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    かけはし2020年3月30日号

もうたくさん はっきり行動しよう


フェミニズム

国際女性デー 新たな闘いの宣言

ペネロペ・ドゥガン

暴力への対決で
抵抗新たに高揚

 近年における女性運動の新しい高まりは、暴力の問題によって大きく推し進められてきた。二〇一五年のアルゼンチンにおける「ニ・ウナ・メノス」(一人も欠けさせない)の第一宣言以来、挑戦課題は、その経済的、社会的、国家的、家庭内、またジェンダーの諸形態をとった女性に対する暴力に向けたものになった。二〇一六年、ポーランドの女性は中絶の問題で決起し、最初の女性ストライキが起きた。
 これらには、二〇一七年一月のトランプ就任式典に対する諸々のデモ――米国内だけではなく国際的にも――が続いた。二〇一七年の国際婦人デーでの国際的女性ストライキ呼びかけと同年九月の「#me・too」運動の爆発は、この運動の国際的拡大のもう一つの段階を刻みつけた
 われわれは、気候運動の中に、アルジェリア、スーダン、ブラジル、またチリの民主的抗議行動、同じくロジャヴァ女性の闘争の中に、決然とした、そして著しい女性の存在を見てきた。われわれはまた、フランスの黄色のベストの中の、あるいは年金「改革」反対の運動の中の女性を忘れてはならない。そして重要なことだが、ラテンアメリカ、スペイン、イタリア、スイス、ベルギーでは諸々の運動が女性ストライキを呼びかける声を上げてきた。

システムにノー
女性ストライキ

 フェミニストストライキの呼びかけは、全体としての、またさまざまな道筋で特に女性に害を及ぼしている、その新自由主義政策に反対する反抗の前線に女性がいる一つの時期と関係している。女性ストライキは、「#me・too」、賃金と所得の不平等や緊縮の効果の姿をとった経済的暴力、国家的抑圧、自身の肉体を支配する女性の権利に対する暴力の形をとった社会的暴力、そして過剰消費により引き起こされたものも含む地球に対する暴力、これらの暴力との間に結びつきを作りつつ、ジェンダー的暴力に異議を突きつけている。それゆえフェミニストストライキの呼びかけは、職場での作業停止という観念の先まで進み、それは、全体としてのシステムに対する拒絶を象徴する行動の一方法となっている。
あらゆる波と同じようにこの波は不均等だ。いくつかの地域では長続きする影響力をまだ獲得するにいたらず、他のところでは下降を経験中だ。しかしアルゼンチン、ブラジル、あるいはチリでの大規模な諸決起、あるいは二〇一八年のスペインで数百万人の女性が決起したストライキ、のような高い段階がこれまでに生まれ、他方遅れて始まった諸国は、ベルギーやスイスを例に、二〇一九年にようやく初めてのストライキを作り上げた。
フェミサイド(女性殺人)の高い発生率で悪名高い国であるメキシコは二〇二〇年、ブルジョア報道の中で注目の焦点になっている。しかし現場のフェミニストはもっと慎重だ。行動の呼びかけには、サパティストが組織し、女性と少女に対する暴力に反対する今年の、特に三月八日の共同行動を呼びかけた、「第二回闘う女性国際集会」が加わった。
その呼びかけは次のように述べている。つまり「日、週、月がいつであれ、世界のどこであれ女性は、いつか攻撃を受け、連れ去られ、殺害されるのでは、とびくびくしていることをわれわれは知っている。われわれはすでに、闘う女性には安心がないと確認した。したがってわれわれは、われわれの声を聞き、読み、あるいは注目しているみなさんに、一つの共同行動を提案したい。それは今年のどんな日でも可能だろう。家父長制はわれわれへの虐待を止めない、ということをわれわれが知っているからだ。しかしわれわれは、世界中の闘う女性のこの共同行動を二〇二〇年三月八日に行うことを提案する」と。
ベルギーの運動は、二〇一九年のブリュッセルにおけるうまくいった最初のイニシアチブを受けて、この国の様々な部分における異なったリズムをも考慮しながら、さまざまな現場でのもっと多くのイベントを今めざしている。
フランスのフェミニストは、特に女性がどれほどひどく失うことになるかを示すために、また決起とフェミニストストライキの行動日として三月八日を押し上げるために、年金改革をめぐる運動の中でずっとキャンペーンを行ってきた。とはいえ主要労組は、年金に関する長期に続いたストライキの後を受けたストライキの呼びかけに腰が引けてきた。交通ストが原因で全国会議が計画できなかった期間が長かったことを条件に、全国レベルの協調は難しかった。とはいえ、重要な決起がさまざまな都市で予想されている。

女性決起の伝播
ウィルスしのぐ


コロナウィルスのCovid―19の広がりと政府による諸制約を前にイタリアとスイスでは、メッセージを行き渡らせるためにフラッシュモッブスや他の戦術を利用して、さまざまな運動は分散的な諸行動を組織してきた。たとえばスイスの組織、ソリダリテSは次のように説明している。
つまり「今年二月二八日、連邦会議はコロナウィルスの広がりを抑えるために異例の保健衛生方策を取り、一〇〇〇人以上のあらゆるデモを禁じた。結果として、ストライキの活動家たちはこの大動員日に向けて、計画を再構築することを公表した。ソリダリテSはこの日曜日、さまざまな分散的行動に加わるつもりだ」。

再び南からの
イニシアチブ


今日あらゆる者の任務は、時を通じて維持され、政治的、社会的現場で強力な主体となることを国際的に確実にする、一つの組織化され包括的な運動を構築することだ。この方向でのイニシアチブがあらためてラテンアメリカから現れている。一月九日から同一一日の間に、チリの三・八共闘が「闘う者たち」の多国民会議の呼びかけを発した。この会合から現れた呼びかけは次のように強調している。
つまり「下記に署名した諸団体は、労働者階級、先住民、黒人や農民の女性、同じく学生、レスビアン、トランス、また異性服愛好者が三月八日と同九日に発進させられた反乱と行動に向けた多くの呼びかけに加わるために結集した。われわれは、支配、搾取、占領、また強奪に対決して世界中に広がり続けているフェミニストの反乱にエネルギーを注ぎ続けるための、共通の戦略構築を求める」。

多様で包括的な
国際的運動追求


その呼びかけは、次のように極右の脅威を照らし出している。「それは、マイノリティが集住しているコミュニティ、女性、レスビアン、トランスジェンダーの人々を敵視する憎悪に油を注いでいる」。そしてその極右に対し女性は、違いと経験の多様性を認める包括的な闘いとして今闘っているのだ。
それはさらに進んで、「中東やクルディスタンの女性がロジャヴァの歴史的な抵抗に続いて今行っているように」、女性の人権と自由に対する系統的な侵犯と軍事化に対して反乱するという女性の権利、また政治的暴力としての性的暴力を糾弾しつつ、暴力に対決して女性の肉体と土地を支配するという女性の権利、を例に挙げ、「人生のあらゆる側面をひっくり返すことになると思われる決起の広大な歩みの高まりを求めて」呼びかけを行っている。
それらはまた、「子どものケアの世界的危機、強奪の直接的形態としての債務の高まりと投獄、臨時職化、命の否認」をも指摘している。それらは、「反乱するよう、もうたくさんと言い、ノーと言うわれわれの力をはっきり声にするよう」叫びを上げ、「われわれがこれまであったこととしての同じダンス――悲惨……の管理に関し真に責任ある者たちを示し、われわれの多くの物語と傷跡を共に織り上げるいわば有罪宣告であるダンス――に調子を合わされた前進の道を示すよう」叫びを上げている。
アルゼンチン、ボリビア、チリ、エクアドル、メキシコ、ウルガイの諸団体、同じくクルディスタン、ブルガリア、フランス、またイタリアの他の人々、および米国の国際的な「女性ストライキ」が署名したこの呼びかけは、一つの重要性を示している。それは、あらゆる多様性の中にある全女性を含む一つの運動の建設に、および資本主義と家父長制のシステムを打倒する闘いの中で、これまで歴史的に女性に対し否認されてきた場を含むところで、全面的に自分の場を占めることに、この新しい運動が与えている重要性だ。

▼筆者は、フランスNPAメンバーであると共に、第四インターナショナル執行ビューローの一員、かつ「インターナショナルビューポイント」の編集者。また特に女性プログラムに責任を負っているアムステルアムのIIREスタッフでもある。(「インターナショナルビューポイント」二〇二〇年三月号)

フランス

マクロン法との対決

闘いは終わっていない

鍵は戦闘的活動家が握っている

レオン・クレミュー

 

 年金改悪に反対する二ヵ月以上のストライキと諸々のデモの後、国民議会は二月一五日に二つの政府法案の討論を開始した。不屈のフランスとPCF(フランス共産党)は議会におけるゲリラ戦として、第一の法(通常法)の八一条と少なくとも三月九日までに終わるよう計画された討論に対し、三万六〇〇〇項目の修正を上程した。首相のエジュアルド・フィリップは予想されたシナリオにしたがって、第五共和制の政権にとっての議会に対する電撃兵器を使った。憲法四九条三項への依拠だ。

今後の二カ月も
社会対決の情勢
この条項は、一つの法案に関する討論を止めることを政府に許し、政府に説明責任を課している。したがって法は、政府不信任動議が下院議員多数によって通過させられなければ、自動的に採択されたものとみなされる。二〇一七年に共和国前進(LREM、マクロンの党)は、MODEMというマクロンの連携組織が保有する四六議席を数に入れなくとも、五七七議席中二九八議席という圧倒的多数を得た。そしてそれが、不信任動議に対するどんな多数をも非現実的にしている。
共和党が出した動議、また三グループの社会党、不屈のフランス、PCFが出したそれは、三月三日に票決に付され、明らかに少数だった。第二の法(資金問題の規則を定める基本法)は三月五日に採択された。
こうして議会プロセスは、四月の上院での討論をもって、また夏までの投票のために国民議会へ戻ることをもって継続することになる。したがって、この社会的攻撃を包囲する衝突は今後の二ヵ月、社会、政治情勢の心臓部にとどまるだろう。

マクロン否認
さらに増大へ
四九条三項が公表されるや否や、国民議会の外では数百人の活動家がデモに決起し、不信任動議票決の日には、国のあらゆるところで何万人という民衆によって諸々のデモが行われた。
この日々、民衆的否認は次第に強さを増している。いくつかの世論調査は、政府の四九条三項の強行に対し七〇%の否認を、そして政府打倒をめざした不信任動議に対する支持をはっきり言明した者が六〇%以上だったことを示した。
同様に、マクロンの攻撃に対する拒絶は今も圧倒的であり、特に若者と女性の中で、また労働者階級の生活水準が最低になっている地域では、六〇%以上にのぼっている。
この反対こそが、多数派政党に今も実のある圧力を加え続け、その改革を強要することのできる強力な権力と見えるよう試みるために、四九条三項の利用にそれを押しやったものだ。
マクロンは、大統領として選出されるために、また彼の党を固める目的で、社会的な諸課題に心を開き、極右にだけではなく、共和派と社会主義者の政治階級がもつ保守的な守旧主義にも反対する者として、近代主義者、欧州派、さらに新自由主義というカードを切った。彼はこうして、みどりと社会党両者に共感をもつ有権者から支持を得ることができた。この後者の人々は彼に、マリーヌ・ルペンに対するいわば防護壁を見たのだ。
もちろんこのすべては今日ほとんど残っていない。LREMは三月一五日と同二二日の地方選で対価を払うことになるだろう。そしてマクロンに関しても、二〇二二年大統領選挙の見通しはきわどいように見える。
同時にマクロンはこの数週間、旧秩序的主題に基づき自身を右翼の側で立て直し、「イスラム分離主義」に反対するイスラム排撃キャンペーンに乗りたいと考えてきたように思える。

問題の根深さを
ウィルスも照射
コロナウィルスの流行は、これが現実になることを押しとどめることになった。他方それは冷徹に、Covid―19以前にすでに機能不全化していた医療システムの破綻的状況に光を当てている。諸々の病院施設の首脳多数はこの日々、この事実をマクロンに思い起こさせてきた。
同時にこの流行はフランスで、連邦の公共医療システムがまったくなく、潜在的な感染者を彼らの私的な保険頼りにしたまま放置している国である米国に対し、一つの対抗事例を照らし出している。フランスは今も、年金改悪が基礎を置いている新自由主義モデルと正反対の位置で無料の医療ケアを許している制度から、利益を受けている。
したがって年金法は今も生々しい課題なのだ。社会的不満はかつて同様深く、この課題でマクロンを打倒することのできる決起に向けての諸勢力も存在している。三月の週は、三月八日をはじめとして、そして黄色のベスト、レイシズムに反対し移民に国境を開くことを求める人々、気候の諸行進、をもって続く連続的なデモを見ることになるだろう。加えて四月始めには、失業者の権利をさらに制限する新しい方策が実施に移されるだろう。

社会・政治戦線
構築へ挑戦必要
この国には多くの課題に関し、異議を唱える風がある。その先頭には、女性への暴力、および性を食い物にしてきた者たちが安んじてきた独りよがり、に対する拒絶があり、しかしまたその典型がカルロス・ゴーンであったマクロンが褒めそやす「先頭で昇る者」に対する拒絶もある。
マクロンの世界は砕け散りつつある。しかし、偽のオルタナティブを解体できる、反資本主義的構想を軸にした社会的かつ政治的な首尾一貫性、収斂はまったくない。
黄色のベストの運動は、年金破壊の構想に反対する運動同様、社会的公正、富の配分に対する必要、労働者階級内部で広く示されている必要、に光を当てている。これらの必要と決起は、この公正に対して、そして必要の充足に対して、一つの障害を指し示している。つまりマクロンがその政治的代表になっている資本家と金融グループの利益だ。
これらの熱望の収斂は、この二、三週間のあらゆる決起の中に、そして労組発のいくつかの呼びかけや連帯運動や急進左翼の中に現れている。しかしながら、賭けられているものに見合った社会的、政治的戦線の構築は欠けているのだ。
今後の週のさらなる決起はすべて支点になるだろう。しかしそれらは単独では、マクロンとの衝突を築き上げることはできず、SNCFとRATPを軸に昨年一二月とこの一月続いた運動に似た、国を貫く一つの運動を導くことはできないだろう。全国アンテルシンディカーレ(労組間共闘)は、一つの展望として次の一日ストライキに三月三一日を指定したにすぎない。
遅いとはいえこの日付は、この法が決定的に採択される以前に、マクロンと対決する新たな攻勢、いくつかの職業部門の新たなストライキ、新たな道路封鎖行動のイニシアチブ、パリにおける全国的大衆決起、に向けた明らかな出発点となり得ると思われる。戦闘的な部分がこうした展望の担い手だ。この対決の結果は彼らが得る反響次第だろう。(二〇二〇年三月七日)(「インターナショナルビューポイント」二〇二〇年三月号)



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