もどる

    かけはし2020年9月14日号

労働者・市民の力 結集を


「安倍後継政権」打倒へ

いのちを守る闘いを社会のすみずみから

9.1

安倍9条改憲NO!ウィメンズ・アクション

退陣表明後、初の街頭アピール


違憲の法律を
廃止させよう


 九月一日、東京・有楽町駅前の広場「イトシア」で午後六時から「安倍9条改憲NO!ウィメンズ・アクション」が行われた。主催は、安倍改憲9条NO!総がかり行動実行委員会。毎月はじめに行われている「ウイメンズ・アクション」だが、この日は安倍首相が「退陣表明」を行ってから初めての街頭行動となり、注目を集めた。
 司会の菱山南帆子さんは、ついに自らの手で改憲を行うという安倍の悲願を阻止できた、と語り、「今こそ市民と野党の力で改憲の企図を止め、新しい政治をつくろう」と呼びかけた。この日のアクションには五三人が集まった。
 最初に国会議員から日本共産党の山添拓参院議員と社会民主党の福島みずほ参院議員があいさつ。山添参院議員は「首相として最長記録を塗り替えた安倍内閣は、まさに最長・最悪の内閣だった」と述べ、「こんな政治を繰り返してはならない。ともに憲法を活かす政治を」と訴えた。社会民主党の福島みずほ参院議員は「安倍政権の下で成立した違憲の法律を廃止しよう。コロナに対応できない政治をやめさせよう」と呼びかけた。そして「病院や企業の倒産が相次ぎ、解雇の嵐が吹き荒れている。新しい、いのちと暮らしを守る政治をつくり出そう。森友・加計問題を追及し、『敵基地攻撃能力』の整備を求める違憲の政治をやめさせよう」と語りかけた。

リレートークで
後継政権も批判


次にリレートークが行われた。国公労連女性部の仲間は「森友問題で自殺に追い込まれた赤木さんの無念を共有し、憲法と平和を守りぬこう」と呼びかけた。元東京都豊島区議の山口菊子さんは「深刻なコロナ危機の中で住む場所も働く場所も奪われている」と女性たちの窮状を語った。
新日本女性の会会長の米山淳子さんは「社会保障を切り捨てる安倍政治の下で女性の賃金は男性の五二%までに切り縮められている。安倍政権は『ジェンダー』という用語への『言葉狩り』にうつつをぬかしており、小池百合子都知事は関東大震災での朝鮮人虐殺犠牲者への追悼文を今年も拒否した」と厳しく批判した。
憲法共同センターの長尾ゆりさんは、「安倍首相がこの七年八カ月にわたってやってきたことを忘れてはならない。『女性が活躍する社会』と言いながらコロナで真っ先に首を斬られるのは女性だ。医療・介護・福祉にたずさわる労働者の七割は女性であるにもかかわらず、そうなのだ。危機管理ゼロが安倍政権の実態ではないか」と糾弾した。
最後に、「武器があってもコロナ対策の役にはたたない。武器ではなく『いのち』のための予算を」と道行く人々に呼びかけて、安倍退陣表明後の、最初の街頭宣伝をしめくくった。           (K)

8.29 9.5

「安倍自民党」にとどめを

緊急街頭アピールに共感

「梅田解放区」が呼びかけ

 【大阪】安倍首相の辞任会見の翌日の八月二九日、「梅田解放区」の呼びかけで大阪・梅田HEP5前で緊急街頭宣伝が行われた。午後七時から、若者で賑わうショッピング街に、これまでの「安倍やめろ」の横断幕に代わって「自公やめろ!」の真っ赤な横断幕が掲げられ、若者を中心に約二〇人が集まり、次々と安倍辞任会見について思うことを訴えた。「安倍は辞任を表明したが、まだ首相にとどまっており、次の政権にも影響を残そうとしている」、「辞任ではなく逮捕だ!」、「政権私物化、公文書改ざん・廃棄の責任逃れは絶対に許さない」という怒りの発言、「安倍首相の辞任で少しホッとしたが、安倍政権の七年八カ月に壊された民主主義を作り直さなければならない」、「今こそ政治を私たちの手に取り戻そう」という呼びかけに、手を振って共感を示したり、話しかけてくる若者もいつもより多い。
 安倍首相は病気を理由に辞任すると言っているが、同情に値しない。数々の疑惑の追及とコロナ対策での失態で追い詰められたことによる政権の投げ出しであって、後継として自民党や自公の政権が継続するのを許してはならない。今が今後の日本の政治を変える決定的なチャンスであり、全国で安倍の責任追及と自公政権への反対の声を上げていく必要がある。その観点から九月以降、全国で緊急行動を続けていくことを確認して一時間半にわたるリレートークとコールでの緊急アピールを終えた。

大阪府構想・
維新政治NO


九月五日には、第二弾の行動として、同じ場所で午後五時半からアピール行動が行われた。雨模様のため、場所をガード下に移して、約二〇人が、ラップやサックスの演奏も交えながらリレートーク。大阪維新の会による「大阪都構想」が八月二八日と九月三日に府議会と市議会でそれぞれ採択され、住民投票の実施が決定されたことへの怒りや、大阪府・市のコロナ感染対応のあまりのひどさを告発する発言もあり、安倍政権や維新府政・市政に対して蓄積されてきた不満・憤りを大きく結集していくことの重要性と可能性が共有された。

民衆の怒りを
示す闘いへ!


大阪・京都ではコロナ危機の「自粛」圧力の中でも、梅田解放区をはじめ「コロナ生活補償を求める座り込み行動、釜ヶ崎の労働福祉センター移転に伴う野宿者追い出しに反対する「釜ヶ崎センター開放行動」、京都の市役所前座り込み行動などの若者を中心としたグループが、大きな組織や労働組合には守られていない失業者、自営業者、学生などが身を寄せ、社会に向けてアピールするスペースとして、活発に活動してきた。
また、大阪都構想に対しては八月二八日と九月三日の府庁前、市役所前での強行採決抗議集会のほか、諸団体による地域での活動が本格化している。また、九月四日には「おんな・こどもをなめんなよ!の会」主催の「なぜ急ぐ!?大阪市つぶし コロナ対策やる気なし、大阪どうする? ミーティング」がドーンセンターで開催され、共産、立憲、れいわ、社民の各党の市会・府会議員、衆議院議員選挙予定候補四人(全員女性)の報告・決意と病院、学校、保育、介護の現場からの報告(これも全員女性)と質疑・討論が行われた。
世論調査や前回選挙の投票の分析だけでは展望は見えないが、若者と女性を中心に、生活や労働の中での切迫した不安と不満を声にし、広くつながっていく動きがコロナ危機下の生存のための闘いや都構想の住民投票、そして安倍政権後の政治の流れに大きな変化をもたらす可能性に期待したい。       (KH)

アジア連帯講座/10・16公開講座

米国大統領選 左翼の諸動向を探る
      ブラック・ライヴズ・マター

講師:喜多幡佳秀さん(ATTAC関西グループ)

日時:10月16日(金)/午後6時30分〜/場所:全水道会館4階小会議室(JR水道橋駅)

 世界的なコロナ・パンデミックと連動して、米国においてもコロナウイルス感染が拡大し、深刻な事態に陥っています(八月一一日の死者数は一六万六〇二七人)。
 トランプ政権は、当初、コロナ感染による犠牲は限定的であると過小評価し、ただでさえ医療制度が脆弱であるにもかかわらず、感染拡大を実質的に放置してしまいました。感染の危険が高い必須労働(エッセンシャルワーク)は、マスク・保護服の不足、不十分な換気設備状態下で多くの労働者(大半は黒人と中南米などからの移住者)が犠牲になっています。つまり、トランプのコロナ対策は場当たり的なため、ロックダウンによる経済活動の停止から後退へと流れ、大失業(四月、二〇〇〇万人超)と貧困拡大、社会不安を拡大させたのでした。
 四月中旬、「アメリカ愛国者集会」(ミシガン州の州都ランシング)、「自由のためのミシガン連合」などがロックダウン解除を求める集会、武装デモを行い、米国各州で波及していきました。トランプは、大統領選を優勢にしていくために各州の民主党知事をターゲットにしてロックダウン解除を求める集会・武装デモへの支持、規制緩和を表明していくのでした。
 五月二五日、ミネアポリスで警察官によるジョージ・フロイドさんの殺害事件が発生します。この事件を契機に、「ブラック・ライブズ・マター」(黒人の命を守る運動)が反トランプ・反警察・反レイシズムを柱に全国的に広がっていきました。その現れとしてミネアポリス市議会の反警察・予算打ち切り審議、シアトルの「キャピトル・ヒル自治区」宣言の攻防(六・八/一カ月間、警察署を閉鎖させ、市民の自治によって運営)、白人優位主義者や奴隷主の肖像や記念碑撤去、建物や通りの名前を変更する運動へと発展しました。
 トランプは、全国的な「ブラック・ライブズ・マター」、反トランプ・反警察・反レイシズムに対して反国家的な行動として連邦治安要員の派遣も含めた暴力弾圧を押し進めています。
 このようなかで一一月大統領選挙に向けて共和・民主両党のキャンペーンが繰り広げられています。トランプは米国第一主義、反中国・反移民を掲げ共和党、極右・保守勢力を巻き込んでいます。民主党は、党内右派・中道派共闘によってバイデン元副大統領が大統領候補としてコロナ禍のなかでオンラインキャンペーンを展開しています。政策は、対中国など強硬路線、製造業支援と雇用増、IT企業などや富裕層への増税、気候変動パリ協定復帰などです。
 一一月大統領選挙に関する各種世論調査では民主党のバイデン候補の優位が報じられています。トランプは、劣勢ばん回に向けてコロナウイルス対策による郵便投票に対して「大統領選で郵便投票が広範に導入されれば、歴史上、最も不正確で詐欺的な選挙になるだろう」「選挙で不正が行われれば辞めない」と言い出しています。
 米国情勢をいかに分析し、次の局面を見いだすのか。この間、喜多幡さんは、アタック関西の取り組みなどを通して、米国の労働者階級と左派の方向性を問題提起しています。その柱は、MeToo、ブラック・ライブズ・マターなどの新たな運動、民主党内サンダース議員支持勢力と左派州議員などと連携しトランプの再選阻止の陣地をひろげていくことであり、この闘いは同時に資本主義の危機に対する対案を掲げる政治勢力の登場を戦略的に準備していくことであると強調しています。
 講座では最新の米左派情報の紹介なども含めて共に分析、評価を含めていきたいと思います。ぜひご参加ください。

コラム

安倍の七年八カ月

 八月二八日。首相安倍晋三は官邸で記者会見し、辞任を表明した。七年八カ月に及ぶ歴代最長の在籍日数を誇る政権は、ついにその幕を閉じることになった。
 来る日も来る日も私は、この最悪の政治がいつまで続くのかとストレスをため、どうすれば安倍を権力の座から引きずり下ろせるか。そればかり考えていた。
 流暢な演説は空疎極まり、言葉は軽すぎる。美辞麗句を並べ立て自己陶酔する。本気度が問われる「決意」に比べ、成果ゼロの拉致問題。「アベノミクス」という個人名を冠した鳴り物入りの目玉経済政策は、国の借金を一二〇〇兆円にも膨らませ、その半分を日銀が賄う。モリカケ・桜、公文書偽造に検察庁人事は、腐臭を放っている。
 選挙で連勝する安倍の個人的人気にあやかる自民党は、専制的組織運営に依拠し、安倍中心の権力構造が国家機関を牛耳った。不都合な事実が隠され報道への締めつけが横行した。
 「安倍一強」の歳月は日本の社会を変えた。金融緩和による株高で富裕層はますます肥え太り、円安で輸出企業は大儲けした。資本は内部留保を増やす一方で実質賃金は目減りし消費税は上がり続けた。非正規労働者が増大、差別と分断が固定化した。福祉は切り捨てられ、人殺し兵器が爆買いされた。戦争国家化のための悪法が次々と成立した。沖縄県の民意を無視して辺野古新基地建設を止めることはなかった。
 そもそも安倍は、祖父の岸信介(元首相)、安倍寛(元衆院議員)、父親の晋太郎(元外相)と違い、志があって政治家をめざしたわけではない。世襲政治一家に生まれた平々凡々な子息に過ぎず、国民国家のために地を這ってでも働く。そのための訓練や犠牲を積み重ねようなどとは、毛頭考えてもいなかった。だから知性と品格が備わっていないのだ。
 「安倍政治を許さない」――白い紙に毛筆の力強い文字が、国会前で多数の人々によって掲げられた。リュックサックに、街角に、自宅の壁に、スローガンが貼り出された。二〇一七年八月一五日。議事堂前は巨万の人民で埋め尽くされた。
 とにかく自身の人気を維持することが、権力を掌握する核心と心得ていた。批判や悪評に神経をとがらせ、敵への攻撃には感情をむき出しにした。だが東日本大震災時の民主党政権を口汚く罵った自分たちが、「コロナ禍」という世界的な危機に直面して狼狽混乱し、今なお無能ぶりをさらけ出している。
 記者の質問を「当たらない」と遮り見下してきた官房長官は、突如雄弁になった。有権者は党内の猿芝居にシラけきっている。筆頭の子分は親分の地位を狙う。その虚勢は憐れである。
 出来レースの末の菅義偉短命内閣。私たちは「短命」すら許すまい。(隆)


 



もどる

Back