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緊急アピール                       84年1月10日

権力の意図に手を貸す襲撃 心から憤りを禁じえない

 三里塚闘争に連帯する会

 昨年一月九日早朝、東京と大阪に於て、私共の同志である四名の人達が、出勤途上やその自宅で、鉄パイプなどを持った覆面の男達のグループに襲撃されて重傷を負うという事件が発生しました。この人達は私達と共に永年三里塚農民の空港反対闘争を支援し続けてきた仲間で、昨年以来は一層農民と一体になって闘うために、反対同盟が呼びかけた大地共有運動に進んで参加した人達であります。
 ところがこの共有運動に反対を唱える一部の人々があって、昨年半ば頃からしばしば、「共有運動への参加を撤回せよ」と主張して脅迫じみた言動を伴う強要を繰返しておりました。今回の襲撃と同時に中核派を名乗る犯行声明が報道機関に伝えられたと聞いています。
 私共は昨年来三里塚反対同盟の中に於てこの共有運動の方針をめぐって意見の対立が生まれ、それが組織の分裂という不幸な事態にたち至ったことも承知しております。そして今私共は、いわゆる「熱田派」と呼ばれる一方の反対同盟の主張と行動に共鳴し、その運動に協力する立場をとっております。がしかし、現在の不幸な分裂状態についてはそれが農民どうしのねばり強い話し合いの努力によって解決されることを強く望んでいますし、又たとえ意見の相違があり組織を別にしていても、政府権力の非業と闘うという本来の目的に、それぞれが勢一杯努力することで、いずれはこの分裂状態が克服されるものと信じております。
 又今回の分裂そのものも農民どうしの対立からというより支援の一部党派が自己の主張をおし通すために強引な組織介入を行ったことに真の原因があると理解しております。したがってこの分裂を克服して三里塚闘争の力を一層強固にするためには、それぞれの反対同盟が、真に自立・自主性を回復すると共に、意見の対立を辛棒強い説得と討論によって克服しようとする努力こそ何よりも大切であろうと考えますし、すべての支援勢力も又、そのことにこそ力を尽さねばならないと考えております。
 それにもかかわらず今回のように、意見の対立を暴力手段に訴えて解決しようなどとする行為は私共には絶対容認しがたいことであります。又政府治安当局が現地農民を含めた三里塚闘争勢力をいわゆる」過激派「呼ばわりし、三里塚問題の真相を覆いかくし、農民の正しい主張を歪め伝えることで弾圧と闘争切り崩しを日夜画策している時に、このような暴力行為を闘う者の内部にもちこむことはそのまま権力の意図に手を貸すものとしか考えようがありません。
 人間の尊厳、草の根に生きる名もない一人ひとりの人間の尊厳を主張することから出発して、それこそ血と涙によって築きあげられてきた三里塚闘争の高い道義性をこのような愚劣によって損うことを絶対に許してはなりません。
 今日三里塚農民の十八年にわたる永く苦しい闘いによって、ようやく政府権力の非道が明らかになり又政治的利益がらみの空港計画の矛盾が次々と暴露され、一方での反対同盟農民の自立と再生への意気ごみと相まって、三里塚闘争がいよいよ勝利の機会をつかもうとしているこの時期にこのような事件をひきおこす人達に心から憤りを禁じえません。
 しかし私共が三里塚闘争に寄せる連帯共感と反対同盟のかかげる共有運動をはじめとする新方針に対する支持は、今回のような事件によってもいささかもゆらぐものではないことをここに表明したいと思います。
 同時に今回このような誤った行動に走った人達に対しても、闘う人間として今一度その反省を求め、又共有運動に積極的に参加された皆さんはもとより、今日まで三里塚闘争を支持してくださったすべての皆さんにあらためて三里塚闘争への一層のご協力、ご支援をお願いし、私共の緊急の訴えといたします。


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