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    かけはし2020年2月17日号

「日の丸・君が代」強制と処分反対


2.9

都教委の暴走をとめよう!

安倍政権の労働運動つぶしに反撃



 二月九日、都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットワークは、東京しごとセンター講堂で「『日・君』強制と処分 10・23通達反対 労働運動への弾圧を許すな」集会を行った。
 小池都知事と都教委は、当時の石原都政(二〇〇三年)の10・23通達(卒業式・入学式などで「日の丸・君が代」を強制)の強要を継承し、新自由主義と国家主義教育を押し進めている。二〇〇三年10・23通達から一六年たち、今年も卒業・入学式時に「日の丸・君が代」強制を行おうとしている。都教委包囲ネットは、大量の不当処分(のべ四八三人)の強行に抗し「君が代」斉唱時の不起立・不伴奏等の闘い、集会と都教委門前行動、地域ネットを積み上げてきた。

天皇制賛美の
教育を許すな
集会は、安倍政権打倒、10・23通達撤回と「日の丸・君が代」強制反対、教職員の長時間労働の阻止、東京五輪への生徒の動員反対、教育現場への天皇制の介入の問題とともに関西生コン連帯労組にかけられている労働運動解体、労働基本権のはく奪攻撃に反撃し、連帯していくための意志一致を行った。
開会あいさつを見城赳樹さん(都教委包囲ネット)が行い、「天皇『代替わり』を通して八王子のように生徒を動員し天皇賛美化や皇国史観教育を押し進める策動の事実があきらかになっている。東京五輪を通した国威発揚・ナショナリズム煽動、ボランティア動員などによって統合していこうとする動きもある。このような動きと連動して権力は、関西生コン連帯労組の闘いに対して労働基本権を認めず、『威力業務妨害』『恐喝』『強要』をデッチ上げ組合員を不当逮捕している。不当労働行為と弾圧は、全労働者階級への弾圧として受け止め、団結して反撃していこう」と訴えた。

関生労組つぶし
を許さないぞ!
永嶋靖久弁護士(関西生コン弾圧反対弁護士)は、「『日・君』強制と関西生コン労働運動つぶし攻撃」をテーマに講演した。
「関生支部の運動と弾圧に至るまでの経過は、『世界』(二〇二〇年二月号「ルポ労組破壊―『関西生コン事件』とは何か(上))を参照してほしい。検察官は、『ストと呼ばれる生コンの出荷を妨害する行為やコンプラと呼ばれる生コン業者や施工主に些細な法令違反を指摘して工事を妨害する行為をし、妨害行為を止めるための条件として、解決金等の名目で生コン業者に対して多額の現金の支払を要求』などと決めつけ、労働基本権を真っ向から否定する。『企業別に企業内で活動』しない労働組合が弾圧されるのは、当然だとして、労働者の団結形態を認めない。権力と資本が一体となった労働運動つぶしへの踏み込みを労働者の団結と連帯ではね返していこう」。
「武委員長は六回逮捕、湯川副委員長は八回逮捕された。二〇二〇年二月九日は二〇一八年八月二八日の逮捕から五三一日だ。保釈された組合員も高額の保釈金に加え、相互の接触禁止、組合事務所への立ち入り禁止等が保釈条件だ。関生支部を脱退しない組合員に打撃を与えるために身体拘束を利用している。立件された事件を通して、明らかに『警察が事件を作る』事態になっている。私たちは、大阪でも『日の丸・君が代』との闘いを行ってきた。『日の丸』引き下ろしなどで処分も強行された。関生の闘いと『日の丸・君が代』反対の闘いを結びつけ、共に反撃していこう」と述べた。
現場からの報告では、@変形労働時間制と教育労働者の闘いA義務制の教育現場からB「天皇奉迎」に子どもを動員することに反対して闘うC天皇代替わりに抗しての闘いD国威発揚とオリンピック・パラリンピック教育の実情E「君が代」被処分者たちと高校の現場F高校生の闘いが紹介され、共にスクラムを強化していくことを確認した。
行動提起として三月学区別卒業式に対してチラシまきが提案された。
さらに集会決議、「東京五輪の観戦やボランティアなどに生徒たちを強制動員しないよう求める特別決議」を採択した。(Y)


2.2

護衛艦「たかなみ」の中東派兵に抗議

米国の戦争に加担するな!

「調査・研究」名目の参戦だ!

  【神奈川】二月二日、横須賀港に面したヴェルニー公園では海自護衛艦「たかなみ」中東派遣に中止を求める緊急行動」が取り組まれ、二〇〇人近くが集まった。前日にも集会とデモによって抗議行動が取り組まれている。
 神奈川平和フォーラムの道田さんは「二〇〇〇年代初頭以来の横須賀からの派兵だが、あの二〇一五年の安保法制強行成立以降初めての派兵ということで、どのように進んでいくのか危機感を感じている」とあいさつした。

トランプに従い
参戦する安倍
福島みずほ参院議員も国会予算委質疑の報告をしながら「臨時国会閉会後の閣議決定だけで国会の討論、合意を軽視し、立法さえしなかった。自民党の中谷元防衛相らでさえ危惧していると聞く。「調査・研究」目的でミサイル搭載した部隊を送り出すなどもってのほかだ」となし崩しの「たかなみ」派遣を批判した。
続いて、長谷川横須賀市議、小室たかえ横須賀市議(神奈川ネット)、憲法アカデミアの山根さん、フォーラム・人権平和の仲間、社民党県連の仲間などもアピール発言した。
集まった人は、「自衛隊員のいのちを守れ」、「トランプ追随派兵は許さない」と正面に位置する、「たかなみ」の船首部分に向けてコールをぶつけた。有志連合という形式を避けながら、アメリカ帝国主義との軍事一体化を深める日本政府の姿勢はゆるされない。

「平和船団」が
海上アピール
JR横須賀駅から左手の海上自衛隊基地の岸壁には、隊員の家族ら五〇〇人余の見送りを前に、出発式典がおこなわれていた。専用ヘリで乗り付けた安倍などが「国民の生活に直結する大きな意義を有する」などと激励のことばをたれたという。
駅正面、基地と接するあたりには日の丸などを掲げて陣取った一群が「頑張れ」などと連呼して出航を見送っていた。さらにそのうちの一部は極右のヘイト罵声を投げつけるために抗議行動に接近する者がいた。それらを取り巻く形で多数の機動隊員、私服警官らがたむろした。
海上では、ヨコスカ平和船団のメンバーが二隻の船を出し、「中東へ行かないで」などの黄色い横断幕を掲げて、出航しようとする「たかなみ」に引き返すよう訴えた。
親イスラエルのトランプに引きずられながら、憲法改悪をもくろむ自衛隊派兵を許さず、イラン・イラクなどで街頭に繰り出した民衆との連帯できる行動につなげていこう。  (海田)

2.8

私たちの「食」はどうなる

安全を売り渡す種苗法改悪案

山田正彦さんが講演

 【大阪】戦争あかん!ロックアクション・全日農京都府連合会・関西よつ葉連絡会・ストップ!TPP緊急行動関西のよびかけで二月八日、大阪府社会福祉会館で山田正彦さん(元民主党政権農水大臣)の講演が開かれた。

牧場経営失敗
の教訓を学び
山田さんは、郷里の五島列島で牧場を開き、年に牛を四〇〇頭、豚だけでも八〇〇〇頭を出荷していたが、経営が行き詰まり、四億円の負債を抱えて倒産。その後は弁護士をやりながら負債を払い、国政に挑戦。三度落選、四度目に当選し衆議院議員を五期務めた。民主党政権の時農水大臣を務めたが、その後民主党を離党。TPP反対運動を精力的にリードしてきた。以下講演要旨。(T・T)

山田正彦さんの講演から@

多国籍アグリ企業に日本農業売り渡すな

種子法廃止と
民間業者育成
一九五二年五月一日に成立施行された日本の主要農作物種子法は、二〇一八年四月一日に廃止された。この法律は、優良品種を安く普及させるために国が予算措置し、コメを例にとると、各地域の固定種や優良品種の原原種を各県の農業試験場などで管理し、それをもとにしてできた原種を採取農家(種を採取することを専門にした農家)に渡し、そこで収穫したコメを一般農家に安価に供給するのを目的にしていた。
農水事務次官通知(2018年11月)では、種子法を廃止しても、都道府県がこれまで実施してきた稲、麦、大豆の種子に関する業務のすべてを直ちに取りやめるよう求めているわけではなく、民間業者の参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な技術等の知見を民間事業者に提供するよう指示している。要するに、民間業者を育てたいということ。
種子法が廃止されると、主要穀物である米・麦・大豆の種子も全て民間会社によって供給されることになり、今まで安定して安価に入手していた優良品種の種子をいずれ四〜八倍の価格で購入しなければいけなくなる。
種子法廃止後の現在、「みつひかり」(三井化学)、「つくばSD」(住友化学)、「とねのめぐみ」(日本モンサント)は、公共品種の四〜一〇倍の価格で販売されている。ちなみに「みつひかり」は吉野家牛丼、「つくばSD」はセブンイレブンのおにぎりに使われている。種子法廃止の次に出てきたのが種苗法改正案だ。これは種子法廃止とセットのもので、日本で育てられてきた伝統的な固定種や優良品種の種子を民間に売り渡すためのものだ。

種苗法改正案
の意味は何か
農水省の検討資料によると、農家は育成者権に対する権利意識が低い・自家増殖や転売は一律禁止といった現場が理解しやすいように改めるべきだ、海外における競争力強化や知財戦略を強化すべきだ、などと種苗法改正の理由にふれている。
いかにも日本の農業を守ろうとしているように見えるが、農業競争力強化支援法八条では、銘柄が多すぎるから集約するとし、これまで日本が蓄積してきたコメ等の原種・原原種・優良品種の知見をすべて民間に提供するようになっている。
住友化学や三井化学等の民間会社の背後には、モンサント、デュポン、シンジェンタ等の多国籍企業がいるのではないか。すでに、メキシコの農家はトウモロコシ、フィリピンの農家はコメのロイヤリティ(知的財産権使用料)をモンサントなどに払っている。日本でもキノコで民間企業から農家が訴えられる育種権侵害の裁判が六件もおきている。
農水省はすでに省令で、自家増殖(採種)禁止品目をメジャーな野菜まで拡大した。その種類は、キャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなどだ。今回の種苗法改正案では、違反すると、懲役一〇年、一〇〇〇万円以下の罰金に処され、共謀罪の対象にもなる。
これまでは、種苗購入により、自作のためにコメ類、イチゴ、サトウキビ、イモ類、果樹など自由に自家増殖されてきたが、それをこの改正案は禁止するということ。これからは、登録された品種であれば、お金を払って許諾を得るか、もしくは一本ずつ苗を購入しなければならなくなる。
ところが、米国では小麦の種子の三分の二が自家採種で種子を購入する場合、公共品種を購入できる。カナダでは八〇%が自家採種で、二〇%が公共種子だ。オーストラリアでは認証品種は五%で、残り九五%は自家採種である。
日本政府によると、種苗法改正は公示を厳格にすることで品質を守るためだと説明しているがそれはウソで、特許権者のためのものだ。小農民や農民の自家採種の種苗を保存、利用、交換、販売する権利は、食料農業植物遺伝資源条約で守られている。国はこれを認めなければいけないはずだ。国は、UPOV条約(植物の新品種を各国が共通の基本的原則に従って保護することで、優れた品種の開発と流通を促し、農業の発展に貢献することを目的として締結された条約)で、育種権者の権利が認められるといっているが、モンサントやデュポンなど多国籍アグリ企業の特許権を守るためのものであり、農民の保護のためではない。

ゲノム編集と
遺伝子組換え
種子法廃止・種苗法改定は、農作物のゲノム編集・遺伝子組み換えと密接な関係がある。日本では、二〇一九年一〇月からゲノム編集の種子についても食品安全審査の手続きは必要なく、何の届け出もないままに農家に販売されることになっている。政府は、コメだけでも、コシヒカリなど七〇種類の遺伝子組み換えの種子の一般圃場での試験栽培を認めている。いずれ本格的な栽培が始まる恐れがある。
飼料用米にゲノム編集・シンク能改変イネ(殻つきの米粒の数や、米粒の重さに関する遺伝子を編集しているイネのこと。農研機構が二〇一四年から開発に着手している。シンク器官とは、穂や米粒のこと)の種子が用意されている。減反政策により増加した膨大な広さの休耕田に飼料用米を植えると補助金が出るが、一反当たり一一俵以上収穫することが条件。そのため、収穫量が増えるゲノム編集のコメが注目されているわけだ。
(つづく)


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