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    かけはし2018年12月10日号

辺野古の海への土砂投入を中止せよ!


沖縄報告 12月2日

民間桟橋からの土砂搬出という違法行為に走る沖縄防衛局

沖縄 K・S


琉球セメントの桟橋を使用

違法の極み!安倍政権の暴挙

これは国家権力の犯罪だ!

 本部港塩川地区は台風の直撃で岸壁の半数が使用不能となり、来年三月まで修復のめどが立たないため、辺野古への土砂の積み出しができない。あせった沖縄防衛局は、名護市の琉球セメント屋部工場の民間桟橋を使って土砂の搬出を行う準備を進めている。土砂の搬出港は埋立承認願書の図面にもハッキリ本部港と記されている。名護は本部ではない。「本部一帯」などという詭弁を弄するのはやめよ! 琉球セメントの桟橋はセメント類の搬出入のために特別に県から認可を受けた桟橋だ。一介の民間会社が何の権限で辺野古埋立の土砂やグリ石の積み出しに手を貸すのか。
安倍政権の法を守らず法を無視する違法行為には際限がない。沖縄県の埋立承認撤回に対し、防衛省が国交省に、私人を装って審査請求を行い、承認撤回の執行停止を決定するなどという自作自演劇がまかり通るのは、日本の政治の堕落の極みだ。国家権力を操る日本政府の政治家や官僚が法的ご都合主義で、自分勝手に法を解釈し、やりたい放題をするのを放置してはならない。数々の犯罪の中で最大最悪の影響と結果をもたらすものは国家権力の犯罪だ。絶対に許してはならない。

12.1

辺野古ゲート前集会に1000人

ウチナーンチュの誇りをかけて

絶対にあきらめない!の決意

 オール沖縄会議主催の第一土曜日県民大行動の12・1辺野古ゲート前集会に各地の島ぐるみをはじめ全県全国から一〇〇〇人が結集した。早朝からのゲート前座り込みに続き、午前一一時からはテント前集会が開かれた。進行は平和運動センターの大城悟さん。テント内外に多くの人びとが詰めかける中、はじめに琉大教授の高良鉄美さんが「沖縄に基地を押し付けるのは民主主義ではない」と強く批判した。
続いて、国会議員の三人が決意を表明した。照屋寛徳さんは「ハイサイ、ウチナーウマンチュのグスーヨー」といつものように話し始め、「防衛局が琉球セメントの桟橋を使うとはなんということか! 沖縄は復帰しても反憲法的な日常を強いられている。国民の税金を使って米軍基地を造る辺野古新基地は撤回あるのみ」とアピールした。
赤嶺政賢さんは「防衛省には国交省から一八人の海洋土木の専門家が来ている。沖縄防衛局の次長も国交省の専門家だ。中立、公平性は皆無だ。現場の闘いと翁長知事からデニー知事誕生にいたるこの間の粘り強い闘いを通じて変化したことは、政府の方針を支持しないという国民世論があらゆるメディアで多数になったことだ。闘いが世論を変えた。土砂投入の動きが切迫しているが、頑張り抜こう」と訴えた。
伊波洋一さんは「公有水面埋立で元々権利を持っている国は知事から承認を得る仕組みで、私人・企業が免許を得るのとまったく違う。竣工のあとにも私人は竣工認可を受けて初めて所有権を得るが、国は通知だけで埋立地を所有できる。行政不服審査法には国の固有の資格で得るものは対象外だと明記している。国は違法を知りながらやろうとしている。しっかりと対決しよう」と呼びかけた。
そのあと、県議会会派の発言が続いた。社民・社大・結連合の照屋大河県議は「親子三代で来ている。父は捕虜収容所で生まれ、七〇歳過ぎの今日まで基地を造らせない運動を続けてきた。来週、県民投票の連絡会を立ち上げる」と述べ、大きな拍手を得た。 共産会派の渡久地修県議は「新基地の建設は世界の流れに逆行している。世界では米軍基地は大きく減少している。ドイツもだ。ところが日本はどうか。ほとんど変わっていない。沖縄の米軍基地の面積は駐韓米軍のすべてを合わしたものより大きい。何故このような理不尽なことがまかり通るのか。日本が米軍のために湯水のように金を投入するからだ。辺野古基地は二兆五〇〇〇億円かかる。消費税一〇%の増税分が二兆円だ。増税分は辺野古で消える」と指摘した。会派おきなわの新垣清涼県議は「県民がこれだけ反対しているのに基地建設を強行するのはどうしてか。多くの国民は認識していないが、沖縄は占領地になっていないか。最後まであきらめずに闘い抜こう」と述べた。
ヘリ基地反対協の浦島悦子さんは「ワジワジーして夜も眠れない。ヘリ基地反対協は二一年間頑張り抜いてきた。この闘いがなければ基地はもう造られていたかもしれない。ウチナーンチュの誇り、人間としての誇りを確認しよう。琉球列島全体が日米両軍の餌食にされようとしている。二度と捨石にされてはならない。力を合わせて闘うことは歴史的に意味がある。マジュン、チバラナヤータイ」と訴えた。
最後に、高里鈴代さんのリードで「沖縄今こそ立ち上がろう」を全員で力強く歌ったあと、ガンバロー三唱で幕を閉じた。

琉球セメントの
桟橋に土砂の山
集会後、島ぐるみの一部は土砂搬出の動きがある現場に向かった。本部島ぐるみ会議の阿波根さんが本部港塩川地区で迎え詳しく案内してくれた。かつて辺野古行きの運搬船が接岸していた岸壁は釣り人がのんびりと釣り糸を垂らしていた。本部町が辺野古への土砂搬出の岸壁使用を受け入れないのは当然だ。すると、防衛局は名護市にある琉球セメント屋部工場の桟橋を使用する準備を進めた。
琉球セメントの桟橋では、以前駐車場として使われていた場所は土砂が山のように積まれ、グリ石も相当運び込まれている。ゲート付近にいる間もダンプがグリ石を運び込み、ユンボが均す作業を続けた。歩道と会社敷地の間には目隠しが新たに造成され、カミソリのついた有刺鉄線が設置された。
この有刺鉄線の切れ味の鋭さは高江で実証済みだ。国が鉄面皮に法を無視し、民間が唯々諾々と受け入れる。このような権力犯罪が進行している現場を眼前にして、何とも言えない虚しさがこみ上げた。国民主権とは程遠い日本の政治の実態は、地域が、住民が、国民の各々が声をあげ続けなければ変わることがないのだろう。
沖縄は屈しない。叩かれれば叩かれるほど強くなり、最後には必ず相手を倒す。

県民投票の投開票日は2月24日

辺野古NO!の県民意思
を圧倒的に示そう!


玉城デニー沖縄県知事が記者会見し、埋め立ての賛否を問う県民投票の日程について、二月一四日告示、二月二四日投開票と発表した。沖縄県は一二人の職員で構成する県民投票推進課を発足させていたが、日程が正式に決まったことで、県民投票の運動が全面的に進展する。
県民投票条例は第一条で「普天間飛行場の代替施設として国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋め立てに対し、県民の意思を的確に反映させることを目的とする」と記している。そして第一〇条で、「本件埋め立てに対する賛成の投票の数または反対の投票の数のいずれか多い数が投票資格者の総数の四分の一に達した時は、知事はその結果を尊重しなければならない」と規定した。先の九月知事選挙の有権者数が一一五万八六〇二だったので、その四分の一は単純計算で二八万九六五一。半年間の有権者増を計算に入れれば、おそらく二九万を上回ることだろう。埋め立て反対票がそれを上回らなければ、県民投票はそもそも成立しない。ここが県民投票成功のための最低限の数字だ。
一九九六年に実施された
「日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関する県民投票」は、有権者約九一万人で投票率が五九・五三%、支持票が九
一・二六%(四八二五三八)、反対票が八・七四%(四万六二三二)、支持票の全有権者に占める割合は五三・四%だった。今回も辺野古埋立反対の投票が全有権者の過半数を占めてこそ、否定しようのない民意として大きなインパクトを持つ。その数は約五八万人。そうなれば県民投票は大成功だ。
その中間でもう一つの指標は、先の知事選挙で玉城デニー知事が獲得した三九万六六三二が目安になる。知事選挙より多くの票が集まったとなれば、辺野古埋め立て反対の声は無視しえない重みをもつと言える。一一月二五日のシンポジウムで、維新の会の當間盛人県議は県民投票成功のバロメーターとして、この数字をあげた。
一見して誰の目にも明白な沖縄県民の意思をハッキリと示すことが辺野古県民投票の目的だ。沖縄の未来は沖縄県民が決める!という自己決定の実践を通して、辺野古埋立ストップ!新基地建設撤回の道筋を切り拓いていこう!

11.30

県民投票学習会

「県民投票で民意を
明確な事実に!」


元山仁士郎さん代表の「辺野古」県民投票の会は各地で積極的に学習会を開催している。一一月二五日には県議会会派を招いたシンポジウムを開いた。会派おきなわ、社民・社大・結連合、共産、維新の会が参加した。維新の会は市町村議会で県民投票の予算措置に賛成すると明言している。自民党と公明党は欠席した。自公は「知事選で民意は既に示された。金をかけて県民投票をやる必要はない」「2択では民意は示されない」「普天間の固定化につながる」などと、およそ難癖としか言いようのない口実をあげて県民投票に反対している。県民投票の意義を貶めようとする安倍官邸と軌を一にしたものだ。菅は県民投票が辺野古に影響するかを問われて「何も変わらない」と答えた。安倍政権と自公がかたくなに県民投票に反対すればするほど、逆に県民投票の意義、その重みが浮き彫りになる。
一一月三〇日、南城市島ぐるみ会議主催の学習会「なぜ、いま県民投票なのか―その目的と意義―」が開かれた。元山さんは「祖父は喜界島出身、祖母は宮古島出身。私自身は宜野湾市で生まれ育った」と自己紹介したあと、「話そう、基地のこと。決めよう、沖縄の未来」をスローガンとした県民投票の会の署名集めを振り返った。「沖縄の八つの島を回りいろいろな人々と話をする中で痛切に感じたことは、島々の対話、世代間の対話の不足と共にその必要性だ。県民の中で議論を深め、民主主義の成熟性を示そう。目標の投票率は二二年前と同様の六〇%、最低でも五〇%」と述べた。
新垣勉弁護士(県民投票の会副代表)は要旨次のように述べた。

新垣勉弁護士
の提起から
「翁長知事が三年前埋立承認取り消しを行った前夜、知事公舎に呼ばれて話した。知事は、マスコミは裁判での勝ち負けだけに注目するが、政府に対する県の抵抗は勝ち負け以上の歴史的意味を持っている、と語った。まさにその通りだ。沖縄の歴史、日本の歴史の中で県知事が国と対等に闘っていることの意義ははかり知れない。この闘いは勝てるという確信を持とう。知事の持っている行政権限・行政権力を最大限行使することと現地の闘いを継続しながら時間を稼ぎ、相手に埋め立てをあきらめさせるという二つの戦略がある。今回の埋め立て承認撤回は三年前の埋め立て承認取り消しと同じような経過をたどる可能性があり、否が応でも裁判に行きつく。このことを直視しなければならない。裁判にも勝つ、そのためにどうすればよいのかを考えなければならない。裁判官は頭がいいし理屈がうまいが、唯一の弱点は事実に弱いということだ。裁判官の目には辺野古反対と容認の二つの民意が映っていた。県民投票で民意を明確にする。県民投票の結果が事実になる。民意を、裁判官も否定できない明確な事実にすることが必要だ。
県民投票に懐疑的な人の中には、県民投票で負けたらどうするのかという見解がある。この人たちは辺野古反対が民意と言いながら本音のところで民意を信じていない。この間のすべてのマスコミの世論調査で七〇%前後がつねに辺野古新基地反対、埋め立て反対と出ている。私はこの民意を信じる。今回、県民投票ははじめ私の隣にいる青年が一人で立ち上がり呼びかけた。若い人が一生懸命になって動くところに、沖縄の未来を見た。
県民投票をやったからといって、政府がすぐに断念するものではないだろう。できることをすべてやる。その中で可能性を切り拓く。もう一度みんなで辺野古の問題を考え直そう。一人ひとりが考えることが世の中を動かす、政府を動かす。ただ票を入れるだけでなく、二月二四日の投開票の前にひとりひとりに呼びかけることの積み重ねが政治と社会を変える運動をつくる。沖縄の闘いが成功すれば日本の歴史を変える力になる。政府が無視すれば、沖縄はこの国の政治の在り方を変える方向へと突き進むだろう。あるいは、独立へと向かう傾向が強まるだろう」。



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