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    かけはし2020年4月20日号

「コロナ」名目の解雇・失業に反撃開始


山谷

城北労働者福祉センターは利用者カード発行制限やめろ

仲間の命を守りぬこう

 越年闘争から早三カ月以上が過ぎた。越年闘争では城北労働福祉センターが新規の利用者カードの発行を不当に制限(年に一〜二枚)していることに対して「センターは野宿者を排除するな!」「仕事に行きたい労働者にカードを出せ!」のスローガンをかかげて一週間を闘い抜いたが、越年明け以降もセンターに対する行動は続いている。
 それは新型コロナウイルスの感染が広がりを見せる中で、より切実さを増しているのである。 越年の最終日。例年なら早朝センターの開く前に撤収を終えるところだが今年は一〇〇人超の仲間とともに朝食を食べ、センターにカードを出せ!と申し入れをおこなったが、その後も月二回ほどの朝食行動を行ってセンターにカードの発行、二階の健康相談室(医者が常駐する)をカードがなくても利用できるようにしろ、などの話し合いの要求を行って来た。
 二階の健康相談室で話をすると、「利用者カードが無いと診療は受けられない」「緊急とか倒れた場合には医療法上診ている」「カードが無くても診療を受けられるかどうかは三階の判断、我々は決められない。例外的に結核の疑いがある場合はカードの有無にかかわらず誰でも見る。コロナウイルスに対応するのは難しい」「利用者カードを持ってない人が医療を受けられないのは良いとは思えないが、そういう状況に置かれている。決めるのは三階の医療班」と答えた。

共同炊事も休止せざるをえない

医師法一九条では「診療に従事する医師は、診療治療の求があった場合には、正当な理由がなければこれを拒んではならない」とある。健康相談室の医師に医師法違反を強いているのが現在のセンターの姿である。 三月一九日にはセンター三階にこの話をしに行ったところ「申し入れは受け取れない、センターから退去しろ」挙句は「警察を呼ぶぞ」とひどい対応。実際に警察が呼ばれたが、山谷の労働者が山谷の労働者のための施設で話し合いを求めているだけであり、警察官も何もできなかった。最後は警察官から「話し合ってはどうですか?」と促される始末である。 
毎週日曜日の共同炊事もコロナウイルスの蔓延に伴って様々な対応を強いられている。いつもは共同炊事の後、市販の風邪薬やマスクなどを必要な仲間に渡していたが、二月はじめでマスクは底をついた。三月に入ってからは飯を炊き、汁物を作って現場で参加した仲間とテーブルを準備し、器に盛って汁をかけ、箸を置いて、全員の分が出来たところでいっせいに食べる。提供する人と食べる人の垣根を作らないという、ずっとこだわって来たやり方を変え、弁当を作って持って行き配るというやり方に変えた。そのために作る人はマスクをしてアルコールで手を殺菌し、調理用のビニール手袋をして作業をするということを徹底している。
しかし、三月後半になり東京でのコロナ感染が広がりを見せたところで、多くの人々が集まってしまうと感染確率が高くなってしまうということで、共同炊事を一旦休止し、四月からは野宿者のみに飯を配るというやり方に変更。
いつもは、特に月末には野宿の仲間だけではなく、生活保護の人々も共同炊事の場にやってくる。山谷のドヤには生保の仲間が多くいるし、貧困ビジネスの施設で生保を取っている仲間は生活費約八万円のうち、五万円ほどを食費、光熱費などの名目でピンハネされ、三万円ほどで一ヶ月をやりくりしており、月末にはお金が底をつく、そういうことがわかりつつも苦渋の決断をせざるを得なかった。

さまざまな支援が広がっている

その一方でセンター前での朝食行動は四月に入って月曜から金曜まで毎日行っている。新型コロナウイルスの感染が広がる中で、様々な団体の炊き出しも中止を余儀なくされているためだ。
こんな時こそセンターはカードの発行を行うべきだし、それが無理でもカードを持っている労働者に行っている給食(パン)などを拡大して行うべきである。しかしセンターのやったことは三月二七日、突然の娯楽室の閉鎖であった。
地下の娯楽室は密閉空間であり、感染防止のためには閉鎖はやむを得ないと多くの仲間が考えている。しかし、そこは行き場のない仲間のよりどころであり、お湯が使えるところからカップ麺などを作るなど野宿の仲間にとって絶対に必要な場所であった。しかし何の対策もなく半日前に張り紙で告知するというやり方で封鎖は強行された。センターの外にテントを張るとか、お湯が利用できるようにしろとの声にも全く答えることはない。
そんな厳しい中での闘いが続いているが、世の中も決して捨てたものでは無い。殺菌用のアルコールを薬品会社の社長がカンパしてくれたり、連日の朝食行動で米が足りなくなると大量の米が各地から届いたり、手作りマスクをカンパしてくれる人が現れたりと、支援も広がりを見せつつある。闘いの場が感染拡大の場とならないように細心の注意を払いつつ、仲間の命を守る闘いは続いていく。                                (板)

4.12

要請するなら補償しろ

生活できるカネ支給を

若者が呼びかけ渋谷デモ

 四月一二日午後二時半から、渋谷駅ハチ公前で「要請するなら補償しろ!デモ」と要求する集会と渋谷の街でデモが行われ、五〇人ほどが集まった。
 四人の若者たちがツィッターで呼びかけたものだ。呼びかけた女性が「仕事先が閉まってしまい、職が奪われ、住まいも後二週間で追われてしまう。生活ができない。個人に対して一律のカネを支給しろ。こんなに多くの人が苦しくなるのは社会システムがおかしいからだ。緊急事態宣言によって、暴力や威嚇によって自粛を迫るのが許せない。安倍や麻生は広い家で生活している。こんな政治家も許せない。カネ出さないとストするぞ、デモするぞ」と訴えた。
 参加者が次々と発言。「休業のことで、今回参加できないがはらわたが煮えくり返っている。ガーゼマスクやアルコールをカンパします。ぜひ、デモをやってください」と差し入れがあったことを紹介した。学生は「ウイルスより恐いのは権力だ。昨夜の新宿で警察が長い警棒を持ち、歩行者を威嚇していた。権力を監視しよう。バイトがなくなった。授業はネットでやるので、パソコンなどを自前で準備しろと学校から言われた。そんなカネがない。今のままでは新たな貧困を生む。そうならないようにがんばろう、闘いぬこう」と話した。
 のじ連の仲間は「野宿者は深刻な状況に追いやられている。炊き出しがどんどん減ってきている。不安定労働者はネットカフェを使っているが、それも自粛で使えなくなった。都に対して、都からの特出しの仕事を出せ、生活保護をスムーズに受けさせよ、食糧支援をせよ、などの要求を出している」と報告した。差別・排外主義と闘う連絡会が連帯のあいさつを行った。
 「オスプレイを買うカネがあるなら、現金給付せよ」との訴えもあった。
 集会後、「#自粛と補償はセットだろ #緊急事態宣言と補償はセットだろ #すべての住民に補償と給付で防疫を」、全員一律の迅速で十分な給付を求めてデモをした。つながることの重要が感じられるデモであった。      (M)

4.9国会前行動

コロナ危機口実の改憲策動を絶対に許すな

 四月九日午後六時半から首相官邸前で、許すな!憲法改悪・市民連絡会、憲法を生かす会、憲法会議などの呼びかけで、コロナ・ウィルスを利用した安倍首相の「緊急事態宣言」に異議あり! と訴える行動が行われた。四月七日に行われた安倍首相の「新型コロナウィルス」に関する緊急事態宣言に抗議し、この「緊急事態」を憲法改悪に結びつけようとする超法規的意図に反対する行動である。雨模様の悪天候だったが一六〇人が参加した。
 主催者を代表して、「許すな!憲法改悪・市民連絡会」の高田健さんが「コロナ被害を改憲に利用する安倍発言を許さない」とアピール。続いて「九条の会」事務局長の小森陽一さんが、「コロナ危機」を改憲に利用しようとする安倍首相の意図を暴き出した。
看護労働者の宮子あずささんは「生命を大事にしない政権が、生命を守れという矛盾」を弾劾し、「ウィルス利用の安倍政権はウィルスよりもタチが悪い」と糾弾した。

安倍の不条理こそ問題だ

全国一般東京南部支部からの発言に続いて日本キリスト教団のキム・ヨンジュさんは「ウィルス危機を通じて政治の不条理が浮き彫りになっている。オリンピック資本主義の問題点を明らかにしていくべきだ。いまカミュの『ペスト』が全世界で読み直されている、と言われるがペストと闘う唯一の道は誠実さだ。安倍政権という政治的不条理と闘おう」と強調した。
日野市議の有賀誠一さんは、休業補償もせずに店を閉めろという安倍政権のやり方に多くの店主から怒りの声があがっている、と訴えた。最後に憲法会議と憲法を生かす会からの発言を受け、改憲戦略とセットになった「緊急事態」の目論見を厳しく批判した。
この日の首相官邸前行動は、安倍「緊急事態」に対する行動による批判の第一歩となった。(K)

 【訂正】本紙2612号1面写真キャプションの星野健一郎委員長を星野憲太郎委員長に、同20けんり春闘中央総行動記事中、下から2段目右から2行目星野憲一郎委員長を星野憲太郎委員長に訂正します。(編集部)



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