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    かけはし2020年10月12日号

朝鮮戦争終結・非核平和確立へ


9.17

日朝ピョンヤン宣言18周年集会

あらゆる差別を許さない


 朝鮮戦争の終結と日朝国交正常化の実現を―九・一七日朝ピョンヤン宣言一八周年集会が、文京区民会館で「朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を」市民連帯行動の主催で開かれた。集会には一五〇人の参加があった。
 主催者を代表して発言した渡辺健樹さんは、菅政権を「アベノコピー」だとして、敵基地攻撃能力の確立や日韓・日朝関係の対立的な固定化を指摘して厳しく糾弾した。
 講演はジャーナリストの布施祐仁さんが、「対米従属の源流―朝鮮戦争と日米安保」について、朝鮮戦争から冷戦と現代にいたる政治・軍事情勢の流れについて報告した。韓国の「安倍糾弾市民行動」からビデオメッセージを受けた後、朴金優綺(パクキム・ウギ)さんが「生み出され続ける朝鮮学校差別二〇一〇〜二〇二〇」特別報告を行った。報告は朝鮮高校の授業料無償化からの排除、幼保無償化からの排除、コロナ関連支援からの排除など、日本での異常な朝鮮差別の実態と、一〇年間の抵抗の歩みを報告するものだった。
 アピールは「憲法」を愛する女性ネットの山口さん、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの青木さん、強制動員問題解決と過去清算のための共同行動の矢野さん、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動の柴さんが行った(「慰安婦」問題の「声明」は別途掲載)。集会は最後に集会アピールを採択して終了した。   (R)

声明

韓国検察の捜査結果が明らかにしたもの

正義連の「不正疑惑」
は虚構だった

「疑惑」の核心部分は全て不起訴

 九月一四日、韓国検察が「挺対協・正義連に関わる告発事件捜査結果」を発表した。五月一四日以降、団体や個人から出された一七件の告発事件についておこなった捜査の結果、尹美香議員(正義連前理事長)と他一名を在宅起訴した。しかしその中身を見ると、この間「疑惑」の中心となってきた問題については大部分が容疑なしで不起訴になったことがわかる。
まず検察は、尹氏が団体の寄付金を個人的に横領・流用してきたという「疑惑」の中心にあった娘の留学費や住居購入「疑惑」について容疑なしとして不起訴にした。検察は、尹氏の娘の留学資金は「尹氏夫婦と親戚らの資金、尹氏の配偶者の刑事補償金で充当されたことが確認された」とし、尹氏の住居の購入資金も「定期預金、家族や職員から借用した金員であったと確認」した、「団体の資金がマンション購入に使用されたと見る証拠はなかった」とした。選挙管理委員会に申告した貯金も尹氏が「元々持っていた貯金と配偶者の刑事補償金等」であったことを認めた。尹氏の父親を安城ヒーリングセンターの管理人として形式上登録して六年間で総額七五八〇万ウォン(約七〇〇万円)を支給したとする「疑惑」についても、検察は「父親の日記や携帯電話の基地局の位置等によって実際に勤務していた事実が確認される」として不起訴にした。
また、挺対協・正義連に対し会計上の問題で持ち出されていた「疑惑」についても、検察は全て容疑なしとして不起訴にした。例えば、国税庁の公示について虚偽公示または公示漏れという方法で寄付金を流用したという「疑惑」については、「公示漏れなどの公示ミスが相当にあったが、確認の結果、正常に会計処理されており、支出にも特別な問題を発見することはできなかった」とした。
また、六億ウォン台の安城ヒーリングセンターを四億二〇〇〇万ウォンで売却した「業務上背任疑惑」についても、「(当時の)特価鑑定評価額は約四億一〇〇〇万ウォン、買い手がつかず約四年間売却が遅延したこと等を考慮して、背任と見ることはできない」と述べた。
最後に、検察は「その他の疑惑についても綿密に検討したが、容疑点を発見することはできなかった」と結論している。

尹氏に対する無理な起訴

 にもかかわらず、検察は尹美香氏に対し無理としか思えない容疑をかけて在宅起訴した。保守右翼勢力が総力を挙げて尹氏と正義連を攻撃し、検察総長自ら「疑惑の徹底解明」を指示する中、捜査に乗り出した検察が何としてでも尹氏を起訴にまで持ち込むであろうことは当初から予想されたことだった。正義連への告発状を受理した翌日に事務所に家宅捜査に入る等、異例のスピードで捜査を開始したが、核心的な容疑を見つけ出すことができず、実に四カ月もの時間をかけて捜査した結果、検察が発表した容疑はあまりにも不当なものばかりだ。
例えば、国庫補助金から人件費を支払われた職員等が団体に寄付をしていたことについて、人件費補助として受け取った補助金を人件費ではない一般運営費など他の用途に使用した「補助金の不正受領及び詐欺」だとした。自らの労働の対価を寄付してまで運動を支えた活動家たちの献身的な行為が詐欺行為とされたのである。また、安城ヒーリングセンターについては時価よりも高い金額で購入して売却人に財産上の利益を取得させ挺対協に損害を与えた「業務上の背任」だとし、同センターを市民団体等に貸して光熱費や維持管理費程度の最低限の宿泊費を受領したことに対して「未申告宿泊業の運営」だとして「公衆衛生管理法違反」を適用した。
中でも最も許せないのは、吉元玉ハルモニの「心身障害を利用してハルモニが受け取った女性人権賞の賞金を寄付させる等、九回にわたって寄付・贈与をさせた」とし、これに「準詐欺」という容疑をかけたことだ。
私たちは、吉元玉ハルモニが自らの考えと言葉で平和と人権を訴え、自らの意思で様々な寄付行為をおこなってきたことを記憶している。私たちは、吉ハルモニが「平和のウリチプ」で故孫英美所長や尹美香氏をはじめ正義連スタッフたちに温かく見守られて豊かな余生を送る姿を目撃している。尹氏たち正義連が吉ハルモニと共に泣き、怒り、笑った、その長い時間に「慰安婦」問題に何らの関心も示さなかった人々が、自らの欲望の下、尹氏と正義連をバッシングすることに血眼になり、その論理をそのまま当てはめて検察が起訴容疑としたことは、何よりも吉元玉ハルモニに対する侮辱であり冒涜だ。私たちを感動させ奮い立たせた、あの吉元玉ハルモニの言葉や行動が、自らの意思を持たない者の行為として、検察によって一方的に断定されてしまったのである。

今後も揺るぎなく連帯していく

 私たちはこの度の事態が、三〇年間問題が解決しない中で募った被害者の不安や不満、苛立ちが身近で信頼してきた支援者に向けられたことから生じたものと見ている。従って、問題解決の責任主体である日本政府、そして日本のメディア、日本の市民は、このような事態に対し誰よりも胸を痛め、責任を痛感しなくてはならないと考える。ところが日本の報道を見ていると、独自に取材をして真実を見極めようともせず、韓国の保守メディアの歪曲された報道をそのまま、またはさらにフレームアップして垂れ流している。運動の中心になってきた人たちが潰れれば日本の過去の罪悪に免罪符が与えられるとでも思っているのだろうか。日本のメディアは、事実を独自に取材・検討し、問題の本質を正しく報道しなければならない。
日本軍「慰安婦」問題をなかったこと、二度と触れられないことにしたい勢力が日韓で共鳴し合いうごめいている。しかし三〇年間、被害者と共に平和と人権の価値を深め高めてきた日本軍「慰安婦」問題解決運動は、このような勢力のいかなる策動にも決して毀損されることはないだろう。私たちは今後も、尹美香議員と共に、正義連と共に、全世界の被害者と今は亡き被害者たちと共に、揺らぐことなくこの道を歩んでいく。

二〇二〇年九月一七日
日本軍「慰安婦」問題解決全国行動

9.19

シーサーネットが年次総会

Xバンド基地を許さない

戦争の出撃拠点撤去へ

 【大阪】シーサーネット(しないさせない戦争協力関西ネットワーク)が九月一九日大阪PLP会館で年次総会を開いた。三人の共同代表(中北龍太郎・関西共同行動代表、増田京子・箕面市議、垣沼陽輔・全日建近畿地本委員長)で、総会当日は増田さんが司会、議長を垣沼さんが担当。昨年度の取り組み報告を星川さん(シーサーネット事務局長)、中北さんが二〇二〇年度の課題と方針を提案し、全体で確認された。

永井友昭さん
京丹後市議に


引き続いて、永井友昭さん(京丹後経ヶ岬米軍Xバンドレーダー基地建設を憂う宇川有志の会)が、「経ヶ岬米軍基地問題最新情報」と題して講演をした。永井さんは地元の憂う会事務局長として、Xバンド基地建設反対運動を牽引してきたが、今年四月の京丹後市議選に立候補。定員二〇人のところ二七人が立候補し、見事一三位で当選した。
永井さんが会結成以来続けてきた「文殊さん定期報告」は八月末で二〇七八回になるが、フェイスブックのHPで「文殊さん不定期報告」として再発信している。議会情報は、インターネットで「宇川の風」を検索するとつながる。(T・T)

永井さんの講演から

安倍政権で具体化した基地


経ヶ岬にあった旧日本軍の基地を占領軍が使用していたが、日本に返還された後は自衛隊の通信基地になった。穴文殊堂と参道の木立を挟んで自衛隊基地の反対側に、現在はXバンドレーダー基地ができている。
このレーダーはミサイル迎撃システムの一部をになうもので、経ヶ岬に建設の動きが表面化したのは民主党野田政権の時らしいが、二〇一二年一二月第二次安倍政権が成立してから急速に具体化し、二〇一三年二月二二日安倍・オバマ会談で、経ヶ岬に日本で二番目のXバンドレーダー基地を造ることが決まり、九月一九日に京丹後市長と京都府知事が「国への協力」を正式表明。

地位協定が
問題の根っ子


二〇一五年になると、レーダーを稼働する発電機の騒音問題、米軍属による人身事故が発生。工事は、住民との約束を無視した日程で、工事計画書もきちんと示されることもなしに進められ、途中でも変更された。基地ゲートの工事も変更されたまま、どこに設置されるかもいまだに明らかにされていない。二〇一五年九月一九日戦争法案が強行採決され可決。その後、河野自衛隊統合幕僚長、中谷防衛大臣が続けて基地を視察。年末には、信号無視で右折の米軍属の車が地元の青年の車と衝突。一方的に米軍側に過失があるが、青年側は泣く泣く折半の示談を了承。

予想を超えて
私も市議当選


二〇一六年二月、北朝鮮ノドンが秋田沖EEZに落下したが、自衛隊・米軍とも何もせず。米軍の実弾射撃訓練が自衛隊福知山射撃訓練場で始まる。二〇一七年九月には北朝鮮が北海道越えのミサイルを発射。Jアラートは役に立たないことが判明。
二〇一八年四月一〇日二期工事始まるが、事前事後の情報は非開示。土曜日の無断工事。基地の敷地をはみ出した工事が発覚し、米軍は謝罪するが反省はなし。六月には、ドクターヘリが米軍基地にXバンドレーダー電波の停波を要請するが、米軍はこれを拒否。七月には、Yナンバー車が交通事故を起こしたが、事故報告はなし。一〇月〜一一月米軍基地警備訓練、第三師団から二〇〇人が参加し、日米で実戦そのものの合同訓練。
二〇一九年二月、憂う会が基地前抗議行動を始め、司令官に事故情報を迫った。防衛局は一八年二月五日以降の事故が一四件あったことを認めた上で、今後は重要事故を除き件数のみ報告、重要事故の判断は米軍が行うとして、安全安心連絡会議との約束を一方的に反故にし、市の副市長はそれを容認。副市長に申し入れするも、拒否される。
七月、米軍兵士一〇数人、フル装備で防衛訓練。ゲート近くでは銃口を国道側に向ける。三日連続で実弾射撃訓練、車両四台、参加者延べ四五人。一一月、経ヶ岬で自衛隊二〇〇人、車四〇台規模の日米共同訓練。
二〇二〇年、基地対策特別委員会は一六の陳情を不採択。今年は京丹後市選挙の年。四月一九日、現役市長落選し前市長が当選、多くの人の予想を超えて私も当選を勝ち取った。

市の姿勢には
変化も見える


早速、活動を復活し、文殊さん「定期報告」を「不定期報告」として再出発。五月二七日、米軍基地工事開始から丸五年。新市長、米軍司令官と会談し、安心安全の約束チェック。議会では、私が新市長に米軍への対応と地位協定への態度を質問する。
七月米軍関係者が飲酒運転事故で書類送検されていたことが判明。市長は、司令官に抗議文と要望書を提出。市長は情報をすべて出すように要求するが、米軍は情報を出さない。事故を起こした米軍側は略式起訴で罰金五〇万円。
七月二七日、米軍人一人が新型コロナに感染。七月二九日軍属一人感染。三一日さらに感染し四人、八月一日感染者五人、他一人入院。八月四日新たに六人感染し、計一二人に。市長は新たに情報を求めるが、米軍は人数ぐらいしか情報を出していないので、米軍のコロナ感染の経路は何も明らかになっていない。
九月宇川で停電、それが原因で米軍受電機が故障し、発電機が朝から稼働。米軍の受電システムはどうしてこんなにもろいのか。九月議会で米軍内に発生したクラスターのことが問題となる。

東アジアの重
要軍事施設に


基地の周囲は、穴文殊堂を囲むように、高い防御壁が完成。その後、この壁の嵩上げが行われている。厚生施設北側に大きな汚水処理施設が埋設された。ここで浄化処理した水を循環利用し、最終的には洞窟上から排水するという。菜園南に設備棟、国道側にポンプ庫、円形給水タンク二棟で色は約束違反のクリーム色のまま。土曜工事は続いている。現在、丹後町宇川地区は、基地関係の資金(米軍再編交付金32億円)がさまざまな事業に投入され、あちこちで土木工事が行われている。金が入ると、不満はあっても直接言いにくくなっている。一一月八日予定の「いらんちゃフェスタ」は、コロナ禍のなかで、新しい形の展開を目指している。



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