面中止する」「いかなる場合も武力を使わず、侵入・攻撃・占領しない」「軍事境界線一帯での軍事演習の中止」などを明らかにした。南北朝鮮は事実上、朝鮮戦争の終結を宣言したのだ。今後、米国、中国を含めて、年内の終戦宣言から平和協定・講和へ向けた動きにいっそう拍車がかかるだろう。
朝鮮戦争が終結するというのに沖縄に軍事基地はいらない、ましてや新しい米軍基地は絶対にいらない、という声は県内外で確実に大きくなっていくだろう。新しい朝鮮半島の情勢が沖縄の辺野古NO! 普天間閉鎖の闘いの正当性を鼓舞し勇気づけている。アジアの情勢に確信を持とう。
一〇月二日の『ニューヨーク・タイムズ』の社説は「沖縄の米軍縮小に向けて」との見出しで「過重な負担を抱える県民にとって、知事選は米軍基地に対する住民投票であった」と指摘し「安倍首相と米軍司令官は県民と共に公正な解決策を探るべき」と主張した。今後、沖縄県の行政権限を行使した抵抗の継続と埋め立て工事の停滞は、米国内において、辺野古新基地の見直しの世論をさらに強め、辺野古断念への圧力になっていくだろう。
現在辺野古の埋め立て工事は八月はじめから二カ月以上にわたって中断されている。安倍官邸は早期に埋立工事を再開したいと考えているが、今のところ打つ手がない。おそらく、一〇月二一日の那覇市長選挙が終われば、県の「承認撤回」を裁判所を通じて無効化する策略を始めるのではないか。
全国の皆さんは、玉城デニー知事を先頭にした沖縄の県民ぐるみの大闘争に呼応し、沖縄の民意を守れ! 安倍政権は辺野古を断念せよ! の良識ある国民の声を全国の津々浦々で大きく、さらに大きく上げて行って欲しい。この闘いが必ず、日本と沖縄の国民・県民が主人公となった新しい社会をつくり出す力になる。


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