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    かけはし2020年11月9日号

民主主義破壊の菅政権倒そう!


10.19

学術会議の任命拒否撤回を

いのちを守れ・改憲反対

国会前19日行動に900人



 一〇月一九日午後六時半から、衆議院議員会館前で「いのちをまもれ!学術会議の任命拒否撤回!敵基地攻撃能力保有反対!改憲反対」の毎月の19行動が総がかり行動実行委と改憲NO!全国市民アクションの呼びかけで行われ、冷たい雨の中にもかかわらず、九〇〇人の参加で行われた。
 菱山南帆子さんが学術会議問題で、裏で差配している杉田和博官房副長官と自民党議員で差別発言を繰り返す杉田水脈を許さないと述べ、菅政権が学問の自由を奪い、戦争への道を歩む危険性を指摘した。「政治をまかせるのではなく、私たちの力で動かしていこう」と元気に主催者あいさつをした。

臨時国会で菅
政権の退陣を


駆けつけた国会議員が連帯あいさつをした。
吉田忠智さん(社民党)は「敵基地攻撃など、自衛隊と米軍の一体化がますます進んでいる。戦争法廃止、憲法を生かす闘いを押し進めよう。新しい首相になって四〇日経ってようやく所信表明演説をするなんて、今までなかったことだ。国会軽視も甚だしい。一〇月二六日からの臨時国会で菅政権を退陣へ追い込むためにがんばる」と述べた。
小池晃さん(共産党)は「菅政権は強権的・ファッショ的政権だ。裏で仕掛けていた菅が表に出てきた。倒す以外にない。他国への先制攻撃や改憲の条文案を作成すると自民党は言い出している。オール野党が団結して、野党連合政府をつくろう」と檄を飛ばした。
小西洋之さん(立憲民主党)は「学術会議会員任命問題で総理は任命拒否できないのに、これをやった。それは安倍政権がやった黒川検事の定年延長を絶対できないのに法律を変えてまで強行しようとした。今回の問題はこのことと同じだ。菅政権は安倍政権より強権だ。今回のことは明確な法律違反だ。臨時国会で追及する」と語った。

批判を封じる
強権政治NO!


呼びかけ人の山口二郎さん(法政大教授)は「学者は政府の違法・不当なことを批判するものだ。国民を考えさせないようにするのは全体主義だ。総選挙で市民と野党の共闘で目にもの見せてやる」と話した。戦争法に反対する中野の会の松井さんは「地元の運動も大事ということで超党派で中野でアピール行動を行ってきた。衆院選挙区の東京七区と一〇区で統一候補をめざしてがんばっている」と報告。
安保関連法に反対するママの会・千葉の小林さんは「木更津の自衛隊基地にオスプレイを受け入れた。今後習志野、横田、厚木基地などを行き来する。千葉だけの問題ではない。幕張メッセでの武器の見本市に反対する行動に参加している。知事に幕張メッセの会場を貸すなと要求する行動も行っている」と話した。
続いて、女子高生二人が元気に発言し、会場から大きな拍手が起きた。
「民主主義をテーマにして勉強している。今の菅政権のやっていることは民主主義と言えるのか。若者は政治に興味がないと言われるが興味を奪うようなことをしているのは誰なのか。民主主義的な国の確立が必要だ」。
「菅政権の学問への介入、国会軽視で強権的だ。学術会員を任命すべきだ。言論の自由と民主主義の確立のために、自覚的であるべきだ。ともにがんばろう」。
最後に、臨時国会の始まる一〇月二六日正午から議員会館前行動、一一月三日午後一時半から国会正門前行動への参加が呼びかけられた。       (M)

10.14

辺野古裁判勝利・学習会

門前払いを許さない

沖縄の豊かな海を守ろう


 一〇月一四日午後六時半から、日本教育会館で「止めよう新基地建設!辺野古裁判勝利! 10・14学習集会」が主催:「止めよう!辺野古埋立て国会包囲実行委、後援:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委で開かれ、二四一人が参加した。
 国会包囲実の木村辰彦さんが「埋立て設計変更に対して知事は年明けに拒否の態度を表明するだろう。そうすれば国が沖縄県を訴える裁判になるだろう。全国規模の裁判支援運動をつくろう」と開会あいさつを行った。
 続いて総がかり実行委の連帯のあいさつの後、参加した国会議員、沖縄出身議員(赤嶺正賢、伊波洋一、高良てつみ)、福島みずほ・社民党、近藤昭一・立憲民主党がそれぞれ発言した。
 加藤裕弁護士が辺野古から人権と民主主義を問う、として講演を行った。

三つの訴訟で
政府にせまる


沖縄県は辺野古新基地建設を止めるために、政府を提訴して闘っている。ひとつは、【関与取り消し訴訟】を二〇一九年の七月に提訴した。主旨は@国の機関の防衛省=沖縄防衛局は国民の権利救済の法律である行政不服審査法を使うことは出来ない、A同じ政府の国土交通相は公正・中立な審査は出来ない。この裁判は、本年三月二六日に、最高裁が@国の機関も行政不服審査法を使うことができる、A国土交通相は公正・中立な審査を行っているとの不当判決を下した。
前代未聞の不当判決だ。違法工事を強行している政府に法の番人が追随した。安倍政権は、他県では考えられないような沖縄への差別、弾圧を行い、三権分立を崩壊させた。
二つめは【抗告訴訟】。二〇一九年の八月に提訴した。主旨は@Aに加えて、 B埋め立て承認撤回の適法性、正当性を訴えている。しかし、裁判所は実質審理を行わず、八月三日に結審し、一一月二七日に判決を下そうとしている。裁判の門前払いを許してはいけない。
三つめは、サンゴ移植訴訟だ。農水相は防衛省が埋め立てのために申請しているサンゴ移植を県に許可の指示をしたのは違法であるとして提訴している。
このように、県と政府の裁判は、辺野古新基地建設を止める闘いだけでなく、地方自治を守り、司法の政府への追随を止める闘いであり、まさに全国の問題だ。
人権侵害をもたらす米軍基地、基地負担軽減は戦争被害回復への日本の義務、海兵隊は沖縄駐留の必要性があるのか、住民の意見が容れられない、基地被害を抑制・防止できない米軍地位協定――と米軍駐留問題を提起した。

環境破壊加速
する基地建設


次に、安部真理子さん(日本自然保護協会)が「辺野古新基地建設事業に伴う環境問題」と題して講演を行った。
ジュゴンのこと、サンゴの移植、埋立て土砂、離島土砂を使うことの問題点、新たに分かった活断層と軟弱地盤。ホープスポット(希望の海)に辺野古・大浦湾が認定された。日本政府に対して、工事を止めて環境調査をやり直すこと、沖縄県知事に、沖縄県の権限でかけられる保護の網をかけることを求める署名運動を行っているので協力してほしい。
玉城デニー知事が「辺野古に新基地はつくらせないという公約の実現に向けて、全身全霊で取り組んでまいります」とメッセージを寄せた。
最後に、首都圏で署名や地域での沖縄連帯行動を取り組もうという行動提起が実行委によってなされた。          (M)

10.17

岡村隆史発言が見せつけた買春容認に怒ろう

岡村発言から買春社会を考える


買春容認促す
岡村隆史発言


 一〇月一七日午後二時から、渋谷勤労福祉会館で「岡村が見せつけた買春容認社会」学習会が岡村発言から買春社会を考える会の主催によって開かれた。
 お笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史が四月二三日深夜のオールナイトニッポンのラジオ放送で、「コロナが終息したら絶対面白いことあるんですよ。美人さんがお嬢(風俗嬢)やります。短時間でお金を稼がないと苦しいですから」などと発言。この発言は買春容認を助長するものだと批判する会を立ち上げ渋谷駅頭で抗議行動を行ってきた。この日も学習会前に抗議行動を予定していたが、マイクの不調で行動は中止し、学習会のみになった。

3人から問題
提起の発言


学習会は三人から提起が行われた。
森田成也さん(ポルノ・買春問題研究会)が「売買春が合法化されて誰が得をするのか」、三井マリ子さん(新刊『さよなら!一強政治:徹底ルポ小選挙区制の日本と比例代表制のノルウェー』著者、元都議)が「買春禁止法に向かったノルウェーの政治」、キャロライン・ノーマさん(オーストラリアRMIT工科大学教員)が「オーストラリアの合法買春状況とメディアの沈黙」と題して問題提起した。

ノルウェーの
「買春禁止法」


三井マリ子さんは一九七〇年代から二〇二〇年までの年表によって、ノルウェーの買春禁止法の動きを説明した。
一九七〇年代に、「女は売り物ではない」、「ポルノは理論で強姦は実行」と大きな運動が起きる。一九七八年、人口五〇〇万人の国で二万人が国際女性デーに参加。一九八六年首相、内閣四〇%が女性に(世界で初めて)。
二〇〇八年 左派中道連立政権(労働党、中央党、左派社会党)が「Sex Buyer Law」可決。@性的サービスを売ることを罰するのではなく保護するAノルウェー国内外で、性的サービスを買うことは違法B直接・間接にかかわらず性的サービスを売る人から利益を得、場所を提供することは違法C性的サービスの宣伝は違法など。二〇一七年中道右派政権は共犯罪化モデル(新しい合法主義)にしようとしているが議会で少数のため改正されていない。

オーストラリア
の売買春合法化


次に、キャロライン・ノーマさんが合法化されたオーストラリア社会がどのように変化したのかを明らかにした。
売買春が合法化されたり非犯罪化されたりすると、売春は単なる仕事になる。国全体、その政府の中心部にまでそういう考えが浸透している。政府は買春によって受ける精神的被害・身体的暴力・孤立化・麻薬とアルコール依存などに取り組む施設や福祉計画を作らなくなり、予算負担が軽くなる。
性産業の看板・広告があちこちに掲示されるようになり治安が悪化した。性犯罪にかかわる殺人事件などが増大した。国内性産業従事者の三〇〜五〇%はアジア系の女性だ。彼女たちは人身売買被害者ではなく「移民労働者」として政府には認められている。欧州議会が北欧モデル政策を正式にとったことは、ヨーロッパ全体の変化を推し進めることになる。歴史上初めてヨーロッパで買春者が性差別の暴力加害者であるという提言がされた。これは本当に歴史的出来事だ。

女性を食い物
にする社会だ


この提起の後、参加者での意見交換が行われた。
「森田さんの提起で、いかに性産業の合法化が社会の根源まで変えてしまっているか、一大成長産業となり、女性を食い物とする非道な社会が形成されているかが分かりショックだった。こうした流れとどう立ち向かうか。性産業の規模では一位中国七兆円、二位スペイン二兆六千億円、三位日本二兆四千億円だ」。「どうしたら、男性による女性への差別をなくせるか、何をしたらいいのか」という問いに対して、北欧モデルをとったスウェーデンは買春率が一%に減り、合法化したドイツは男性の四人に三人が買春するように劇的に増えた。日本でも北欧モデルを導入することの重要性が提起された。
また、日本においても、困難な問題を抱える女性の支援のための法案が中間まとめとなって論議されていることが紹介され、今後その中身を勉強会のテーマとすることが話し合われた。次回学習会一二月一九日土曜日、午後一時半、渋谷勤労福祉会館予定。              (M)

森田さんの提起から

1.売買春に対する旧来の三つの法的アプローチと二つの新しいアプローチ
 
 三つの法的アプローチ。禁止主義(北米型で売買春を一律に罰する)、古い合法主義(公娼制度の容認)、古い廃止主義(日本など戦後多くの国が採用した売買春の勧誘、強要などを禁止)。禁止主義と古い廃止主義の中から、北欧モデル(新しい廃止主義)と共犯罪化モデル(新しい合法主義)が登場している。
 北欧(平等)モデル(権利論&主としてサバイバーの声)……売買春という制度そのものが、その中の女性たちおよびすべての女性に対する男性の性的搾取・暴力・構造的差別にもとづいており、したがってそれ自体が人権侵害であるという考えから、その中で被害を受けている当事者(つまり被買春女性)を非犯罪化しつつ、買春者を業者ともに犯罪化し、前者には必要な支援・離脱サービス等を提供し、後者には一定の処遇&再教育を与える。
 完全(包括的)非犯罪化モデル(権利論&主として現役従事者の声)……児童や強制に基づくのでないかぎり売買春は無害で、当事者の自由に委ねるべきであり、売買春を規制するあらゆる法律を撤廃して、最大限の自由化を図り、その中で偶発的に起こる暴力や不当な搾取のみを規制するべきであるとする。ただし、文字通りの意味で完全に非犯罪化することはできないので、これは結局、一定の規制を含んだ合法主義にならざるをえず、「新しい合法主義」と呼ぶべきもの。
 国際機関・国際人権団体の態度。欧州議会と欧州評議会は北欧モデルを勧告。イクオリティ・ナウ、ヨーロッパ・ウイメンズ・ロビーも北欧モデルを支持。しかし、アムネスティ・インターナショナルとヒューマンライツ・ウォッチは完全非犯罪化を支持。国連では両潮流が激しいつばせり合いをやっているが、資金面で圧倒的な有利な非犯罪化推進ロビー団体(性産業および金満で「リベラル」な「慈善団体」はことごとく非犯罪化支持)が有利に進めている。各国でも激しい攻防が展開されている。
 
2.売買春合法化国の実態
 
 爆発的に需要が増大するとともに、ドイツのように巨大売春店が本格的に売買春産業に乗り出し、女性の身体を売買することがノーマルな行為になり、政治家も警察官も人権団体幹部も平然と買春するようになった。売春業者が立派なビジネスマンとなり、テレビや雑誌に登場し、政党(社会民主党や緑の党など左派政党の含む)の幹部と一緒に写真を撮ったり対談をしたりしている。
 爆発的に増大した需要を満たすため、国外から人身売買を通じて大量の外国人女性が性産業に吸収された(数十万規模)。とくに、ソ連・東欧が崩壊したことで、そこから数百万人の若くて貧しい女性たちが入ってきた。また一部は「代理母」として生殖機能が搾取された。ウクライナは商業的代理母制度が合法化された。その他、アジア諸国(とくにタイやフィリピン、中国からオーストラリアやニュージーランドに向けて)、アフリカ諸国(とくにナイジェリアからスペイン、イタリアへ)、中南米諸国からスペイン語圏へ、等々。
 買春者と業者が正当性を持つようになったので、被買春女性がいっそう従属的地位に陥り、現場で暴力と殺人がまん延するようになった。
 北欧モデルのスウェーデンでは性的被害・殺人は一件も起きていないが、合法化国ではどこでも大量の殺人事件が発生している。
 
3.売買春の合法化で利益を享受しているのは誰か
 
 買春者と性産業(人身売買業者も含む)であり、どちらも男性が圧倒的に支配的である。ドイツでは、毎日一二〇万人もの男が買春をしており、ドイツ人男性の四人に三人が買春経験者であり、また売春女性の売り上げの半分を業者が奪い取ることを合法化している。
 性産業はそれだけで存在する単独の産業ではなく、大規模な複合産業。性産業は世界的な成長産業となっている(オーストラリアでは毎年六%成長)、さまざまな産業がタイアップしている。
 ?観光産業?カジノ産業。カジノ産業と性産業は一体となっている。?不動産業と金融業?美容整形産業と医療業界、多くの被買春女性は整形手術や豊胸手術を受けざるをえず、被買春女性の定期的検査は莫大な利権を生む産業。メンタルヘルスをやられる女性も膨大にのぼる。精神安定剤など合法ドラックでのもうけ?違法ドラッグ産業とアルコール産業。
 国家と自治体。ドイツでは売春登録者に対して一種の人頭税(歓楽税、一日二五〜三〇ユーロ)や各種保険料を課しており、それが膨大な税収を生んでいる。性産業の誘致を積極的に行っている。
 「国家=性産業複合体」が一丸となって、各国および世界で性産業の完全自由化を推進している。

 



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