もどる

    かけはし2018年10月29日号

「敵地攻撃」基地を作るな!


秋田へのイージス・アショア配備許さない

住民の批判切り捨てる知事・県議会

沖縄のねばり強い闘いに学ぼう

 【秋田】六月二二日、小野寺防衛相がイージス・アショア配備の説明に来県した時点では佐竹県知事は「配備候補地の新屋自衛隊演習場はあまりに住宅密集地に近く配備適地となりえない」と批判的見解を示し「住民が納得出来る説明を求める」としていた。
 一方防衛省は六月一七日第一回目の住民説明会を開催したが、説明会の参加対象を地域の役員や関係者にしぼり人数も制限した。
 これに対し批判が強まり、配備に反対する声が圧倒的であったが、こうした不安や反対の声には一切耳を傾けず「ていねいに説明させていただく」の一点張りで、配備ありきの姿勢が露骨なものであった。さらに許しがたいのは、小野寺防衛相が来秋する前日の六月二一日に候補地の測量・土質調査業者を選定する一般競争入札をウエブサイトでの公告を強行したことである。
 これに対し知事・市長ともに不信感を表明し、防衛省に調査の延期を要望し、防衛省は公告をあらためてやり直すという失態を演じたが、調査は一〇月下旬から開始し結果を今年度末までにまとめるとしたが公表時期は明確にしていない。またレーダーによる電磁波環境調査は来年一月に開始するとしている。
 こうした経過の後、防衛省は七月二八日、第二回目の住民説明会を市民会館で全市民を対象に開催したが、午前の説明会では反対質問が相次ぎ予定時間を一時間以上もオーバーし、賛成意見を述べた市民は一人だけだった。この説明会も一回目と同様に防衛省は質疑にはまともに答えず一方的な説明に終始し市民から怒りの声が数多く上がった。

変遷する佐竹
県知事の見解
八月二七日適地環境調査についての説明に訪れた防衛省に佐竹県知事、穂積秋田市長は「設置の再考」を要望するという立ち位置だった。
しかし九月一九日の県議会定例会の一般質問で、前日に菅義偉官房長官が「米領グアムに向けた北朝鮮の弾道ミサイルをイージス・アショアで迎撃できる」と語ったことへの見解を問われた佐竹知事は「イージス・アショアは日本国内を守るだけのものではない。日米両用なのは常識だ。政府もようやく本論に入って来た」と発言。直後の議会運営委員会は紛糾し、自民県議まで「新屋の住民が困惑する」と頭をかかえた。防衛省は「北のミサイルから日本を守る」としてきたが国防という大義名分を失いかねないとの懸念が一気に広がったと報道された。
このことを見れば佐竹知事は、情勢の中でこの流れに逆らえないとの判断に傾いて軌道修正を図りつつあると思われる。
九月二〇日もう一つの配備候補地である山口県阿武町の花田町長が配備反対を表明した。こうした山口の力強い反対の動きがある中で、秋田県知事・市長の今後の動向が決定的に重要な局面に入っている。
県知事はこれまで「結論は国の調査結果を待って決める」としてきたが今回の軌道修正は、県選出与党議員が五人(野党は一人)という県内情勢を踏まえた来年度の統一地方選をにらんだ再選戦略の一環でもあるだろう。
佐竹知事は一〇月五日の定例記者会見で「防衛省のやり方には批判的だが阻止するとまでは言えない」と述べたと報道されたが、この佐竹知事の弱腰は一方ではイージス・アショア反対運動陣営の弱さの反映でもあるだろう。

県議会は地元の
反対を切り捨て
七月一三日に行われた県議会において議員提案の「地域住民及び地元自治体の理解と協力ないままにイージス・アショアを配備しないことを求める」意見書に対する賛成数は一五人、反対数は二五人で否決されている。
これに対し七月二五日陸上イージス・アショア配備候補地の新屋勝平地区振興会は「防衛省の一方的な説明に対して抗議し住民密集地へのミサイル基地設置に反対する」として全会一致で決議し直ちに防衛省に抗議を行った。また八月二四日に同会は秋田県知事と市長に対してもイージス・アショア配備計画の撤回を求める要望書を提出し配備計画反対の立場を表明することを強く求めた。
九月一二日には、新屋地区住民で組織する「イージス・アショアを考える勝平の会」が防衛省の説明には納得することは出来ないとして配備に反対するように県・市議会に申し入れを行った。さらに九月一九日には「憲法改悪反対秋田県センター」は安保関連法の廃止とイージス・アショア反対を訴える集会とデモを行った。九月二七日には「秋田県革新懇」が県知事に住民の合意のないイージス・アショア配備を認めないと申し入れを行った。さらに新社会党は毎月イージス・アショア反対の街頭スタンディング行動を行っている。

政府・防衛省に
反撃の闘いを
防衛省は新屋演習場の適地調査を行うにあたって一〇月一八日県知事、一九日に市長に説明会を行った。この中では防衛省は、この場でも適地調査結果は今年度末にまとめるが公表時期については明らかにせず「選挙情勢にらみ」と思わせる含みをもたせるものとなった。
この中で佐竹知事は「米朝間の緊張緩和が進展すれば配備の前提条件が変化し住民の理解が得られなくなる」「配備を強行すれば全国的問題になる」と、クギをさしたと報道された。
穂積市長に対する説明では電波環境調査は実際のレーダー照射ではなく机上の計算で行うとされ市長は「机上計算では住民の納得は得られない」とし独自の検討委員会を設置し検討を行うと発表せざるを得ない状況にある。
一〇月二二日(月)午後六時から現地調査についての三回目の住民説明会(定員二五〇人)を行うと発表した。休日ではなく平日開催という決定の中に防衛省の少しでも反対者が集まりにくい日を設定するというずるさが見てとれる。防衛省は説明会を積み上げ「ていねいに説明した」とする実績作りというのがその実態である。こうした動きに対して一つ一つ反対行動を積み上げなければならない。
次の焦点は今年度末の来年三月となるだろう。防衛省の候補地適地調査がまとまるのが来年度末であり、佐竹知事はその調査結果に基づいて受け入れ可否の判断を下すと公言しているからである。また「地元の住民の理解が大前提である」と発言してきた経過がある。しかしすでに基地設置候補地である新屋地区一六町内で組織する地域振興会は八月にイージス・アショア設置反対の決議をしており、この決議を無視して「受け入れ決定」の判断を下すには重大なネックとなっているのである。
佐竹知事は来年の首長・県議を選出する統一地方選、参議院選の「基地問題を選挙の争点にしてはならない」と発言したとされるが知事の懸念の通りにわれわれは安倍首相の憲法改悪の野望と、イージス・アショア反対を選挙の最大の争点と設定し闘い抜かなければならない。
イージス・アショア反対を闘う仲間は、来年の統一地方選に向かってイージス・アショア設置賛成の首長・議員に対する落選運動を提起し行動の準備を整えようとしている。沖縄県知事選勝利に学びイージス・アショア設置反対!安倍改憲阻止に向けて全力で闘い抜こう。     (MG)

10.1

米原子力空母の横須賀母港化反対

深まる日米の軍事的連携

 【神奈川】一〇月一日、原子力空母ロナルド・レーガン横須賀配備抗議!母港撤回を求める全国集会がヴェルニー公園で行われた。主催は神奈川平和運動センター、三浦半島地区労働組合協議会。参加者は一三五〇人。集会後、米軍横須賀基地ゲート前等でオスプレイの横田基地等配備反対、相模原補給敞の機能強化をやめろなどシュプレヒコールをぶつけた。
 集会では厚木基地爆音防止期成同盟の石郷岡委員長が米軍艦載機の厚木基地から岩国基地移駐に触れ「国側によって騒音が九〇パーセント減ったという宣伝は違う。一〇〇デシベル以上の騒音は減ったが、七〇〜八〇デシベルの騒音は減っていない」と反論し、沖縄県知事選で証明されたばかりの基地反対の民意を生かしながら、騒音、空母母港化をなくしていくしかないと訴えた。なお第五次爆音訴訟はこの日も、横浜地裁で三回目口頭弁論が行われ、付近住民が騒音被害の深刻さを訴えている。

相次ぐ米艦
事故はなぜ
ヨコスカ平和船団から新倉裕史さんが発言した。主にイージス艦の連続事故について言及した。
二〇一七年は、六月のミサイル駆逐艦「フィッツジェラルド」の伊豆半島沖でのコンテナ船との衝突、八月のミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」のシンガポール沖でのタンカーとの衝突をはじめとして、大小六件の事故が起きている。いずれも横須賀を拠点とするイージス艦一一隻のうちのイージス艦六隻が起こしたのである。事故が相次ぐ原因として訓練不足、過労、おざなりな修理など、海外母港が抱える構造的な矛盾を新倉さんは指摘した。
そのうえで日米軍事連携の強化によって米軍も自衛隊も横須賀周辺に住宅官舎、弾薬庫等の増強を着々と進めていることへの警鐘を鳴らした。ヨコスカ平和船団は「なぜ、横須賀母港イージス艦の事故が連続するのか」というパンフレットを出している。  (海)

10.14

自衛隊観閲式に抗議のデモ

ますます進む実戦部隊化

沖縄・韓国の闘いに学ぼう

 一〇月一四日、自衛隊の観閲式が陸上自衛隊朝霞駐屯地で行われた。安倍首相が閲兵し、自らが強行した戦争法(安保関連法)を平和法制と呼んで美化するとともに、自衛隊を憲法に明記する改憲への意欲をあからさまに表明した。
 今年は陸上自衛隊が総隊制に移行して初めての観閲式である。陸上自衛隊全体を一括して動かす戦争司令部である総隊司令部は朝霞駐屯地に置かれている。自衛隊が憲法に明記されれば、米軍と一体化した形での海外派兵がさらに加速するだろう。

軍事パレード
なんかやめろ
朝一〇時に朝霞駅南口広場には約一一〇人が結集し、「自衛隊を憲法に明記するな!軍事パレードやめろ!10・14観閲式反対デモ」が行われた。参加者は簡単な集会の後、朝霞駐屯地に向けたデモを行った。
集会ではまず実行委員会の仲間が、かつて神宮外苑で行われていた観閲式が一九七四年に朝霞に移ってからの四四年を振り返り、「今年は陸自の再編により総隊司令部ができて日米韓の軍事一体化がさらに進められようとしている。軍拡と改憲の道を突き進む安倍政権を打倒しよう」と発言。
続いて立川自衛隊監視テント村の仲間は、横田基地に米軍特殊部隊のオスプレイ配備が強行され今回の観閲式にも飛来する予定であることに触れ、自衛隊にも配備が予定され、さらに山口・秋田への陸上イージスシステム配備とパトリオットミサイル、これらを合わせて一兆円にのぼることを指摘し、反基地の闘いとともに日本の軍備増強、自衛隊の肥大化に反対する闘いの必要性を訴えた。
続いて練馬の仲間が観閲式に先立って自衛隊への申し入れを行ったことを報告、沖縄から参加した仲間は玉城デニーさんが勝利した県知事選を報告、さらに東京北部の仲間、争議団連絡会議、琉球弧に基地を作らせない連絡会議と続く。 日韓連帯を闘う仲間は韓国で行われた国際観艦式での旭日旗問題について、統幕議長の旭日旗は「誇りだ」との発言を紹介し、旭日旗は侵略の旗である、とした上で朝鮮半島の緊張緩和が進展する中で、なぜ国際観艦式が行われるのか?と国際観艦式そのものへの反対を表明した。

隊員を紛争地域
に送らせない
朝霞駅前を出発した参加者は朝霞駐屯地に沿って歩き「観閲式反対!」「改憲を阻止するぞ!」「海外派兵反対!」「隊員を二度と紛争地域に送るな!」と声をあげながらデモを貫徹した。
途中、自衛隊のヘリコプターやジェット機が上空を通過し、少し間をおいて米軍のオスプレイが二機、あたかも真打ち登場という感じでやって来た。
和光市駅前でシュプレヒコールをあげ、今後の闘いを確認して解散した。(板)

 

 【訂正】一〇月二二日号2面、インドネシアの労働者が来日・抗議の報告記事の2段目「アパレル・サプライチェーン」を「アパレル・ブランド会社」に、4段目「CCC(間違いのない業務閉鎖キャンペーン)」を「CCC(明るく正しい服キャンペーン)」に、6段目「中部ジャカルタ地域」を「中部ジャワ地域」に訂正します。

 

 




もどる

Back